悪役令嬢の居場所。

葉叶

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平和は突然に壊れる

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彼は私から全てを奪い笑いながらこう言った

「今度こそ僕が楽しめる最後を見せてよ。
じゃないと…わかるよね?」

彼と過ごした時間は長かった。
なのに、元の世界に戻った時驚いた。
時間が私が飛び降りる前に戻っているのだから…

「姫様!目が覚めたんだな!良かったぁっ」

ベットの上で座る私に抱きつき私の頭を撫でる骸。

彼はおかしい。狂ってる。
だからこそ、彼が楽しむ最後なんて限られている。
普通のHappy endじゃいけない。
狂ったendじゃなきゃ…

だけど、どうすれば…どうすればいい。
逃げたいのに逃げる事もできない。
もう一度死んだって彼処に戻されるだけだ…

「骸、心配かけてごめんね。」

「姫…様…?」

ニッコリ笑っただけなのに、何故か骸は変なものでも見たかのような顔をして私を見た

「どうしたの骸?
顔色も酷いし休んだ方がいいよ。私は大丈夫だから、ね?」

「わ、わかりました
俺隣に居るから何かあったらすぐ呼んで」

渋々ながら隣の部屋に入って行った骸。

例え、関係ない人を傷つける事になっても
例え、この世界を壊してしまうとしても私は演じきらなきゃいけない。

「…っやらなきゃっ…」

私を消して悪役令嬢としてのストーリーを…
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