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「………?」
目を覚ますと私は知らない場所にいた。
誰?ここ何処?
「蜜樹起きたんか。
よう寝取ったな。おはよう。」
いつものように頬とおでこにキスをするつーくん。
そして何故か動揺する周りの人。
「もうすぐ終わるから待っとってな」
よく分からないけど、頷いて周りの人に背中を向けるようにつーくんに抱きついた。
フワリと香る匂い。あれ、私の肩にかかってるのつーくんの服だ。
てか、私寝る前と服違う……あれ?もしかして半日くらい寝てた?
「若、到着したみたいっす
此処に通します?」
「せやな。」
「じゃあ、呼んでくるっす」
凛さんが居なくなって体制を直して何やら書いてるつーくんの手元を見てみたけど
何か凄い文字の羅列だ……
んぅー…仕事場?
何の仕事だろ?
「どうした?蜜樹。
あ、蜜樹が起きたら食べさせようと思っとったアイスあるけど、食べるか?」
アイス!
パッとつーくんを見るとクスクス笑いながら近くに置いてあった冷蔵庫からアイスを取り出した。
「本当蜜樹はアイス好きやなぁ
ちゃんと晩御飯も食べるんやで?
まだ痩せ過ぎなんやから」
コクコク頷いて口を開けると口の中で広がるいつもと違う甘み。
あれ?これいちごじゃない?
でも美味しい!
もう一口、と催促するように口を開ける
「コレ気に入ったか?」
「美味しい。何味なの?」
「それならよかったわ。味はなぁ、チーズケーキやで。」
チーズケーキ、名前だけは聞いたことある
こんな味なのかぁ。
何か餌付けされてる気がしないでもないけど美味しいモノは美味しい。
パクパク食べていると凛さんが男の人と女の人を連れてきた。
何で皆私を見てそんなに動揺するんだ。
アレか?やっぱりイケメンの膝の上にブスが乗ってるからか?
顔の傷も一重もそばかすも私にはどうしようもないけど
化粧とかすると肌が赤く腫れ上がるから出来ないんだよなぁ……
出来たらぱっちり二重になれるのに。
「蜜樹、もう要らんのか?」
そんな事を考えていたら口を開けるのを忘れていた。
いらないわけない、欲しいほしい
口を開けると少しつーくんの口角が上がった
「若、連れてきましたよ」
「あぁ、わかった。
蜜樹、ちょっとお預けな。」
いや、自分で食べ………あ、それは駄目なんですね、はい、分かりましたー
ソッとアイスに手を伸ばしたらニッコリ微笑まれて手を握られた。
笑顔が怖い!圧が凄い!!
「蜜樹、待て、できるやろ?」
コクコクと頷いて私は少しでもつーくんの機嫌を直そうとつーくんの胸元に持たれてつーくんの腕に自分の手を巻きつかせた。
空いた片手で頭を撫でられたという事は私の対応は間違ってなかったということだ!
「お久しぶりです。京月の旦那。」
「あぁ。」
難しい話はよく分からないし興味も無いから
ちょっとずり下がっていたつーくんの服をちゃんと自分にかけてつーくんの匂いを堪能する事にした。
何か凄い視線ささってくるけど、背中向けてれば怖くない…多分。
「それじゃあ、そんな感じで頼んます」
「あぁ、わかった。そっちの組長によろしく伝えてくれ。」
お?終わった?
優しく頭撫でられすぎてうっつらうっつらしてた…危なかった……アイス……
「司様、その女は司様の何ですか…?」
司?誰だ?
「お前には関係ない。」
初めて聞くとても冷たい声に思わずビクッと反応する。
「蜜樹には怒ってないから安心しとき」
優しく私を抱きしめ耳元で囁いた。
あ、抱き締められると匂いが強くなる。
首元に顔を埋めてクンクンしてる私の頭をなでる
「っ…関係なくありませんわ
私は司様の婚約者ですのよ…?」
「フッ……ちゃんと自称ってつけないと嘘になるんとちゃう?」
凄い嘲笑った様に話すつーくん。
つーくん、司っていうのね
「自称なんかじゃありません!
幼少期から私達は婚約者ではないですか!!」
うわ、そんな話現実にあるんだ
漫画とかの世界だけかと思ってた。
「あくまでもそれは親同士の夢物語。
実際に婚約者となった事は一度もないんやけどなぁ。
それに、僕君みたいな女嫌いやねん。
保、さっさと連れて帰らへんならどうなっても知らんよ?」
「っ…美沙さん帰りますよ!
失礼します」
バタバタと出ていく音が聞こえた。
「さて、蜜樹。
よくちゃんと待てたな。アイス食べよか?」
コクコクと何度も頷いて口を開ける。
美味しい……
あ、もうつーくん機嫌直ってる。
それにしても…モテ男はモテ男で大変なんだなぁ
目を覚ますと私は知らない場所にいた。
誰?ここ何処?
「蜜樹起きたんか。
よう寝取ったな。おはよう。」
いつものように頬とおでこにキスをするつーくん。
そして何故か動揺する周りの人。
「もうすぐ終わるから待っとってな」
よく分からないけど、頷いて周りの人に背中を向けるようにつーくんに抱きついた。
フワリと香る匂い。あれ、私の肩にかかってるのつーくんの服だ。
てか、私寝る前と服違う……あれ?もしかして半日くらい寝てた?
「若、到着したみたいっす
此処に通します?」
「せやな。」
「じゃあ、呼んでくるっす」
凛さんが居なくなって体制を直して何やら書いてるつーくんの手元を見てみたけど
何か凄い文字の羅列だ……
んぅー…仕事場?
何の仕事だろ?
「どうした?蜜樹。
あ、蜜樹が起きたら食べさせようと思っとったアイスあるけど、食べるか?」
アイス!
パッとつーくんを見るとクスクス笑いながら近くに置いてあった冷蔵庫からアイスを取り出した。
「本当蜜樹はアイス好きやなぁ
ちゃんと晩御飯も食べるんやで?
まだ痩せ過ぎなんやから」
コクコク頷いて口を開けると口の中で広がるいつもと違う甘み。
あれ?これいちごじゃない?
でも美味しい!
もう一口、と催促するように口を開ける
「コレ気に入ったか?」
「美味しい。何味なの?」
「それならよかったわ。味はなぁ、チーズケーキやで。」
チーズケーキ、名前だけは聞いたことある
こんな味なのかぁ。
何か餌付けされてる気がしないでもないけど美味しいモノは美味しい。
パクパク食べていると凛さんが男の人と女の人を連れてきた。
何で皆私を見てそんなに動揺するんだ。
アレか?やっぱりイケメンの膝の上にブスが乗ってるからか?
顔の傷も一重もそばかすも私にはどうしようもないけど
化粧とかすると肌が赤く腫れ上がるから出来ないんだよなぁ……
出来たらぱっちり二重になれるのに。
「蜜樹、もう要らんのか?」
そんな事を考えていたら口を開けるのを忘れていた。
いらないわけない、欲しいほしい
口を開けると少しつーくんの口角が上がった
「若、連れてきましたよ」
「あぁ、わかった。
蜜樹、ちょっとお預けな。」
いや、自分で食べ………あ、それは駄目なんですね、はい、分かりましたー
ソッとアイスに手を伸ばしたらニッコリ微笑まれて手を握られた。
笑顔が怖い!圧が凄い!!
「蜜樹、待て、できるやろ?」
コクコクと頷いて私は少しでもつーくんの機嫌を直そうとつーくんの胸元に持たれてつーくんの腕に自分の手を巻きつかせた。
空いた片手で頭を撫でられたという事は私の対応は間違ってなかったということだ!
「お久しぶりです。京月の旦那。」
「あぁ。」
難しい話はよく分からないし興味も無いから
ちょっとずり下がっていたつーくんの服をちゃんと自分にかけてつーくんの匂いを堪能する事にした。
何か凄い視線ささってくるけど、背中向けてれば怖くない…多分。
「それじゃあ、そんな感じで頼んます」
「あぁ、わかった。そっちの組長によろしく伝えてくれ。」
お?終わった?
優しく頭撫でられすぎてうっつらうっつらしてた…危なかった……アイス……
「司様、その女は司様の何ですか…?」
司?誰だ?
「お前には関係ない。」
初めて聞くとても冷たい声に思わずビクッと反応する。
「蜜樹には怒ってないから安心しとき」
優しく私を抱きしめ耳元で囁いた。
あ、抱き締められると匂いが強くなる。
首元に顔を埋めてクンクンしてる私の頭をなでる
「っ…関係なくありませんわ
私は司様の婚約者ですのよ…?」
「フッ……ちゃんと自称ってつけないと嘘になるんとちゃう?」
凄い嘲笑った様に話すつーくん。
つーくん、司っていうのね
「自称なんかじゃありません!
幼少期から私達は婚約者ではないですか!!」
うわ、そんな話現実にあるんだ
漫画とかの世界だけかと思ってた。
「あくまでもそれは親同士の夢物語。
実際に婚約者となった事は一度もないんやけどなぁ。
それに、僕君みたいな女嫌いやねん。
保、さっさと連れて帰らへんならどうなっても知らんよ?」
「っ…美沙さん帰りますよ!
失礼します」
バタバタと出ていく音が聞こえた。
「さて、蜜樹。
よくちゃんと待てたな。アイス食べよか?」
コクコクと何度も頷いて口を開ける。
美味しい……
あ、もうつーくん機嫌直ってる。
それにしても…モテ男はモテ男で大変なんだなぁ
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