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閑話(1)
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リーサは、リビングのソファーで猫のように、だらりとしていた。
暇でつまらないのだ。
ジオルクもオフィーリアも今日は予定があるため、遊べないらしい。
ならばと、次々に連絡したが、皆、予定があると断られ、若干、拗ねている。
「つまんなーい。」
家から一人で外に出ることは、許されてない。
フィルは家事で忙しく、ツェリは、何やら、用事があると出掛けた。どこに行くのか、聞いたが、お土産を買ってくるからと言われ、渋々、納得。
「ままの部屋で遊ぼ。」
思い立ったが吉日。ツェリ専用の部屋へ向かう。
従兄弟たちは、極力、ツェリの部屋へ近づかない。
夫婦の寝室とは別に用意されてる部屋は、充分な広さがあり、特にツェリ専用の部屋では、ツェリの趣味の塊。
美に余念が無いツェリの拘り抜いたドレッサーに、職人に作らせた、姿鏡は、細工も細やかで、金色の縁取り。所々に輝かしい宝石が散らばってる。
ツェリはこの部屋以外に、衣装部屋があり、たくさんの洋服や宝石類が保管されてる。ちなみにそこは、サラトガが管理してる。
ツェリの部屋の絨毯は、手触りが良く、裸足のままでも、気持ちよい。
猫足のソファーの生地も拘り、作らせたと聞いた。リーサにとってみれば、どれだけ、高級だろうが、価値が高いだろうが、気にしない。
ソファーは、寝転がるものである!
ドレッサーの引き出しから、ツェリがいないので、漁る。
ツェリが片っ端からお試しで使ってる化粧品や香水が保管されており、ツェリ自慢の肌の健康を維持する美容水のボトルを無意味にシャカシャカ。
日焼け留めクリームやツェリの好みではなかった香水の残りを発見。
ゴソゴソ、探す。
飽きたら、片付けて、部屋を出る。
次に向かったのは、衣装部屋だ。
劇場の衣装部屋に負けず劣らずの洋服の種類に、サラトガによる管理が行き届いてる為に、綺麗に保管されてる洋服たち。
ツェリはハッキリとした色合いがよく似合うので、衣装部屋にある服は、色鮮やか。
特にツェリは赤を好む。
服とは違う棚に保管されてる靴は、ほとんど、ピンヒールの靴で、オーダーメイド。
高いピンヒールの靴は、リーサからしたら、大人の履き物で、昔、履いたら、大きさもブカブカで転けた。
でも、たまに履きたくなるのだ。これも女子力だろうか?
目に入ったピンヒールを履いて、小鹿のようにプルプルしながら、行ったり来たり。
「ふう。」
いい汗を掻いた。運動はあまり好きじゃないリーサにとったら、誉められる程の運動の量ではなかろうか?
自画自賛である!
手触りがいいお気に入りの母のコートをハンガーからずり下ろし、羽織る。うん!!大人だあ!!
そのまま、ずりずりと、地面につけたまま、部屋を出る。
「起きなさい。リーサ。」
うるさいぞ!リーサは、今、忙しいのだ。眠たいのに起こすなんてひどいぞ!
「…なーに?」
ブスッ。起こされ、機嫌が悪い。
「ままの部屋で何をしてたの?」
「部屋??」
「私はあなたがお洒落に興味を示すなら、勝手に入って、口紅を塗ろうが、ままの洋服を着ようが、靴を履こうが、気にしないわ。」
リーサは、キョトン。まだ頭が現実に起きてない。微睡んでいる。アクビを掻いてしまう。
「でもね?あなた、それが嵐にあったように、部屋が滅茶苦茶だわ。それは容認ができなくてよ?」
「滅茶苦茶?」
「あなた、片付けたつもりでしょうけど、全然ダメだわ。遊んだ香水の蓋は開けっ放し、遊んだ靴は、真っ直ぐに置かない。極めつけは、ままのコートを下敷きにしてる。」
リーサは気づいた。あのコートを下敷きにしてる。肌触りが良いので、寝たときに下敷きにしてしまった。
「悪戯もほどほどにしないと、ままも怒るわよ?」
「いひゃい。」
頬をつねられた。
「あれで許されるのは、リーサだからだ。」
従兄弟たちは、遠くから従姉妹を見る。
あれが自分達ならば、絶対に雷が落ちる。
悪戯ピンキーなら、今度こそ、殺られてる筈だ。
「もう。あの子ったら。お洒落に興味を示さないで、おもちゃとして扱うんだから!」
「まあまあ。リーサはまだ幼いから。」
ツェリの憤慨にサラトガは宥める。
だが、我が子ながら、ツェリの高級な化粧品をおもちゃのように、振るい、遊ばなければ、一生困らないような金額がするコートを下敷きにするなんて、大物だ。
暇でつまらないのだ。
ジオルクもオフィーリアも今日は予定があるため、遊べないらしい。
ならばと、次々に連絡したが、皆、予定があると断られ、若干、拗ねている。
「つまんなーい。」
家から一人で外に出ることは、許されてない。
フィルは家事で忙しく、ツェリは、何やら、用事があると出掛けた。どこに行くのか、聞いたが、お土産を買ってくるからと言われ、渋々、納得。
「ままの部屋で遊ぼ。」
思い立ったが吉日。ツェリ専用の部屋へ向かう。
従兄弟たちは、極力、ツェリの部屋へ近づかない。
夫婦の寝室とは別に用意されてる部屋は、充分な広さがあり、特にツェリ専用の部屋では、ツェリの趣味の塊。
美に余念が無いツェリの拘り抜いたドレッサーに、職人に作らせた、姿鏡は、細工も細やかで、金色の縁取り。所々に輝かしい宝石が散らばってる。
ツェリはこの部屋以外に、衣装部屋があり、たくさんの洋服や宝石類が保管されてる。ちなみにそこは、サラトガが管理してる。
ツェリの部屋の絨毯は、手触りが良く、裸足のままでも、気持ちよい。
猫足のソファーの生地も拘り、作らせたと聞いた。リーサにとってみれば、どれだけ、高級だろうが、価値が高いだろうが、気にしない。
ソファーは、寝転がるものである!
ドレッサーの引き出しから、ツェリがいないので、漁る。
ツェリが片っ端からお試しで使ってる化粧品や香水が保管されており、ツェリ自慢の肌の健康を維持する美容水のボトルを無意味にシャカシャカ。
日焼け留めクリームやツェリの好みではなかった香水の残りを発見。
ゴソゴソ、探す。
飽きたら、片付けて、部屋を出る。
次に向かったのは、衣装部屋だ。
劇場の衣装部屋に負けず劣らずの洋服の種類に、サラトガによる管理が行き届いてる為に、綺麗に保管されてる洋服たち。
ツェリはハッキリとした色合いがよく似合うので、衣装部屋にある服は、色鮮やか。
特にツェリは赤を好む。
服とは違う棚に保管されてる靴は、ほとんど、ピンヒールの靴で、オーダーメイド。
高いピンヒールの靴は、リーサからしたら、大人の履き物で、昔、履いたら、大きさもブカブカで転けた。
でも、たまに履きたくなるのだ。これも女子力だろうか?
目に入ったピンヒールを履いて、小鹿のようにプルプルしながら、行ったり来たり。
「ふう。」
いい汗を掻いた。運動はあまり好きじゃないリーサにとったら、誉められる程の運動の量ではなかろうか?
自画自賛である!
手触りがいいお気に入りの母のコートをハンガーからずり下ろし、羽織る。うん!!大人だあ!!
そのまま、ずりずりと、地面につけたまま、部屋を出る。
「起きなさい。リーサ。」
うるさいぞ!リーサは、今、忙しいのだ。眠たいのに起こすなんてひどいぞ!
「…なーに?」
ブスッ。起こされ、機嫌が悪い。
「ままの部屋で何をしてたの?」
「部屋??」
「私はあなたがお洒落に興味を示すなら、勝手に入って、口紅を塗ろうが、ままの洋服を着ようが、靴を履こうが、気にしないわ。」
リーサは、キョトン。まだ頭が現実に起きてない。微睡んでいる。アクビを掻いてしまう。
「でもね?あなた、それが嵐にあったように、部屋が滅茶苦茶だわ。それは容認ができなくてよ?」
「滅茶苦茶?」
「あなた、片付けたつもりでしょうけど、全然ダメだわ。遊んだ香水の蓋は開けっ放し、遊んだ靴は、真っ直ぐに置かない。極めつけは、ままのコートを下敷きにしてる。」
リーサは気づいた。あのコートを下敷きにしてる。肌触りが良いので、寝たときに下敷きにしてしまった。
「悪戯もほどほどにしないと、ままも怒るわよ?」
「いひゃい。」
頬をつねられた。
「あれで許されるのは、リーサだからだ。」
従兄弟たちは、遠くから従姉妹を見る。
あれが自分達ならば、絶対に雷が落ちる。
悪戯ピンキーなら、今度こそ、殺られてる筈だ。
「もう。あの子ったら。お洒落に興味を示さないで、おもちゃとして扱うんだから!」
「まあまあ。リーサはまだ幼いから。」
ツェリの憤慨にサラトガは宥める。
だが、我が子ながら、ツェリの高級な化粧品をおもちゃのように、振るい、遊ばなければ、一生困らないような金額がするコートを下敷きにするなんて、大物だ。
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