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その頃国では…
ある執事の目撃
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骸が消えてこのバラバラな者達を纏めるものが居なくなりカオスである。
我が主は、何やらブツブツ言いながら泣いてる。
まぁ、ブツブツ言ってるのはいつもの事である。
「皆さん聞いてください!
このリストの者は生け捕りでお願いしまーす!
我らが姫様を傷つけた者達です!
くれぐれも殺さずここへ連れてきてください!!」
帰りに骸に渡されたリストを見せながら言うと
アヤメ様達も部下達に命じ始めた。
「…セラ。
姫は…僕を覚えていてくれるかな…
プレゼント…喜んで…くれるかな…」
我が主は、とてつもないネガティブで扱いが非常に面倒である。
姫様が居れば、ニコッと笑って手を握れば失神してくれるので楽なのですが…
「きっと喜んでくださいますよ。
…あぁ、丁度姫様から手紙が来ましたね。
アヤメ様たちの分もあるようなので各自自分の名前の物を持っていってください」
いいタイミングで送ってくれてとても助かります。
「セ、セラ…っ!よ、読んでっ!」
我が主は、文字の読み書きが出来ません。
どうやら暗号の様に見えてしまうようです。
なので基本私が代筆し音読します。
「セッカさんへ。
綺麗なアクセサリーをありがとうございます。
水晶の中に入った四つ葉のクローバーがとても綺麗で気にいっています。
今度お返しに私も何か作ってみようと思います。
私はこれから骸と友達のランと世界を回る予定です。
いつか、セッカさんが居る所も通ると思うのでその時は沢山お話できたらいいです。
ティアラより。」
コクコク頷きながらダーっと涙を流す主。
「お返事はこれが終わったら書きましょうね。
此処じゃ落ち着いて書けそうにありませんし」
私の部下や他の種族の部下達が人間どもを捕らえそろそろ戻って来るだろうしね。
それにしても…こんな命知らず…まだ居たとは驚きです。
私は怖くて怖くてそんな事できません。
「セラ、ニヤけてる…
いい事…あった?」
不思議そうに首を傾げる主。
吸血鬼の始祖で我らより遠い昔から生きてきた筈なのに
セッカ様は、未だに純粋で女性に対する免疫も0。
初な子供と変わらないのです。
「いいえ、何でもございません
返り血がついていますよ。」
故に、残虐であり子供が虫を殺すように人を殺す。
「ん。ありがと」
ほっぺについた返り血を拭けばフワッと微笑む。
彼方此方で関係者以外は殺されている。
まぁ、当然の報いではありますよね。
当初の契約では、沢山の項目がありましたが姫様を傷つけぬ事が1番最優先される項目だった。
私達は、姫様が守られ幸せにしている間は国では姫様と会わず姫様を守る国を守る為に他国から守り
姫様が飢えぬ様毎年豊作を約束した。
これらが破られた場合、いかなる裁きも受け入れる事。
それも契約に含まれています。
こんな事なら国でも作ってそこに姫様を住まわせて私達が守れば良かったのでは、と思いますが
各種族が住むとなると広大な土地が必要になりますし
色々問題が多いのですよね。
「セッカ様、部下から捕まえたとの報告が来ました。
そろそろ帰ってきます。」
「…わかった。」
無表情だけれど、静かに怒っているのがわかる。
皆姫様を傷つけられ怒ってる。
関係者は確実に楽には死ねないだろうな。
はぁ、私も早く姫様に会いとうございます…
我が主は、何やらブツブツ言いながら泣いてる。
まぁ、ブツブツ言ってるのはいつもの事である。
「皆さん聞いてください!
このリストの者は生け捕りでお願いしまーす!
我らが姫様を傷つけた者達です!
くれぐれも殺さずここへ連れてきてください!!」
帰りに骸に渡されたリストを見せながら言うと
アヤメ様達も部下達に命じ始めた。
「…セラ。
姫は…僕を覚えていてくれるかな…
プレゼント…喜んで…くれるかな…」
我が主は、とてつもないネガティブで扱いが非常に面倒である。
姫様が居れば、ニコッと笑って手を握れば失神してくれるので楽なのですが…
「きっと喜んでくださいますよ。
…あぁ、丁度姫様から手紙が来ましたね。
アヤメ様たちの分もあるようなので各自自分の名前の物を持っていってください」
いいタイミングで送ってくれてとても助かります。
「セ、セラ…っ!よ、読んでっ!」
我が主は、文字の読み書きが出来ません。
どうやら暗号の様に見えてしまうようです。
なので基本私が代筆し音読します。
「セッカさんへ。
綺麗なアクセサリーをありがとうございます。
水晶の中に入った四つ葉のクローバーがとても綺麗で気にいっています。
今度お返しに私も何か作ってみようと思います。
私はこれから骸と友達のランと世界を回る予定です。
いつか、セッカさんが居る所も通ると思うのでその時は沢山お話できたらいいです。
ティアラより。」
コクコク頷きながらダーっと涙を流す主。
「お返事はこれが終わったら書きましょうね。
此処じゃ落ち着いて書けそうにありませんし」
私の部下や他の種族の部下達が人間どもを捕らえそろそろ戻って来るだろうしね。
それにしても…こんな命知らず…まだ居たとは驚きです。
私は怖くて怖くてそんな事できません。
「セラ、ニヤけてる…
いい事…あった?」
不思議そうに首を傾げる主。
吸血鬼の始祖で我らより遠い昔から生きてきた筈なのに
セッカ様は、未だに純粋で女性に対する免疫も0。
初な子供と変わらないのです。
「いいえ、何でもございません
返り血がついていますよ。」
故に、残虐であり子供が虫を殺すように人を殺す。
「ん。ありがと」
ほっぺについた返り血を拭けばフワッと微笑む。
彼方此方で関係者以外は殺されている。
まぁ、当然の報いではありますよね。
当初の契約では、沢山の項目がありましたが姫様を傷つけぬ事が1番最優先される項目だった。
私達は、姫様が守られ幸せにしている間は国では姫様と会わず姫様を守る国を守る為に他国から守り
姫様が飢えぬ様毎年豊作を約束した。
これらが破られた場合、いかなる裁きも受け入れる事。
それも契約に含まれています。
こんな事なら国でも作ってそこに姫様を住まわせて私達が守れば良かったのでは、と思いますが
各種族が住むとなると広大な土地が必要になりますし
色々問題が多いのですよね。
「セッカ様、部下から捕まえたとの報告が来ました。
そろそろ帰ってきます。」
「…わかった。」
無表情だけれど、静かに怒っているのがわかる。
皆姫様を傷つけられ怒ってる。
関係者は確実に楽には死ねないだろうな。
はぁ、私も早く姫様に会いとうございます…
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