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虫の知らせ(7)
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羽交い締めにされているリーサとアルミンは、ピクッと何かしらの力を感じた。
「ゴルトア…?」
「え?」
すると、ツェリが近づいてきた。
「気分が悪いわ。そう思わない?リーサ。」
「まま、どうしたの?」
「フランについてる蜘蛛の子の知らせは便利ね。お利口だわ。誰に伝えればわかるか、わかってる子よ。リーサ、見習いなさい。」
「ツェリおば様。リフの側にいたんじゃあ…。」
「お黙り、動くんじゃないのよ。妖精王の余波は、あなた達じゃあ、キャパオーバーになるわ。今、影たちが動いてるから、大人しくしてなさいね。感知するような真似もやめなさいね。」
「いや、だから、リフは…」
「あら、見かけない子達がいるわ。」
「あ!ツェリおばちゃん。エリアスとギティアラさんだよ。妖精王のひ孫なんだよ!」
コハクが自慢気に話す。エリアスは、呼ばれてニコニコしているし、ギティアラは、ツェリを見て、不思議そうにしている。
「妖精王はね!今ね、お説教しに行くんだって!コハク、きちんと聞いてきたの!ジュリー先生がよく、お話はきちんと聞きなさいって言ってたから。」
「ゴットリー先生も言うよ!」
「説教って…。」
「絶対違う…。」
「あら、手厳しい説教ね。ざまあないわ。」
「まま、雷落とすの?フランとノアが雷怖がるから、遠くにやってね!」
「あら、おバカね。私が雷だけしか使えないみたいな発言は止しなさい。そんな落雷だけで済ますなんて、到底許せないわ。このままだと、お兄様もサラトガも時間を取られるわ。許容出来ないでしょう?ねえ?」
「誰かー!!リフー!!ロクサス!!ガルナルク!!」
兄弟の中でも特に強い兄達を呼ぶ双子に、お黙りと睨む。
「パパたちを取るの?嫌なやつ。まま、懲らしめてきて!!」
「バカ、煽るな!!」
咄嗟に口を塞ぐ。
「私はあの日から、辛酸を舐めさせられるの。誰に向かって、やってるのか、そろそろ、わからせるわ。」
ブアアッ。
魔力が、増幅する。
「ギャアアア!!」
双子の絶叫が響く。
「ツェリおばちゃん、お怒りマンだね。」
「あのね。ツェリおば様は、マルクスおじ様とフランツおじ様っていう、お兄様の言うことしか、聞かないの。」
「お姫様なの。」
「お姫様なの?人間のお姫様?」
「ハルベルのお姫様だよ。」
エリアスが人間のお姫様を見たいと、ギティアラの腕の中で手足をバタバタさせているが、決して離さない。
ツェリによる凄まじい攻撃が、放たれた。
「あら?ツェリは?あの子はどこに行ったの?」
「え?…ツェリおば様!?」
側にいたツェリが居ないことに気づいたリフは顔が真っ青。
コルルにしがみつく、アイシャは、床を見ていた。
「ゴルトア、起きた…。」
ボソッ。
「ゴルトア…?」
「え?」
すると、ツェリが近づいてきた。
「気分が悪いわ。そう思わない?リーサ。」
「まま、どうしたの?」
「フランについてる蜘蛛の子の知らせは便利ね。お利口だわ。誰に伝えればわかるか、わかってる子よ。リーサ、見習いなさい。」
「ツェリおば様。リフの側にいたんじゃあ…。」
「お黙り、動くんじゃないのよ。妖精王の余波は、あなた達じゃあ、キャパオーバーになるわ。今、影たちが動いてるから、大人しくしてなさいね。感知するような真似もやめなさいね。」
「いや、だから、リフは…」
「あら、見かけない子達がいるわ。」
「あ!ツェリおばちゃん。エリアスとギティアラさんだよ。妖精王のひ孫なんだよ!」
コハクが自慢気に話す。エリアスは、呼ばれてニコニコしているし、ギティアラは、ツェリを見て、不思議そうにしている。
「妖精王はね!今ね、お説教しに行くんだって!コハク、きちんと聞いてきたの!ジュリー先生がよく、お話はきちんと聞きなさいって言ってたから。」
「ゴットリー先生も言うよ!」
「説教って…。」
「絶対違う…。」
「あら、手厳しい説教ね。ざまあないわ。」
「まま、雷落とすの?フランとノアが雷怖がるから、遠くにやってね!」
「あら、おバカね。私が雷だけしか使えないみたいな発言は止しなさい。そんな落雷だけで済ますなんて、到底許せないわ。このままだと、お兄様もサラトガも時間を取られるわ。許容出来ないでしょう?ねえ?」
「誰かー!!リフー!!ロクサス!!ガルナルク!!」
兄弟の中でも特に強い兄達を呼ぶ双子に、お黙りと睨む。
「パパたちを取るの?嫌なやつ。まま、懲らしめてきて!!」
「バカ、煽るな!!」
咄嗟に口を塞ぐ。
「私はあの日から、辛酸を舐めさせられるの。誰に向かって、やってるのか、そろそろ、わからせるわ。」
ブアアッ。
魔力が、増幅する。
「ギャアアア!!」
双子の絶叫が響く。
「ツェリおばちゃん、お怒りマンだね。」
「あのね。ツェリおば様は、マルクスおじ様とフランツおじ様っていう、お兄様の言うことしか、聞かないの。」
「お姫様なの。」
「お姫様なの?人間のお姫様?」
「ハルベルのお姫様だよ。」
エリアスが人間のお姫様を見たいと、ギティアラの腕の中で手足をバタバタさせているが、決して離さない。
ツェリによる凄まじい攻撃が、放たれた。
「あら?ツェリは?あの子はどこに行ったの?」
「え?…ツェリおば様!?」
側にいたツェリが居ないことに気づいたリフは顔が真っ青。
コルルにしがみつく、アイシャは、床を見ていた。
「ゴルトア、起きた…。」
ボソッ。
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