ショタ王子が第一王子なんて聞いてませんけど!?

疾矢

文字の大きさ
上 下
18 / 90
1.異世界召喚

18.

しおりを挟む
「殿下、んっ…むりっですぅ…んぁ…できませんっ」

昼食も食べ終え、昼間から何をしているかというと今度はキスマークをつける事に挑戦していた。前の世界で一度も恋人がいなかった俺にそんな所業を出来るわけもなく手こずっていた。殿下がお手本として俺に試してくれるのだがどんどん殿下のキスマークが増えていく。

「大丈夫。三葉なら出来るよ。ほらもっと強く」

殿下のアドバイス通り強く吸ったら殿下の綺麗な肌が赤くなった。

「あ、出来た!」
「ふふ。おめでとう。よくがんばったね」

殿下が頭を撫でてくれた。うん。イケメンに撫でられて悪い気はしないな。

「添い寝で30分、キスで1時間、ディープキスで3時間だから、キスマークだとどのくらいですかね?」
「最低でも1時間は確実に超えるだろうね。さ、勉強の続きするよ?」

検証の待ち時間で今日も殿下に勉強を教えてもらっていた。今日はこの国の言語の基礎を教えて貰っている。規則性があるから日本語よりも覚えやすいかもしれない。
50音の内半分位を覚えた頃殿下がショタに戻ってしまった。時計の針の位置を確認する限り大体1時間半位だろうか?

「1時間半って所かな」

殿下の呟きに俺の読みが当たった事を悟る。

「よし。じゃあ今度は体を動かそうか。腕立て伏せ100回やってみて?」
「えっ?」

何をいきなり言っているのだろうか。殿下の天使の笑顔が今は悪魔に見える。あ、これ嫌だって言っても逃れられない奴だ。察した俺はその場で腕立て伏せをし始める。殿下はソファに座りニコニコ笑顔でカウントし始めた。



「98、はぁ、99、はぁ、100!終わった~」
「お疲れ様。こっちに来て横になって?」

腕立て伏せ100回をこなした俺は疲労困憊で殿下の申し出通りソファに横になった。暑くて汗がダラダラだし、腕がプルプルいってしんどい。

「ん?殿下ぁ?」

殿下が仰向けの俺の上に馬乗りになって来た。

「俺汗だらけで汚いですよ?」

可愛い殿下を俺で汚したくない。

「大丈夫。それでいいんだよ」

殿下は、顔をグッと下げると俺の首元に埋めて来た。首筋に息が当たってくすぐったい。

「ひぁっ!殿下っ!?」

びっくりして殿下を強めに掴んでしまった。でも許して欲しい。いきなり俺の首をねろっと舐め上げられたのだから。

「殿下汚いんでやめて下さい」
「少ししょっぱいけど汚くないよ」

小さい殿下がぺろぺろと舐めてくる。首筋から背中にぞくぞくとしたものが駆け走り、背中が浮いてくる。
何か殿下がだんだん大きくなっている様な気がする。

「これは初めての現象だね」

殿下も気づいたみたいで自分の手足を見ながらニコニコとしている。

「腕を上げて?」
「はい。どうぞっていつの間に!?」

無意識に両腕を上げるといつの間にか俺の服の前が全開になっていた。俺の上半身が露わになる。

「そのままじっとしててね」

俺が逃げるのを防止する為か、殿下が俺の腕を一まとめにして抑えて来た。そして俺の服をはだけさせると何を思ったのか俺の脇を舐めて来た。

「やぁ、でんかぁ…そこっ…だめぇ…んっ…くすぐったっ…いっいや!…あっんんぅ」

くすぐったいのに上に乗られ押さえつけられている為、逃げられない。

「だめぇ…でんか…そこ…ん…や」

何度も駄目と言っているのに殿下は、辞めてくれない。もう完全に大人の殿下に戻っているのに俺の脇を舐めるのにハマったのか無言でぺろぺろなめ続ける。
本当に駄目だ。俺汗臭いのにいい匂いでイケメンの殿下が俺の脇をぺろぺろ舐めているというシチュエーションだけで妙な背徳感がある。しかも普段触れられる所がないそこをずっといじられたせいか少し気持ちよくなって来ている。

「でん…かぁ…もう…ゆるして…ぇやぁ」
「ちゅんちゅ…ぺろ…ふふ…そろそろ良いかな?」

殿下がやっと脇から顔を離してくれた。口元が濡れていてエロい。

「ん?こっちはまた後でね」

殿下が俺の息子を見て微笑んだ。殿下、どこまでが本気か分かりません!!
しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

聖女としてきたはずが要らないと言われてしまったため、異世界でふわふわパンを焼こうと思います!

伊桜らな
ファンタジー
家業パン屋さんで働くメルは、パンが大好き。 いきなり聖女召喚の儀やらで異世界に呼ばれちゃったのに「いらない」と言われて追い出されてしまう。どうすればいいか分からなかったとき、公爵家当主に拾われ公爵家にお世話になる。 衣食住は確保できたって思ったのに、パンが美味しくないしめちゃくちゃ硬い!! パン好きなメルは、厨房を使いふわふわパン作りを始める。  *表紙画は月兎なつめ様に描いて頂きました。*  ー(*)のマークはRシーンがあります。ー  少しだけ展開を変えました。申し訳ありません。  ホットランキング 1位(2021.10.17)  ファンタジーランキング1位(2021.10.17)  小説ランキング 1位(2021.10.17)  ありがとうございます。読んでくださる皆様に感謝です。

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺

福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。 目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。 でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい… ……あれ…? …やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ… 前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。 1万2000字前後です。 攻めのキャラがブレるし若干変態です。 無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形) おまけ完結済み

稀代の悪女として処刑されたはずの私は、なぜか幼女になって公爵様に溺愛されています

水谷繭
ファンタジー
グレースは皆に悪女と罵られながら処刑された。しかし、確かに死んだはずが目を覚ますと森の中だった。その上、なぜか元の姿とは似ても似つかない幼女の姿になっている。 森を彷徨っていたグレースは、公爵様に見つかりお屋敷に引き取られることに。初めは戸惑っていたグレースだが、都合がいいので、かわい子ぶって公爵家の力を利用することに決める。 公爵様にシャーリーと名付けられ、溺愛されながら過ごすグレース。そんなある日、前世で自分を陥れたシスターと出くわす。公爵様に好意を持っているそのシスターは、シャーリーを世話するという口実で公爵に近づこうとする。シスターの目的を察したグレースは、彼女に復讐することを思いつき……。 ◇画像はGirly Drop様からお借りしました ◆エール送ってくれた方ありがとうございます!

異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします

み馬
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。 わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!? これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。 おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。 ※ 設定ゆるめ、造語、出産描写あり。幕開け(前置き)長め。第21話に登場人物紹介を載せましたので、ご参考ください。 ★お試し読みは、第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★ ★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です

葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。 王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。 孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。 王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。 働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。 何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。 隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。 そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。 ※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。 ※小説家になろう様でも掲載予定です。

【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!

楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。 (リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……) 遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──! (かわいい、好きです、愛してます) (誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?) 二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない! ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。 (まさか。もしかして、心の声が聞こえている?) リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる? 二人の恋の結末はどうなっちゃうの?! 心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。 ✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。 ✳︎小説家になろうにも投稿しています♪

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる

風見鶏ーKazamidoriー
BL
 秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。  ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。 ※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。

処理中です...