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第一章 蓼科で生活環境をつくる魔女

第26話 ネクロマリアに顕現した女神

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「エス、種ってまさか――!」

「……えぇ。トウモロコシでしょうね」
「違う」


 ロゼは驚きを隠せなかった。

 エスティの称号にあった『種』。称号らしからぬ固有名詞がどう関係するかは分からないが、何か良からぬ事に巻き込まれているとは感じていた。

「それ以外に記載は無いのか?」
「はい。不穏な感じはしますが、この短文だけでは詳細は読み取れませんね」


 ネクロマリアの人類が滅亡した。
 そこで、神話は終わっている。

 これが真実の歴史ならば、色々と疑問が沸き出てくる。なぜ滅亡したのにネクロマリアの人類は生き延びているのか。種とは何なのか。時空魔法とは一体、何にどうやって使ったのか。

 ロゼには何も分からない。


 そしてエスティは当事者にもかかわらず、既に集中力が途切れていた。ソファに寝転んでお笑い番組を見て笑っている。

「ふふ……ぶふっ!!」


 ネクロマリアの滅亡がこのエスティと関係があるようには思えない。ましてや使命があるとは微塵も感じない。

 エスティはソファで横になったまま、片足を背もたれに乗っけて、究極にだらしない格好になっている。

 ロゼは心配だった。


「ふぁ……眠くなってきました」
「歯磨きして寝ろ。カレー味だったろう」
「むぅ、面倒くさい。全自動歯ブラシって無いですかね。歯をカバーするようにカポッとはめて磨いてくれる機械みたいな」

 エスティは渋々立ち上がり、歯を磨きに行った。


 マイペースなのは美点でもあるが欠点でもある。
 使い魔の自分が背中を押すべきだ。

 そう考えて、ロゼは提案した。


「――エス、一旦ネクロマリアに戻らないか?」
「お? どうしたんですか急に」

 エスティが足を止めて振り返った。


 ラクス王家の文献が真実とは限らない。だがロゼは、ネクロマリアの現状が新聞に記載されている内容だとも到底思えなかった。情報が足りないのだ。

 だが、ネクロマリアとエスティの『種』の事が気になるからといって、それを理由にエスティが戻る決断を選ぶとは考えにくい。


 ロゼは言葉を探し、エスティを誘導するための答えを捻り出す。

「……庵の《浮遊》機能、欲しくないか?」
「そりゃ欲しいです。いいんですか?」
「我はバックスと話がしたい。戻るついでに、エスはどこかのパーティに混ざってドラゴン一匹ぐらい討伐してもいいだろう」
「ふふ、中々の名案ですねロゼ! 藤宮探検隊を見てから、息抜きに冒険にでも行きたいと思っていたんですよね!」

 あれはただの番組で、息抜きにドラゴンを倒すような冒険ではないはず。普段ならいちいちそうツッコんでいるロゼだが、気分の乗ってきたエスティに対してそんな野暮な事はしない。

「まぁ、蓼科に戻れる魔力の器に広がってからにはなるが」
「もう戻れますよ」
「――は?」

 エスティはにいっと笑った。

「以前の6割ほどまで魔力の器が広がっています。明日の朝にでも行きましょう」


◆ ◆ ◆


 そして翌朝。

 笠島家に連絡だけ入れて、エスティは転移門の部屋へとやって来た。

 冒険に向かうにしてはエスティは軽装だった。ローブは使い古したものだが、その下は格安のファストファッションで固められており、防御力は無い。お出かけ気分でお洒落をしている。


「はぁ、やーっとお酒が飲めますよ!」
「おいエス、目的を見失うなよ」

 ロゼに嫌な思い出が蘇った。
 全ては、エスティの飲酒から始まったのだ。


 エスティは手をかざし、門が開く。

「行きましょう」

 門を通り抜けると同時に、転移門が閉じた。時空魔法は空間に開くただのトンネルのようなものだ。入口が開くと同時に出口が開き、時間と空間の距離がゼロになる。


 エスティが降り立ったのはバックスの研究室……ではなく、絢爛豪華などこかの書斎のようだ。エスティは背後で魔力によって悶絶していた兄弟子に声を掛けた。

「お久しぶりですね、兄弟子」
「ぐおおお! いきなりに出てこないでよ、妹弟子!」

 そしてロゼはバックスの肩に、肉球をポンと置いた。

「苦労しているようだな、バックス」
「お互い様だよ、ロゼ」

 一人と一匹は、遠い眼をして見つめ合っていた。
 それを見たエスティは怪訝な顔をする。

「言いたい事があれば聞きますよ?」
「無い」
「無いよ。久しぶりだね妹弟子。何だか少し雰囲気が変わったかい?」

 バックスの目には、エスティの美貌が更に磨かれている気がした。全身が淡く光っているようにも見える。

 それに宝石のような左目。
 美しいというよりも、強い違和感がある。


「兄弟子、見て下さいよこの服。お洒落だと思いません?」
「あぁ……そうだね。遊びにきたのかい?」
「はい、飲みに来ました」
「違う。いきなり目的を見失うな」


 話が進まないと思ったロゼは、自らバックスに簡単な説明を始めた。
 蓼科での現状について、今まで手紙に記していなかった事を掻い摘んで。


 エスティは退屈そうに外を眺めていた。

「――と、バックス。すまないが、話が長くなりそうだ。時間は大丈夫か?」
「平気だよ。ここは僕の商会の一室だからね。滅多に人は来ないし」
「商会って……ここお城じゃないですか?」

 さすがのエスティも、気が付いていた。

 窓から見下ろした景色は、住み慣れたラクスの街並みだ。この高さの建物は、この国には王城以外に存在しない。

「【弁当箱】が大人気でね。王室御用達というやつになったんだよ」
「へぇー、王族が枝豆をパクパクと? その光景は見てみたいですね」

 あれを食べる時、感情が消えて枝豆になる。

「はは……。それで妹弟子、急にどうしたんだい? まさかもう【弁当箱】を作り終えたとか?」
「ふふ、1つも作っていませんよ。ちょっと肩慣らしに大冒険に出ようかと」


 大冒険。
 その言葉で、バックスは固まった。

 冷や汗をかき始める。

 今日はマチコデが戻って来ない日だとは分かっている。だが、このトラブルメーカーと奇跡的に鉢合わせをしないとは限らない。


「……ロゼ、僕に本当の事を教えておくれ」
「残念ながら、冒険のために戻って来た」
「……」
「兄弟子、私は2日でドラゴンを倒したいんですよ。3日後にはネットの回線工事があるので、蓼科に戻らないと」
「……」

 エスティは心底嬉しそうに話す。


 バックスは目でロゼに訴えかけた。
 なぜ説得しなかったのだ。

 ロゼは目で返事をし、ニヤっと笑った。
 お前も道連れニャ。


 だが誰かが止めなければ、無鉄砲なエスティは本気でやってしまう。夕方にはロゼの目を盗んで馬車に乗り込み、ドラゴンの棲む渓谷に一人ででも向かう。バックスはエスティの習性を熟知していた。


「こほん! 妹弟子よ。今の君の家だけど、もう普通に入れるみたいだよ」
「ん……あぁ、忘れていました! そういえば布団とか蓼科に運びたかったんですよ。ふふ、さすがは兄弟子、久しぶりに家に帰りましょうかね」
「我はしばらくバックスと情報の摺り合わせをする。帰りは夜になるだろう。いいかエス、必ず家にいるんだぞ?」
「分かりました」

 エスティはそう言ってローブのフードを被った。人目を引く容姿をしているため、普段から常にこうして気を配らなければならない。


 以前はこれでも効果があった。だが今は、エスティの体から発せられた光がフードから漏れ出ている。バックスの目には、まるで光り輝く存在がローブで隠れているように見えた。

 そして、ロゼも同じ事を感じていた。

 ……どうも不気味だ。
 蓼科にいる時とは纏った雰囲気が違う。


「……エス、危ないからあまり出歩くなよ。今のお前は思っている以上に目立つ」
「ありがとうございます、ロゼ。でも心配しなくても大丈夫ですよ。まさか、どこぞの王子に出会うだなんて事もあり得ません。いくらなんでも私はそこまで不運じゃありませんよ、ふふ。まさか!」


 そんな不穏な言葉を言い残して、エスティは部屋を出て行った。バックスは近くにいた兵士に説明し、エスティを城の外へと連れて行ってもらった。


 バックスが部屋に戻ると、ロゼが静かに窓の外を見ていた。

「全く変わらないね、妹弟子は」

 ロゼは振り返り、バックスを見る。

「僕は妹弟子が酔っ払って問題を起こして帰ってくるのに、金貨10枚を賭けるよ」
「悪い冗談はよしてくれ……エスは聡いのか天然なのか、どっちなのだ?」
「いつも傍にいる君が分からないなら、僕に理解できるはずが無い。それでロゼ、本当は何をしに帰って来たんだい?」
「ふむ……」


 ロゼは少し項垂れ、そしてバックスを見上げた。

「――バックス。怒りはしない。隠している事を、全て話してもらおうか」
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