時空の魔女と猫の蓼科別荘ライフ ~追放されたので魔道具作って生計立ててたら、元の世界で女神扱いされてる件~

じごくのおさかな

文字の大きさ
上 下
133 / 138
最終章 ひとりの魔女の物語

第133話 女神の世界樹

しおりを挟む


「足下、気をつけろよ?」
「大丈夫だ。下りは上りよりも慎重に進め、というのが登山の基本だからな」
「さっき飛び下りて転んでたじゃねぇか」


 ネクロマリア大陸の西部、ネクロ山脈の北に突如現れた巨大な木。

 それは、女神の世界樹と呼ばれた。


 その頂点はネクロ山脈よりも高く、雲に届きそうなぐらいに巨大だ。直径も根の太さも桁違いの大きさで、その重量で一体どうやって維持できているのか誰にも分からない。

 枝は広範囲に広がっているにも関わらず、頑丈で折れない。そして薄く軽い葉が青々と生え揃い、空の光をほんのりと透き通していた。

 その葉は沢山の魔力を保有していた。葉が風に乗って舞い落ちると、落ちた場所にはじわりと魔力が浸透していく。そうして魔族の地は、少しずつ魔力の回復を始めていた。


「既に鬱蒼としているな」

 ムラカはその根元を散策していた。
 地面に届く光は少ない。


「俺達の里によって比べりゃ、天国だぜ」
「だが、これからは光の魔法も使っては駄目だからな。生活は不便になるだろう」
「何言ってんだよムラカ。蓼科の便利道具が売れるチャンスじゃねぇか。一儲けして俺達の豪邸を建てようぜ!」
「お前はミアと同じような事を言うな、まったく……ふふ」

 ムラカは柔らかく頬笑んだ。
 この男のいい加減な所は嫌いでは無い。
 

「――随分としおらしいわね、ムラカ」

 そんなムラカを煽る、もう一人の女性の声。
 2人の後ろを続いて歩いていた、リヨンだ。


 リヨンの洗脳は完全に解けていた。その振る舞いは、ラクス救助隊の頃と何も変わっていない。手錠などもされておらず、普段と変わらない姿だ。

 あの黒い猿グノーの長は、魔族の欲望に取り入って操っていた。リヨンがふとマチコデに惚れそうになった時、黒い猿グノーの眷族にその心を乗っ取られたのだ。

 それはカンドロールを含め、他の操られていた統率者達も同様だった。いつの間にか自由を奪われて、今はその時の記憶すらも薄らいでいた。そのため、ルカンとヴェンは誰の罪も問わなかった。内々で処理しようと決めたのだ。


「リヨン、マチコデ様はご結婚されたぞ」
「聞いているわ」
「お前も早く伴侶を見つけろ。そして私と一緒に山を登ろう。お前は精神的に幼いから、山に登って心を鍛えた方がいい」
「……ルカン兄、ムラカはどうしちゃったの?」

 リヨンはあきれ顔でルカンに問いかける。

「我が妻は、山に心を奪われてんだよ」
「でも、ネクロ山脈って荒れ放題でしょ?」
「ネクロ山脈じゃねぇ、八ヶ岳だ」
「やつ……はぁ?」

 八ヶ岳とは何の事だとリヨンが聞こうとした時、空からぽたりと雫が垂れてきた。


 リヨンは上を見上げた。

 真上の木の枝は高すぎて分からない。空も葉で覆われている。あの葉の向こう側では、雨が降っているようだ。

 ここ最近、曇天の空を晴らすかのようにこうして定期的に雨が降るようになった。全てはエスティの仕業だったが、その仕組みがどうなっているのから誰にも分からない。生き残った下級魔族は雨に打たれると魔力に分解されるため、ネクロマリア大洞穴で暮らすようになっていた。


「……雨と葉が魔力を再生させる。そのうち川が出来て緑が育まれ、柔らかな日の光が注ぐ。美しき世界の幕開けだぜ」
「でもルカン兄。この魔力ってこの木の周りだけじゃない。魔族が密集するよ?」
「それを管理するのが俺達の仕事だ」


 枝を乗り越えた先、やや低い位置に、魔族が集まっている広場が現れた。

 何も無い、広く開けた平地だ。地面は荒野の岩場が残り、土ですら無い。だが、たまたまこの辺りは根が張っておらず、魔力の葉が沢山振ってくる場所だった。そのため統率者達はここで魔力を吸収していた。


「――――ですから、エスティ様は偉大なのです! 手紙にはこうも書かれておりました――」

 その広場の真ん中で、枯木の精霊ドリアードがエスティの素晴らしさを熱弁している。

 枯木の精霊ドリアードの話には、大小様々な魔族が興味深そうに耳を傾けていた。オークに毒グモ、お互いの命を奪い合った天敵同士までも。そんな彼等が、エスティについての熱弁を静かに聞いている。

 ルカンは胡座をかいて根に座った。そしてひじをついて手に頬を乗せ、嬉しそうにその様子を見下ろした。


「やれやれ……俺ぁ、あそこの奴らの仲裁に失敗したんだぜ。それが、まさかこうなるとはねぇ。こんな平和な光景、他に無いぜ」

 それはリヨンも同じ思いだった。これだけ凶暴な種族が集まっているのに、どこにも争いは起きていない。夢でも見ているかのようだ。


「ルカン。あの枯木の精霊ドリアードは確か、エスティに殺されかけたんじゃなかったか?」
「らしいな。すっかり信者になっちまってる」
「宗教でも始める気か」
「お、それも一儲け出来そうだな!」
「ふふ、またそれか」

 ルカンが立ち上がった。
 そして、3人で広場へと降りていく。

 木の根はどこも新しく、ツルツルとしていて滑らかだ。踏み外して落ちないように、両手を使いながら慎重に進む。


「――皆、静かにせよ!」

 その時、広場から威厳のある声が響いた。


「お? ムラカの使い魔様だぞ」
「……使い魔なのに、全然顔も見せないがな」
「ははっ、拗ねるなよ。ヴェン様は魔王業で忙しいんだ」
「元はお前の仕事だろう、まったく……」

 ヴェンの登場で、3人は再び足を止めた。


「女神様から、この国の名を授かった」

 魔族達が響めく。


「本日からこの世界樹の影の国をを、『オフロカンパニー』とする!!」

 響めきが、大きな歓声へと変わった。

 言葉の意味など誰も気にしていない。ここは、女神によって生命の源である魔力を授かる事が出来る国、その事実だけで十分だった。


「……おいルカン」
「俺も知らねぇよ」
「このままだとやりたい放題だぞ。あいつは多分、1年ごとに国名を変えるな」
「それも経典に書いとかなきゃな!」
「はぁ……」

 ムラカが呆れていた時、周囲の警戒に当たっていたクーリが現れた。


「――あ、ルカン様!」
「ようクーリ、お疲れさん。元気そうだな」
「ルカン様もお元気そうで何よりです。里の移動の方は順調なのですか?」
「おうよ。皆、こっちに向かってる所だ」

 魔族の王の住まう国、ダークエルフの里は、この世界樹の下に移動する事になった。それには2つの目的があった。

 1つは、魔力を平等に各種族へと分け与えるよう管理をするためだ。それはダークエルフの里のスタンスと変わらない。魔王の座をそのままヴェンが引き継ぎ、この辺の調整を取り持つ。交友関係が広く、交渉事が巧みだからだ。

 そして、2つ目の目的は――。


「……例の魔法陣の調子はどうだ?」
「相変わらず稼働し続けています。ただ誰も読めないので、調子は分かりません。消されても問題は無いと思いますが」
「ま、大人しく従っておこうぜ」

 世界樹の根元には、かつて古城が建っていた。

 その地下には雨を降らす魔法陣があり、今も稼働し続けている。下級魔族に影響の大きい魔法陣だが、雲が散るまでは止められない。割れた地面を進めばそこへ辿り着ける事が出来てしまうため、エスティからは秘匿と警戒を頼まれていた。

 この世界樹と魔法陣を守る事。
 それが、ルカン達の当面の役目だ。


 丁度その時、魔力の葉がはらはらと舞い落ちてきた。

 広場にいた魔族達は空を見上げた。歓声が更に大きな喜びに変わる。まるで新たな国の誕生を女神が祝福しているかのようだと、誰かが叫んだ。


「……そういえばルカン様、枯木の精霊ドリアードの集会に女神らしき姿があったそうですよ。面を付けたまま世界樹に腰掛けて、うんうんと頷きながら聞いていたそうです。お会いしましたか?」

 クーリの言葉に、ムラカとルカンは目を合わせた。そのまま目で会話を交わし、お互いに聞いていない事を察した。


「……あいつは気まぐれだからな」
「今は遊ばせておいてやるぜ。だが、宗教を創始する時には連れ戻してやる」
「ルカン、お前本気なのか?」
「だって最高に面白そうじゃねぇか。エスティ教の経典を作ったのはルカン、みたいになるんだぜ?」
「ふふ、まぁいいさ」

 3人はクーリと共に、ようやく広場に降り立った。ヴェンはその姿に気付いたが、枯木の精霊ドリアードはこの状況に夢中なようで、更に言葉に熱がこもる。


「――さぁ皆様、これからより多くの人々にエスティ様の教えを広めるため、エスティ教に入信しましょう! お布施はひとつ、銀貨5枚です!!」

 枯木の精霊ドリアードは【弁当箱】から、薄い魔力が込められた葉を配り始めた。どうやら、入信申込書を兼ねたお布施のようだ。魔族がこぞってそれを手に入れようと、枯木の精霊ドリアードの周りに集まってくる。

 4人もヴェンも、呆気にとられた。
 いつの間に準備したのか。


「……先を越されたな、ルカン?」
「ほう、中々のやり手じゃねぇか。じゃあ俺があいつを採用すれば、エスティ教を好き勝手に出来るって訳か」
「ふふ、そろそろエスティに報告するぞ?」
「やめてくれ、全部冗談だよ」

 ルカンは両手を挙げて、ムラカと笑い合った。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~

そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」 「何てことなの……」 「全く期待はずれだ」 私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。 このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。 そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。 だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。 そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。 そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど? 私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。 私は最高の仲間と最強を目指すから。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

野生児少女の生存日記

花見酒
ファンタジー
とある村に住んでいた少女、とある鑑定式にて自身の適性が無属性だった事で危険な森に置き去りにされ、その森で生き延びた少女の物語

異世界で魔法が使えるなんて幻想だった!〜街を追われたので馬車を改造して車中泊します!〜え、魔力持ってるじゃんて?違います、電力です!

あるちゃいる
ファンタジー
 山菜を採りに山へ入ると運悪く猪に遭遇し、慌てて逃げると崖から落ちて意識を失った。  気が付いたら山だった場所は平坦な森で、落ちたはずの崖も無かった。  不思議に思ったが、理由はすぐに判明した。  どうやら農作業中の外国人に助けられたようだ。  その外国人は背中に背負子と鍬を背負っていたからきっと近所の農家の人なのだろう。意外と流暢な日本語を話す。が、言葉の意味はあまり理解してないらしく、『県道は何処か?』と聞いても首を傾げていた。  『道は何処にありますか?』と言ったら、漸く理解したのか案内してくれるというので着いていく。  が、行けども行けどもどんどん森は深くなり、不審に思い始めた頃に少し開けた場所に出た。  そこは農具でも置いてる場所なのかボロ小屋が数軒建っていて、外国人さんが大声で叫ぶと、人が十数人ゾロゾロと小屋から出てきて、俺の周りを囲む。  そして何故か縄で手足を縛られて大八車に転がされ……。   ⚠️超絶不定期更新⚠️

神様に与えられたのは≪ゴミ≫スキル。家の恥だと勘当されたけど、ゴミなら何でも再生出来て自由に使えて……ゴミ扱いされてた古代兵器に懐かれました

向原 行人
ファンタジー
 僕、カーティスは由緒正しき賢者の家系に生まれたんだけど、十六歳のスキル授与の儀で授かったスキルは、まさかのゴミスキルだった。  実の父から家の恥だと言われて勘当され、行く当ても無く、着いた先はゴミだらけの古代遺跡。  そこで打ち捨てられていたゴミが話し掛けてきて、自分は古代兵器で、助けて欲しいと言ってきた。  なるほど。僕が得たのはゴミと意思疎通が出来るスキルなんだ……って、嬉しくないっ!  そんな事を思いながらも、話し込んでしまったし、連れて行ってあげる事に。  だけど、僕はただゴミに協力しているだけなのに、どこかの国の騎士に襲われたり、変な魔法使いに絡まれたり、僕を家から追い出した父や弟が現れたり。  どうして皆、ゴミが欲しいの!? ……って、あれ? いつの間にかゴミスキルが成長して、ゴミの修理が出来る様になっていた。  一先ず、いつも一緒に居るゴミを修理してあげたら、見知らぬ銀髪美少女が居て……って、どういう事!? え、こっちが本当の姿なの!? ……とりあえず服を着てっ!  僕を命の恩人だって言うのはさておき、ご奉仕するっていうのはどういう事……え!? ちょっと待って! それくらい自分で出来るからっ!  それから、銀髪美少女の元仲間だという古代兵器と呼ばれる美少女たちに狙われ、返り討ちにして、可哀想だから修理してあげたら……僕についてくるって!?  待って! 僕に奉仕する順番でケンカするとか、訳が分かんないよっ! ※第○話:主人公視点  挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点  となります。

【完結】追放された生活錬金術師は好きなようにブランド運営します!

加藤伊織
ファンタジー
(全151話予定)世界からは魔法が消えていっており、錬金術師も賢者の石や金を作ることは不可能になっている。そんな中で、生活に必要な細々とした物を作る生活錬金術は「小さな錬金術」と呼ばれていた。 カモミールは師であるロクサーヌから勧められて「小さな錬金術」の道を歩み、ロクサーヌと共に化粧品のブランドを立ち上げて成功していた。しかし、ロクサーヌの突然の死により、その息子で兄弟子であるガストンから住み込んで働いていた家を追い出される。 落ち込みはしたが幼馴染みのヴァージルや友人のタマラに励まされ、独立して工房を持つことにしたカモミールだったが、師と共に運営してきたブランドは名義がガストンに引き継がれており、全て一から出直しという状況に。 そんな中、格安で見つけた恐ろしく古い工房を買い取ることができ、カモミールはその工房で新たなスタートを切ることにした。 器具付き・格安・ただし狭くてボロい……そんな訳あり物件だったが、更におまけが付いていた。据えられた錬金釜が1000年の時を経て精霊となり、人の姿を取ってカモミールの前に現れたのだ。 失われた栄光の過去を懐かしみ、賢者の石やホムンクルスの作成に挑ませようとする錬金釜の精霊・テオ。それに対して全く興味が無い日常指向のカモミール。 過保護な幼馴染みも隣に引っ越してきて、予想外に騒がしい日常が彼女を待っていた。 これは、ポーションも作れないし冒険もしない、ささやかな錬金術師の物語である。 彼女は化粧品や石けんを作り、「ささやかな小市民」でいたつもりなのだが、品質の良い化粧品を作る彼女を周囲が放っておく訳はなく――。 毎日15:10に1話ずつ更新です。 この作品は小説家になろう様・カクヨム様・ノベルアッププラス様にも掲載しています。

老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜

二階堂吉乃
ファンタジー
 瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。  白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。  後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。  人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話8話。

石しか生成出来ないと追放されましたが、それでOKです!

うどん五段
ファンタジー
夏祭り中に異世界召喚に巻き込まれた、ただの一般人の桜木ユリ。 皆がそれぞれ素晴らしいスキルを持っている中、桜木の持つスキルは【石を出す程度の力】しかなく、余りにも貧相なそれは皆に笑われて城から金だけ受け取り追い出される。 この国ではもう直ぐ戦争が始まるらしい……。 召喚された3人は戦うスキルを持っていて、桜木だけが【石を出す程度の能力】……。 確かに貧相だけれど――と思っていたが、意外と強いスキルだったようで!? 「こうなったらこの国を抜け出して平和な国で就職よ!」 気合いを入れ直した桜木は、商業ギルド相手に提案し、国を出て違う場所で新生活を送る事になるのだが、辿り着いた国にて、とある家族と出会う事となる――。 ★暫く書き溜めが結構あるので、一日三回更新していきます! 応援よろしくお願いします! ★カクヨム・小説家になろう・アルファポリスで連載中です。 中国でコピーされていたので自衛です。 「天安門事件」

処理中です...