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1.異世界召喚
2.
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俺と美優は、用意された部屋に通された。流石に男女一つの部屋を使わせるのはまずいとの事で1人一部屋用意された。部屋の前には護衛兼監視役の騎士が2人待機している。
用意された部屋は、思ったより良い部屋だった。ダブルベットとテーブル、ソファ、トイレ、お風呂が一式用意されている。キッチンがないのが少し残念だが、城で用意してくれるらしく何か欲しいのがあったらテーブルの上にあるベルを鳴らしてくれとの事だ。
ボフンと柔らかいベットに倒れ込む。朝から色んなことがあって疲れた。1人になれた事に安心したのか急に眠気が襲って来てそのまま意識を手放した。
コンコンコン
部屋の戸を叩く音で目が覚めた。
「聖女候補様、お部屋に入っても宜しいでしょうか?」
女性の声が戸の向こうから聞こえて来た。俺は無意識に外していた眼鏡を掛けるとどうぞと戸の向こうに声を掛けた。
「おはようございます。よく眠れましたか?」
「はい。お陰様でぐっすり」
メイド服を来た女性が朗らかに笑うとカーテンを開けてくれた。外はすっかり明るくなっており次の日の朝になっている事を悟る。今は何時だろうと掛け時計を見るが読めない。
「今は何時ですか?」
「朝の7時でございます。朝食をご準備いたしますので顔を洗って着替えましょう」
全部手伝ってくれようとするメイドの申し出を断り全て一人でこなすと豪華な食事が用意されていた。
「聖女候補様のお口に合えばいいのですが」
いただきますと言い一口食べると味が濃いめであったが美味しい。ただ朝からこの味はちょっとしつこいかもしれない。
「とても美味しいですよ。ですが、朝はそんな食べれないので明日から量は少なく味も薄めにして頂けると助かります」
「畏まりました。シェフに申しつけておきます」
「あ、でも出来たらでいいですからね?シェフの手間になる様でしたらこのままでも構いません。量は少なくして頂けると助かりますが」
てんぱる俺を安心させる様にメイドはにこりと微笑むと承知しましたと言った。
「そう言えば貴方の名前はなんて言うんですか?」
「申し遅れました。私本日から聖女候補様の身の回りの世話をさせて頂きます、ジュリーと申します。敬語はいりません。どうぞ宜しくお願いします」
メイド服の両端をつまみぺこりとお辞儀する様は美しかった。この世界の女性の作法なのかもしれない。
「俺は、東洋 三葉よろしくね。ジュリー」
これから暫く一緒にいる事になると思うジュリーの言う通り敬語は辞めさせて貰った。
「所でジュリー。この世界の時間は1日何時間?」
「1日24時間でございます」
良かった。日本と時間は一緒の様だ。ただ言語は全く違うみたいなのでこうやってジュリーと不自由なく喋れるのは異世界転移特典だろう。
「俺達はこの城にいて何をすればいいのかな?」
「基本的には聖女様のお勉強とこの国について学んで頂きます」
「聖女の勉強は、あまり乗り気じゃないけど…この世界について色々知りたいな」
もしこの城を追い出された時の為に基本的知識はつけておきたい。
「僭越ながら勉学の指導を私が取らせていただきますのでご要望がありましたら何なりとお申し付けください」
「ジュリーが先生なら安心だよ。宜しくね。今日は何をするの?」
「本日は10時より陛下と殿下に謁見して頂きます。その後お城を案内させて頂きます」
王様と謁見…普通に緊張するな。だけどこの国に来て城で住まわせて貰っている以上挨拶をしなくてはいけないだろう。
「お食事が済みましたら湯浴みをしてご支度して頂きます」
まだ8時前だというのにもう準備するのかと思ったが何だか気合が入っているジュリーに何も言えなかった。
用意された部屋は、思ったより良い部屋だった。ダブルベットとテーブル、ソファ、トイレ、お風呂が一式用意されている。キッチンがないのが少し残念だが、城で用意してくれるらしく何か欲しいのがあったらテーブルの上にあるベルを鳴らしてくれとの事だ。
ボフンと柔らかいベットに倒れ込む。朝から色んなことがあって疲れた。1人になれた事に安心したのか急に眠気が襲って来てそのまま意識を手放した。
コンコンコン
部屋の戸を叩く音で目が覚めた。
「聖女候補様、お部屋に入っても宜しいでしょうか?」
女性の声が戸の向こうから聞こえて来た。俺は無意識に外していた眼鏡を掛けるとどうぞと戸の向こうに声を掛けた。
「おはようございます。よく眠れましたか?」
「はい。お陰様でぐっすり」
メイド服を来た女性が朗らかに笑うとカーテンを開けてくれた。外はすっかり明るくなっており次の日の朝になっている事を悟る。今は何時だろうと掛け時計を見るが読めない。
「今は何時ですか?」
「朝の7時でございます。朝食をご準備いたしますので顔を洗って着替えましょう」
全部手伝ってくれようとするメイドの申し出を断り全て一人でこなすと豪華な食事が用意されていた。
「聖女候補様のお口に合えばいいのですが」
いただきますと言い一口食べると味が濃いめであったが美味しい。ただ朝からこの味はちょっとしつこいかもしれない。
「とても美味しいですよ。ですが、朝はそんな食べれないので明日から量は少なく味も薄めにして頂けると助かります」
「畏まりました。シェフに申しつけておきます」
「あ、でも出来たらでいいですからね?シェフの手間になる様でしたらこのままでも構いません。量は少なくして頂けると助かりますが」
てんぱる俺を安心させる様にメイドはにこりと微笑むと承知しましたと言った。
「そう言えば貴方の名前はなんて言うんですか?」
「申し遅れました。私本日から聖女候補様の身の回りの世話をさせて頂きます、ジュリーと申します。敬語はいりません。どうぞ宜しくお願いします」
メイド服の両端をつまみぺこりとお辞儀する様は美しかった。この世界の女性の作法なのかもしれない。
「俺は、東洋 三葉よろしくね。ジュリー」
これから暫く一緒にいる事になると思うジュリーの言う通り敬語は辞めさせて貰った。
「所でジュリー。この世界の時間は1日何時間?」
「1日24時間でございます」
良かった。日本と時間は一緒の様だ。ただ言語は全く違うみたいなのでこうやってジュリーと不自由なく喋れるのは異世界転移特典だろう。
「俺達はこの城にいて何をすればいいのかな?」
「基本的には聖女様のお勉強とこの国について学んで頂きます」
「聖女の勉強は、あまり乗り気じゃないけど…この世界について色々知りたいな」
もしこの城を追い出された時の為に基本的知識はつけておきたい。
「僭越ながら勉学の指導を私が取らせていただきますのでご要望がありましたら何なりとお申し付けください」
「ジュリーが先生なら安心だよ。宜しくね。今日は何をするの?」
「本日は10時より陛下と殿下に謁見して頂きます。その後お城を案内させて頂きます」
王様と謁見…普通に緊張するな。だけどこの国に来て城で住まわせて貰っている以上挨拶をしなくてはいけないだろう。
「お食事が済みましたら湯浴みをしてご支度して頂きます」
まだ8時前だというのにもう準備するのかと思ったが何だか気合が入っているジュリーに何も言えなかった。
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