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13章 告白
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「し、食事のマナーはお勉強しましたから。だってお城で働いていたんですもの」
「…そっか。そうだよね。王城で働いていて身についたものだったんだね。てっきり、生まれがいいのかなとも思っていたんだけど」
もぉっ!今日のライは鋭いし、しつこいし、多分すごく美味しいお食事だったはずなのに、少しも味を感じられなかったわ。
「ロッテ、デザートは何にする?ここには、珍しいアイスクリンがあるよ」
「え、アイス…?」
氷冷庫が物凄くお高い物なので、氷菓子というものはとても珍しい。
「た、食べたいっ、です」
誘惑には勝てず、勢いよく言ってしまって恥ずかしくなる。
「ははっ、そんなに真っ赤になって、かわいいなぁ。じゃ、デザートはアイスクリンにしよう」
タイミングよくお店の人がやってきて、ライからデザートの注文を受ける。
すると、すぐにアイスクリンが目の前に置かれた。
白く滑らかなアイスクリンは、とても冷たくて甘くて美味しかった。
でも、こんなものが出てくるレストランって、どれだけいいレストランなんだろう。
「ライはここによく来るの?」
「いや、あんまり来ないかな。オレが一緒に食事をするのはもっぱら男友達だし、だったら家で食べた方が気兼ねがない」
家で、このクオリティの食事ができる、ということなのかしら。
そういえば、ライの家って知らない。
怪我をして送り届けたのはトランケだし、待ち合わせもいつもトランケだわ。
「…私、ライの家に行ってみたいわ」
「え、」
見る見るうちに、ライの顔が赤くなる。
「だっ、ダメだってことはないけど、その、ロッテはうちに来たいの?」
「え?ええ。ライののおうちを見てみたいなって」
「それは、その、部屋で2人っきりになってもいいってこと……?」
「ええ、まあ…」
別に、今だって2人っきりだし。
家を見ればわかると思うの。
もし、ライの家がお金持ちの家ならばいいけれど、普通のおうちや、ちょっとお金のないおうちだったら、私、がんばってクッキーをたくさん焼いて、今日の分のお支払いをしなければ…!
「それなら今からでも、いやダメだ。今日は予定がちゃんと決まっているし」
なんかライがブツブツ言い出したところで、シェフが挨拶にやってきた。
「今日のお食事はいかがでしたでしょうか」
白髪の品のいい紳士が、高いコック帽を取り、ライに挨拶をした。
「ああ、とても美味かったよ。こちらのお嬢さんも気に入ってくれたようだ」
シェフはちらっと私の方を見た。
あっ、私の服装を見たんだ。
この店にあんまりにも合わないから…。
支配人さんはさすがで、表情に出さなかったから気がつかなかった。
「お嬢様、お気に召していただけて幸いです。是非、またお越し下さい」
シェフはにこやかに言って、去って行った。
「ロッテ、食後は紅茶?コーヒーもあるけど」
ライはそう言うけれど、私は途端に居心地が悪くなり、早く出たいとライに言った。
お店を出たところで、支配人さんが慌ててやって来る。
ライはわたしに先に行くように行って、自分は支配人のところへ引き返した。
「食後のお飲み物も召し上がらず…お帰りになるなんて、何かござい…たでしょうか?ライ…様に失礼があっては…」
「いや、そういう訳では…だから、気にしないで…」
所々聞き取れなかったけれど、最後までいただかずに帰ったから訳を聞きに来たらしい。
馬車に乗り込んだライに謝る。
「ごめんなさい。私が帰りたいって言ったから、お店の人、お気を悪くされたのでしょう?」
「そんなこと、ロッテは気にしなくていいよ。支配人には、ちゃんと慣れてなくて緊張しただけって言ったから。それより、次はとっておきのところへロッテを連れて行くよ」
私を安心させるように、ライが微笑んでくれたから、私も少し胸が軽くなった。
「まあ、とっておきのところってどこかしら?」
「着いてからのお楽しみだよ」
そう言って、いたずらっ子のように笑うライが眩しかった。
「…そっか。そうだよね。王城で働いていて身についたものだったんだね。てっきり、生まれがいいのかなとも思っていたんだけど」
もぉっ!今日のライは鋭いし、しつこいし、多分すごく美味しいお食事だったはずなのに、少しも味を感じられなかったわ。
「ロッテ、デザートは何にする?ここには、珍しいアイスクリンがあるよ」
「え、アイス…?」
氷冷庫が物凄くお高い物なので、氷菓子というものはとても珍しい。
「た、食べたいっ、です」
誘惑には勝てず、勢いよく言ってしまって恥ずかしくなる。
「ははっ、そんなに真っ赤になって、かわいいなぁ。じゃ、デザートはアイスクリンにしよう」
タイミングよくお店の人がやってきて、ライからデザートの注文を受ける。
すると、すぐにアイスクリンが目の前に置かれた。
白く滑らかなアイスクリンは、とても冷たくて甘くて美味しかった。
でも、こんなものが出てくるレストランって、どれだけいいレストランなんだろう。
「ライはここによく来るの?」
「いや、あんまり来ないかな。オレが一緒に食事をするのはもっぱら男友達だし、だったら家で食べた方が気兼ねがない」
家で、このクオリティの食事ができる、ということなのかしら。
そういえば、ライの家って知らない。
怪我をして送り届けたのはトランケだし、待ち合わせもいつもトランケだわ。
「…私、ライの家に行ってみたいわ」
「え、」
見る見るうちに、ライの顔が赤くなる。
「だっ、ダメだってことはないけど、その、ロッテはうちに来たいの?」
「え?ええ。ライののおうちを見てみたいなって」
「それは、その、部屋で2人っきりになってもいいってこと……?」
「ええ、まあ…」
別に、今だって2人っきりだし。
家を見ればわかると思うの。
もし、ライの家がお金持ちの家ならばいいけれど、普通のおうちや、ちょっとお金のないおうちだったら、私、がんばってクッキーをたくさん焼いて、今日の分のお支払いをしなければ…!
「それなら今からでも、いやダメだ。今日は予定がちゃんと決まっているし」
なんかライがブツブツ言い出したところで、シェフが挨拶にやってきた。
「今日のお食事はいかがでしたでしょうか」
白髪の品のいい紳士が、高いコック帽を取り、ライに挨拶をした。
「ああ、とても美味かったよ。こちらのお嬢さんも気に入ってくれたようだ」
シェフはちらっと私の方を見た。
あっ、私の服装を見たんだ。
この店にあんまりにも合わないから…。
支配人さんはさすがで、表情に出さなかったから気がつかなかった。
「お嬢様、お気に召していただけて幸いです。是非、またお越し下さい」
シェフはにこやかに言って、去って行った。
「ロッテ、食後は紅茶?コーヒーもあるけど」
ライはそう言うけれど、私は途端に居心地が悪くなり、早く出たいとライに言った。
お店を出たところで、支配人さんが慌ててやって来る。
ライはわたしに先に行くように行って、自分は支配人のところへ引き返した。
「食後のお飲み物も召し上がらず…お帰りになるなんて、何かござい…たでしょうか?ライ…様に失礼があっては…」
「いや、そういう訳では…だから、気にしないで…」
所々聞き取れなかったけれど、最後までいただかずに帰ったから訳を聞きに来たらしい。
馬車に乗り込んだライに謝る。
「ごめんなさい。私が帰りたいって言ったから、お店の人、お気を悪くされたのでしょう?」
「そんなこと、ロッテは気にしなくていいよ。支配人には、ちゃんと慣れてなくて緊張しただけって言ったから。それより、次はとっておきのところへロッテを連れて行くよ」
私を安心させるように、ライが微笑んでくれたから、私も少し胸が軽くなった。
「まあ、とっておきのところってどこかしら?」
「着いてからのお楽しみだよ」
そう言って、いたずらっ子のように笑うライが眩しかった。
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