小さなベイビー、大きな野望

ガールフレンド

従兄弟たちには、ガールフレンドがいる。特にリフェールのガールフレンドは、アンナと言う女の子。例に漏れず、リーサのお気に入り。
赤毛で、三つ編みをしていて、視力がかなり悪いらしく、メガネをかけている。ソバカスを気にしてるようだが、チャームポイントだと、みんなは思ってる。
リビングでリフェールとアンナが会話を楽しんでるが、お邪魔虫がやってくる。
｢アンナ、遊んでえ。｣
｢元気ね。おいで。｣
リーサを受け止める。アンナは、いつも清楚なワンピースを好んで、着ている。髪留めは、リフェールがプレゼントしたものだ。
｢あら。リーサ、やめなさいな。人の恋路を邪魔する奴は、サンダーバードに雷撃を落とされるわよ？」
｢恋路？」
キョトン。気にしてないとアンナは慌てる。リフェールがツェリにからかわないでと言う。
｢リーサね、この前。おじちゃんに買って貰ったバブルバブの玩具があるよ！お庭でやる??｣
｢やめなさいな。折角のおしゃれ着を濡らせるなんて、神が許そうが、ままが許さないわよ！女の子のデート着を台無しにする行為は、大敵よ！｣
｢えー！｣
ブーッと抗議する娘に当たり前だわと腕組む母親。
｢リーサ、宿題は？」
｢終わったよ。あとで見て。｣
｢わかった。あとでお部屋に持っておいで。｣
リーサは宿題のまるバツをリフェールに見て貰ってる。
｢スペンサーもお前みたいに素直にやればいいのに。興味がないことはやらないから。｣
スペンサーは宿題を溜めるタイプ。脱線しまくり。
｢でもスペンサー君、開発するときは、集中力高いよ。｣
｢コントロール授業では、上位に入るぐらい、うまいんだけどね。何分、興味がないと、やらないし、嫌がるとテコでもやらないし。｣
｢今日は、スペンサー君は？」
｢トニーん家。おばちゃんがお土産持たせてた！｣
トニーは、スペンサーの親友でドワーフと人間とのハーフである。
家は鍛冶屋。トニーの母親とフィルは、息子の奇行に頭を痛め、仲間意識を抱いてる。
｢ハネウマを作るんだって！｣
｢聞いていいのか、悪いのか。｣
はあとリフェールはため息をつく。
｢乗せて貰う約束した！｣
｢やめなさい。｣
失敗したら、怪我する可能性が高い。
｢アンナも後ろに乗せてあげる！｣
｢ダメ。｣
今日一のダメ出し。


｢なんで帰るの！アンナのままもぱぱも呼んだらいいじゃない？そうしたらいいよ！それでね。一緒に、住もうよ！｣
リーサ、天才じゃなーい??とはしゃぐ。
｢アンナはいずれ、家に来るんだから、待ちなさい。いつも言ってるわ？女は待つことも大事よ！｣
すると、クロッグが鳴る。ツェリが対応。
｢リーサ、アンナままよ。｣
クロッグを貰う 。
｢もしもし。｣
｢リーサ、こんばんは。そろそろ、家のアンナを返してくれる？」
｢アンナままも来たら？アンナぱぱも来て。｣
｢いつも通りで安心したわ。次は家においで。私自慢のパンケーキを作るからね。｣
アンナままの説得で無事にアンナは、リフェールに付き添われ、家まで無事に送り届けられた。

｢スペンサー？どうしたの？」
帰宅したスペンサーはてへぺろと顔をしながら、トニー宅で、爆発未遂事故を起こしたそうだ。
仲良く、トニーの母親にお説教された。聞き付けたフィルから更なる説教。
トニーの母もフィルも疲れた顔をしてる。リフェールがスペンサーとトニーの頭を叩いた。