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第6話

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サヤは一針、一針、魔力を込めて、縫っていく。
遠い場所で頑張る父や兄の為に、お守りを慎重に作る。
形も拘った。健康を祈る、ヒノメツグサという植物の形を刺繍した。
側には、昼寝してるニドラが、いて、途中、和みを貰いながら、縫っていく。
生地には、ちょっと拘り、厚めの赤い色に刺繍は、中々、手に入らない金の糸を使用。
よしと、お守りが出来たら、母に渡す。
最寄りのギルドで転送してくれるそうだ。
家族分、作ったのだと、みんなに渡す。
ニドラはまだ幼いので、ニドラのツナギのぽっけに入れておく。
ニドラは気になるようで、ニギニギ、握っている。
彼方から、送られてきたのは、南の島特有の果実や野菜に、鮮やかな生地の洋服には、母親たちは、大喜び。
お披露目会が始まった。
魔石やダンジョンで取れたらしい武器などを、息子たちに。兄たちは、直ぐ様、検分。
サヤは、糸の種類に喜んだ。珍しい頑丈な蜘蛛の糸がある!!!
あと、染めた紺色の生地は、とても綺麗だ。何を作ろうか。
母たちは、父からの手紙をそれぞれ、貰ったようで、とても嬉しそう。
ニドラが悪戯して、毛糸を転がす。
ダメダメと、慌てて、抱き直す。
ニドラも喜んでる。だからこそ、火を吹いてる。


「ああ。これは、サヤが作ったのか。うまくなった。」
アルビスは、妹の手作りお守りを見て、微笑む。
父と母の容姿を半分ずつ、受け継いだアルビスは、優しい性格もあり、よくモテる。
「これは…フフ。スペルスか。こんなに薬を用意するなんて。マーシャルも みんな、こんなに。」
慈愛に充ちた顔つきだ。ニドラは、元気にだろうか。あの子はまだ赤ちゃんだから。
「おー懐かしい。ありがたいわ。」
呑気に荷物を見る父親のコウスケ。快活に笑い、日本人特有の和風顔。
離れていても、気持ちは一緒。
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