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最終章 人質でなくなった王女と忘れない王太子
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パーティーが終わったので、一度控室まで戻ると、ライリー殿下が不貞腐れた顔で長椅子に座っていた。
「ライリー殿下、大丈夫ですか? 何かお気に召さないことでもありましたか?」
私が側に行くと、ライリー殿下を囲むように座っていたディリオン様とコンラッド様が席を開けてくれる。
せっかく開けていただいたので、ライリー殿下の隣に腰を下ろした。
「お気に召さないことだって!? シャーロット、それ、本気でオレに言ってる?」
眉間にシワを寄せて、ライリー殿下はジロリとこちらを見る。
本気も何も本気だけど、そう返事はしない方がいいと、私の中の危機管理能力が言っているので、私は黙って下を向いた。
頭上からため息が聞こえる。
「いいんだ。シャーロットのせいではないんだ。わかってるけど、気に入らないものは気に入らないんだよ。ごめん。いろいろ話はあると思うけど、オレはもう部屋に戻る」
顔を上げると、ライリー殿下は私の方を振り返らずに、控室を出て行った。
ジェイミー様もライリー殿下について控室を出て行ったが、ディリオン様とコンラッド様はそのまま控室に残った。
「シャーロット陛下。まだあいつはお子さまなのだ。あんな態度だが、許してやってくれ」
ディリオン様が腕を組んで私に言った。
すると、コンラッド様も口を開く。
「でも、王子の気持ちもわからんでもないがな。自分がエスコートすることもできず、帝国の王に自分の側妃を好き勝手にされて。悔しかっただろうよ」
「ふん。外交は悔しいだの悔しくないのだのといってはいられんのだよ。腹の中では煮えくり返っていることを、おくびにも出さずに微笑むのが王たる者だ」
「またディリオンは無茶を言う……」
「ところで、シャーロット陛下はあの帝国のジルベール陛下とどんな話をしたのだ? まさか国王がくるとは思っていなかったが。てっきり、代理人が来ると思ってこちらも油断していた」
私はディリオン様に、ジルベール陛下とのお話の内容を全てお話しした。
「ふむ。やはりランバラルドが大きな国になることを懸念しているようだな」
「ディリオン様、ランバラルドとボナールが統一国になると、何がそんなにいけないんですか?」
「いけないということはない。ただ、ランバラルドは資金豊かな国だ。現国王が賢王なので、民もまとまりがあり、軍事力もそこそこある。ボナールとの戦争で、そこまで痛手がなかったことでもわかるであろう」
確かに、ランバラルドはボナールほど戦後処理が大変な様子はなかった。
「国土もそこそこ広い。そこに、ボナールを吸収すると、ボナールの豊かな食料をランバラルドが蓄え、戦争に備えることができる。国土も帝国にこそ及ばないが、大国と言ってもいいくらいにはなるだろう。今は帝国が世界で一番大きな国だ。軍事力も最も高い。帝国一人勝ちのようなこの状況が、覆るのはおもしろくはないだろう。オレが王なら、統一まもない間に、戦争を仕掛けて国力を削いでおく」
「せん、そう……?」
「そうだ。この前の、ランバラルドとボナールのような可愛い戦争ではない。帝国の力を思い切り使って、歯向かう気など起こさせないようにするだろう」
ライリー殿下はこのボナールを助けようとしてくれているだけなのに、そんな風に帝国から思われるなんて……。
「だから、王子がなんと言っても、エスコートはさせられなかった。シャーロット陛下。ご理解いただきたい」
「……ええ。もちろんです。ライリー殿下は助けてくださっているけれど、ご自身と国を犠牲になさるようなことまでお願いはいたしません」
「そうか……」
ディリオン様は目を細めた。
しんと静まり返った部屋の中に、カチャンとドアの開く音が響いた。
「いやあ、モーリス宰相と打ち合わせしてたら遅くなっちゃったよ。あのおじさん、思ったより博識でおもしろくって……。どうしたの? なんか変な空気」
入ってきたフレッド様は、私たちの顔を見て首を傾げる。
口を開かない私とディリオン様に代わって、コンラッド様がフレッド様に言った。
「王子はもう部屋に戻ったぞ。アーサー殿には近衛の取りまとめに行ってもらっているから、フレッド、お前シャーロット陛下を部屋まで送ってきてくれ」
「ん? ああ、いいけど……。2人はどうするの?」
「オレたちもすぐに部屋に戻るさ」
「わかった。じゃ、行こう。シャーロットちゃん」
フレッド様が私に笑顔を向けてくれる。
緊張の糸がピンと張ったような空気の中で、その笑顔はとても安心するものだった。
控室を出て、フレッド様と2人、廊下を歩いて行く。
「シャーロットちゃん、さっき、なんの話をしてたの?」
「……ジルベール陛下と、私がダンスの時にしたお話をディリオン様に」
フレッド様から笑顔が消える。
「そっか。ああ、その話をしてたから王子も、もう部屋に戻ったんだね」
しばらく無言で歩く。
だって、今までもっと軽く考えていた。
ライリー殿下やランバラルドのみなさんに助けていただいて、ボナールが復興して、共和国になって。
私は王位から退いて、ただのシャーロットになるの。
そうしたら、そうしたら……。
ライリー殿下の、お嫁さんになれるのだろうか……。
「シャーロットちゃん、どこまで行くの?」
「えっ」
気がつくと、部屋を通り越してその先に行こうとしていた。
「すみません。フレッド様。今日はいろいろとありがとうございました。パーティーが始まる前、ついていてくださって、とても心強かったです。ジルベール陛下からダンスを誘われた時も、かばってくださって、とても嬉しかったです」
私はそう言い頭を下げると、フレッド様は力なく笑った。
「かばいきれてなかったのに?」
「そんなことありませんわ。私が出しゃばって、割って入ってしまったので、フレッド様には申し訳ないと思っております」
私は、私のためにあの帝国のジルベール陛下に楯突こうとしてくれたこと、本当に嬉しかったのだ。
「シャーロットちゃん」
フレッド様が私に一歩近づく。
右手が私の頬を覆い、すいっと上を向かされる。
なんだろう、とフレッド様をじっと見る。
フレッド様も私をじっと見つめていて、少し顔がこちらに寄せられる。
「頬が冷たいよ。早く部屋に入って、あったかいミルクでももらった方がいい。じゃ、オレももう行くね」
「あ、はい。送っていただき、ありがとうございました」
頬から手が離れ、熱がなくなり急に寂しくなる。
「うん。おやすみ」
「はい。おやすみなさいませ」
フレッド様は私に背を向けて歩いて行ったが、二度ほど私を振り返って私を見てから、暗い廊下に消えて行った。
*****************
すみません。最終章のつもりで書いているのですが思いのほか長くなりそうです……。
「ライリー殿下、大丈夫ですか? 何かお気に召さないことでもありましたか?」
私が側に行くと、ライリー殿下を囲むように座っていたディリオン様とコンラッド様が席を開けてくれる。
せっかく開けていただいたので、ライリー殿下の隣に腰を下ろした。
「お気に召さないことだって!? シャーロット、それ、本気でオレに言ってる?」
眉間にシワを寄せて、ライリー殿下はジロリとこちらを見る。
本気も何も本気だけど、そう返事はしない方がいいと、私の中の危機管理能力が言っているので、私は黙って下を向いた。
頭上からため息が聞こえる。
「いいんだ。シャーロットのせいではないんだ。わかってるけど、気に入らないものは気に入らないんだよ。ごめん。いろいろ話はあると思うけど、オレはもう部屋に戻る」
顔を上げると、ライリー殿下は私の方を振り返らずに、控室を出て行った。
ジェイミー様もライリー殿下について控室を出て行ったが、ディリオン様とコンラッド様はそのまま控室に残った。
「シャーロット陛下。まだあいつはお子さまなのだ。あんな態度だが、許してやってくれ」
ディリオン様が腕を組んで私に言った。
すると、コンラッド様も口を開く。
「でも、王子の気持ちもわからんでもないがな。自分がエスコートすることもできず、帝国の王に自分の側妃を好き勝手にされて。悔しかっただろうよ」
「ふん。外交は悔しいだの悔しくないのだのといってはいられんのだよ。腹の中では煮えくり返っていることを、おくびにも出さずに微笑むのが王たる者だ」
「またディリオンは無茶を言う……」
「ところで、シャーロット陛下はあの帝国のジルベール陛下とどんな話をしたのだ? まさか国王がくるとは思っていなかったが。てっきり、代理人が来ると思ってこちらも油断していた」
私はディリオン様に、ジルベール陛下とのお話の内容を全てお話しした。
「ふむ。やはりランバラルドが大きな国になることを懸念しているようだな」
「ディリオン様、ランバラルドとボナールが統一国になると、何がそんなにいけないんですか?」
「いけないということはない。ただ、ランバラルドは資金豊かな国だ。現国王が賢王なので、民もまとまりがあり、軍事力もそこそこある。ボナールとの戦争で、そこまで痛手がなかったことでもわかるであろう」
確かに、ランバラルドはボナールほど戦後処理が大変な様子はなかった。
「国土もそこそこ広い。そこに、ボナールを吸収すると、ボナールの豊かな食料をランバラルドが蓄え、戦争に備えることができる。国土も帝国にこそ及ばないが、大国と言ってもいいくらいにはなるだろう。今は帝国が世界で一番大きな国だ。軍事力も最も高い。帝国一人勝ちのようなこの状況が、覆るのはおもしろくはないだろう。オレが王なら、統一まもない間に、戦争を仕掛けて国力を削いでおく」
「せん、そう……?」
「そうだ。この前の、ランバラルドとボナールのような可愛い戦争ではない。帝国の力を思い切り使って、歯向かう気など起こさせないようにするだろう」
ライリー殿下はこのボナールを助けようとしてくれているだけなのに、そんな風に帝国から思われるなんて……。
「だから、王子がなんと言っても、エスコートはさせられなかった。シャーロット陛下。ご理解いただきたい」
「……ええ。もちろんです。ライリー殿下は助けてくださっているけれど、ご自身と国を犠牲になさるようなことまでお願いはいたしません」
「そうか……」
ディリオン様は目を細めた。
しんと静まり返った部屋の中に、カチャンとドアの開く音が響いた。
「いやあ、モーリス宰相と打ち合わせしてたら遅くなっちゃったよ。あのおじさん、思ったより博識でおもしろくって……。どうしたの? なんか変な空気」
入ってきたフレッド様は、私たちの顔を見て首を傾げる。
口を開かない私とディリオン様に代わって、コンラッド様がフレッド様に言った。
「王子はもう部屋に戻ったぞ。アーサー殿には近衛の取りまとめに行ってもらっているから、フレッド、お前シャーロット陛下を部屋まで送ってきてくれ」
「ん? ああ、いいけど……。2人はどうするの?」
「オレたちもすぐに部屋に戻るさ」
「わかった。じゃ、行こう。シャーロットちゃん」
フレッド様が私に笑顔を向けてくれる。
緊張の糸がピンと張ったような空気の中で、その笑顔はとても安心するものだった。
控室を出て、フレッド様と2人、廊下を歩いて行く。
「シャーロットちゃん、さっき、なんの話をしてたの?」
「……ジルベール陛下と、私がダンスの時にしたお話をディリオン様に」
フレッド様から笑顔が消える。
「そっか。ああ、その話をしてたから王子も、もう部屋に戻ったんだね」
しばらく無言で歩く。
だって、今までもっと軽く考えていた。
ライリー殿下やランバラルドのみなさんに助けていただいて、ボナールが復興して、共和国になって。
私は王位から退いて、ただのシャーロットになるの。
そうしたら、そうしたら……。
ライリー殿下の、お嫁さんになれるのだろうか……。
「シャーロットちゃん、どこまで行くの?」
「えっ」
気がつくと、部屋を通り越してその先に行こうとしていた。
「すみません。フレッド様。今日はいろいろとありがとうございました。パーティーが始まる前、ついていてくださって、とても心強かったです。ジルベール陛下からダンスを誘われた時も、かばってくださって、とても嬉しかったです」
私はそう言い頭を下げると、フレッド様は力なく笑った。
「かばいきれてなかったのに?」
「そんなことありませんわ。私が出しゃばって、割って入ってしまったので、フレッド様には申し訳ないと思っております」
私は、私のためにあの帝国のジルベール陛下に楯突こうとしてくれたこと、本当に嬉しかったのだ。
「シャーロットちゃん」
フレッド様が私に一歩近づく。
右手が私の頬を覆い、すいっと上を向かされる。
なんだろう、とフレッド様をじっと見る。
フレッド様も私をじっと見つめていて、少し顔がこちらに寄せられる。
「頬が冷たいよ。早く部屋に入って、あったかいミルクでももらった方がいい。じゃ、オレももう行くね」
「あ、はい。送っていただき、ありがとうございました」
頬から手が離れ、熱がなくなり急に寂しくなる。
「うん。おやすみ」
「はい。おやすみなさいませ」
フレッド様は私に背を向けて歩いて行ったが、二度ほど私を振り返って私を見てから、暗い廊下に消えて行った。
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すみません。最終章のつもりで書いているのですが思いのほか長くなりそうです……。
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