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その頃国では…
ミサカ・ランドールside
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何で…何でこんな目に合ってるのかわからない
目の前で首を噛み千切られる両親を見て私は座り込む事しか出来なかった
「あっ、コイツだ!しかも最重要人物じゃん
ラッキー!こりゃあ、褒美がもらえっかもなぁ!」
私を見てニヤニヤ笑った男は、私に袋を被せ何処かへ連れて行こうとしてるようだった。
抵抗しようにも目の前で両親が殺されたショックで動く事すら出来ない。
どうしてこんな事になったんだろ。
ゲームではこんな事になってなかったのに。
前世の私は、冴えない女だった。
初めてできた彼氏に振られた時の言葉が
『何かお前パッとしないんだよね。』
可愛い女の子の腰に手を回しながら私に告げ二人は居なくなったのである。
私だって努力はした。色んなメイク技術を勉強したりいい体型を維持する為食制限もしてた。
だけど、努力は報われずその日の帰り私は酔っぱらいに轢かれこの世界に来ていた。
ただ、愛されたかった。
私だけを見て欲しかった。
その為にはゲーム通りに動く必要があった。
そうすれば、Happy endに…なる筈だった。
なのに…何故私は今城で囲まれ、こんなに憎しみをぶつけられているんだろう。
「フンッ、こんな女が妾の姫様に手を出したのか…
身の程知らずにも程があるのではないかえ?のぅ、サスケ」
「そうでございますね。」
姫様…?
そんなキャラクター、ゲームにでてきてない…
私が知らないだけ?
「ねぇねぇ、何で姫様に嫌な事したの?」
クリっとした目をキラキラさせて可愛い男の子が私の目の前で首を傾げていた。
殺伐としたこの場で、彼は異質だった。
何故この状況でこんなに楽しそうなのかわからなかった。
「…姫様…って…誰ですか…?」
「姫様は、君が自分の欲の為に此処から追い出した人だよ
人間は騙せたかもしれないけど、僕達までは騙せなかったね」
ニコニコしながら私を見る男の子。
私が追い出した女…
悪役令嬢である彼女は…私に無関心であった。
王子が話しかければ渋々話すくらい王子にも関心がなかった。
ゲームとは違う悪役令嬢。私は戸惑った。
ゲームにおいて、悪役令嬢はとても重要だったから。
彼女が私をイジメてくれなければいけなかった。
そうでなければ好感度が上がらないから。
なのに、彼女は私をイジメる所か
他の攻略対象を好きな御令嬢から頼みに頼まれ仕方なく普通の注意をしてくるぐらいだった。
だから、自作自演をするしかなかった。
バレてしまうんでないかと不安ではあった。
これが前世なら証拠もなく追放なんてありえないだろう。
そこはゲームの強制効果なのかわからないけれど
あっさり彼女は消え私は王子の婚約者になった。
これから…私は幸せになれる筈だった…
「頼むっ、せめて第一王子と妃だけは生かしてくれっ」
「…セラ。
家畜も…話すんだね」
「セッカ様。
家畜は家畜でも人間は私達と同じ言葉を喋りますよ。
知能もそこそこある筈なのですがねぇ」
馬鹿にしたように私達を見下す男の人。
なのに…どうしてこんな事になっているんだろう
「ねぇねぇっ、その2人を生かすメリットは?
え?なんでそんな驚いてるの?
何で大切な姫様を傷つけられ国から追い出したのに何で無償で願いが叶えられると思ったの?」
嘲笑うかのように笑う男の子。
「まぁ、此処に残ってる者は楽に死ねると思うでないぞ?」
口元を隠して嗤う女の人
「セラ…姫様…いつ会えるかな…」
遠くを愛おしそうに見つめる男の人
私は…何処で間違ったんだろう…
ただ…誰かに愛されたかった…それだけだったのに…
目の前で首を噛み千切られる両親を見て私は座り込む事しか出来なかった
「あっ、コイツだ!しかも最重要人物じゃん
ラッキー!こりゃあ、褒美がもらえっかもなぁ!」
私を見てニヤニヤ笑った男は、私に袋を被せ何処かへ連れて行こうとしてるようだった。
抵抗しようにも目の前で両親が殺されたショックで動く事すら出来ない。
どうしてこんな事になったんだろ。
ゲームではこんな事になってなかったのに。
前世の私は、冴えない女だった。
初めてできた彼氏に振られた時の言葉が
『何かお前パッとしないんだよね。』
可愛い女の子の腰に手を回しながら私に告げ二人は居なくなったのである。
私だって努力はした。色んなメイク技術を勉強したりいい体型を維持する為食制限もしてた。
だけど、努力は報われずその日の帰り私は酔っぱらいに轢かれこの世界に来ていた。
ただ、愛されたかった。
私だけを見て欲しかった。
その為にはゲーム通りに動く必要があった。
そうすれば、Happy endに…なる筈だった。
なのに…何故私は今城で囲まれ、こんなに憎しみをぶつけられているんだろう。
「フンッ、こんな女が妾の姫様に手を出したのか…
身の程知らずにも程があるのではないかえ?のぅ、サスケ」
「そうでございますね。」
姫様…?
そんなキャラクター、ゲームにでてきてない…
私が知らないだけ?
「ねぇねぇ、何で姫様に嫌な事したの?」
クリっとした目をキラキラさせて可愛い男の子が私の目の前で首を傾げていた。
殺伐としたこの場で、彼は異質だった。
何故この状況でこんなに楽しそうなのかわからなかった。
「…姫様…って…誰ですか…?」
「姫様は、君が自分の欲の為に此処から追い出した人だよ
人間は騙せたかもしれないけど、僕達までは騙せなかったね」
ニコニコしながら私を見る男の子。
私が追い出した女…
悪役令嬢である彼女は…私に無関心であった。
王子が話しかければ渋々話すくらい王子にも関心がなかった。
ゲームとは違う悪役令嬢。私は戸惑った。
ゲームにおいて、悪役令嬢はとても重要だったから。
彼女が私をイジメてくれなければいけなかった。
そうでなければ好感度が上がらないから。
なのに、彼女は私をイジメる所か
他の攻略対象を好きな御令嬢から頼みに頼まれ仕方なく普通の注意をしてくるぐらいだった。
だから、自作自演をするしかなかった。
バレてしまうんでないかと不安ではあった。
これが前世なら証拠もなく追放なんてありえないだろう。
そこはゲームの強制効果なのかわからないけれど
あっさり彼女は消え私は王子の婚約者になった。
これから…私は幸せになれる筈だった…
「頼むっ、せめて第一王子と妃だけは生かしてくれっ」
「…セラ。
家畜も…話すんだね」
「セッカ様。
家畜は家畜でも人間は私達と同じ言葉を喋りますよ。
知能もそこそこある筈なのですがねぇ」
馬鹿にしたように私達を見下す男の人。
なのに…どうしてこんな事になっているんだろう
「ねぇねぇっ、その2人を生かすメリットは?
え?なんでそんな驚いてるの?
何で大切な姫様を傷つけられ国から追い出したのに何で無償で願いが叶えられると思ったの?」
嘲笑うかのように笑う男の子。
「まぁ、此処に残ってる者は楽に死ねると思うでないぞ?」
口元を隠して嗤う女の人
「セラ…姫様…いつ会えるかな…」
遠くを愛おしそうに見つめる男の人
私は…何処で間違ったんだろう…
ただ…誰かに愛されたかった…それだけだったのに…
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