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「休憩してから帰ろう……」
思ったより体力が奪われていたみたいで立ってるだけでクラクラと目眩がする。
ベンチに座って縮こまるように体操座りした。
静か公園。聞こえるのは風の音と虫の声。
私の家とは大違いだ。
暴言や物が飛び交う私の家とは……大違いだ。
目を瞑って静けさを堪能していると誰かの足音の様な音がした。
私は特に気にもせず目を瞑ったまま微動だにしなかった。
「お前こんな所で何してんだ?」
近くで聞こえた声。私の他にも人が居たみたいだ。
「おい、死んでんのか?」
グイッと手を引っ張られ初めて自分に話しかけていたんだと知った。
男は真っ黒な髪に赤いメッシュが入っており真面目そうな眼鏡をかけていた。
「離して下さい」
「お前この手首の傷どうしたんだよ」
ツッと傷痕をなぞられ私は男の手を振り払った。
「貴方に関係ありませんよね?」
「まさか自分でやったんじゃねぇよな?」
こんな面倒な事に巻き込まれるならさっさと帰ればよかった。
後悔しても、もう遅いけどさ。
「そうだとしたら、何か問題が?」
「お前さ、何でそんなことするの?
親から貰った大事な身体だろ?大切にしろよ
お前がそうやることで親は悲しむんだぞ!!」
「…ッッ」
震える私を見て男は
「すまん、怒鳴って。怖がらせるつもりなかった
だから泣くなよ」
そう言って私の頭を撫でようとした
「……フフ………アッハハハハハハ」
「は?お前突然笑いだしてどうしたんだよ!?
気が狂ったか!?」
そう言って引きながらも男は私に質問してきた。
「フフフフフフ、笑わせないで下さいよ
そう言えば皆が皆、ごめんなさい、もうしないから!とかいってくれると思ってるんですか?
悲しむ?親から貰った大事な体?何言っちゃってるんですか?
そんな親ばかりじゃない事がわかってない貴方は幸せに育ったんですね。良かったですね、私とは大違いだ、あぁ羨ましい。
人それぞれ価値観がありますよね。
だから意見の衝突もしょうがないとは思いますよ?ですが、押し付けるのは貴方の自己満足ですよね?
はぁ、疲れた。質問も答えましたし満足ですよね?
それじゃあ、もう此処には用はないので」
そう言ってこの場を去ろうとした私の腕を男は掴んだ。
「待て。何でお前はそんなこと言うんだ?人は愛されるために産まれたんだ!大好きな人との愛の結晶なのに大事にできない訳ないだろ!?」
「愛の結晶?笑わせないで下さい。
そんなの本当に極小数ですよね?じゃなければ施設なんていらない。虐待で死ぬ子供も居るはずがない。
でも現実は違う。実際に年に何人虐待で死んでると思ってるんです?どれだけの子が親に捨てられてると思ってるんですか?
貴方の言ってるのは理想論です。
温室育ちの理想論。そんなモノ糞の役にもたたないんですよ。」
私は男の腕を振り払って足早に公園を後にした。
人は愛される為に産まれた?それじゃあ一度も愛されてない私は何の為に産まれたんだ。アイツ等のサンドバッグになる為?いい穴になる為?そんな事の為に産まれてきたくなんてなかった。
省エネで生きていたいのに久しぶりに怒ったからか
体の限界が近かった。裏路地に入って壁にもたれる。
「本当に……今日はついてない日だ。」
思ったより体力が奪われていたみたいで立ってるだけでクラクラと目眩がする。
ベンチに座って縮こまるように体操座りした。
静か公園。聞こえるのは風の音と虫の声。
私の家とは大違いだ。
暴言や物が飛び交う私の家とは……大違いだ。
目を瞑って静けさを堪能していると誰かの足音の様な音がした。
私は特に気にもせず目を瞑ったまま微動だにしなかった。
「お前こんな所で何してんだ?」
近くで聞こえた声。私の他にも人が居たみたいだ。
「おい、死んでんのか?」
グイッと手を引っ張られ初めて自分に話しかけていたんだと知った。
男は真っ黒な髪に赤いメッシュが入っており真面目そうな眼鏡をかけていた。
「離して下さい」
「お前この手首の傷どうしたんだよ」
ツッと傷痕をなぞられ私は男の手を振り払った。
「貴方に関係ありませんよね?」
「まさか自分でやったんじゃねぇよな?」
こんな面倒な事に巻き込まれるならさっさと帰ればよかった。
後悔しても、もう遅いけどさ。
「そうだとしたら、何か問題が?」
「お前さ、何でそんなことするの?
親から貰った大事な身体だろ?大切にしろよ
お前がそうやることで親は悲しむんだぞ!!」
「…ッッ」
震える私を見て男は
「すまん、怒鳴って。怖がらせるつもりなかった
だから泣くなよ」
そう言って私の頭を撫でようとした
「……フフ………アッハハハハハハ」
「は?お前突然笑いだしてどうしたんだよ!?
気が狂ったか!?」
そう言って引きながらも男は私に質問してきた。
「フフフフフフ、笑わせないで下さいよ
そう言えば皆が皆、ごめんなさい、もうしないから!とかいってくれると思ってるんですか?
悲しむ?親から貰った大事な体?何言っちゃってるんですか?
そんな親ばかりじゃない事がわかってない貴方は幸せに育ったんですね。良かったですね、私とは大違いだ、あぁ羨ましい。
人それぞれ価値観がありますよね。
だから意見の衝突もしょうがないとは思いますよ?ですが、押し付けるのは貴方の自己満足ですよね?
はぁ、疲れた。質問も答えましたし満足ですよね?
それじゃあ、もう此処には用はないので」
そう言ってこの場を去ろうとした私の腕を男は掴んだ。
「待て。何でお前はそんなこと言うんだ?人は愛されるために産まれたんだ!大好きな人との愛の結晶なのに大事にできない訳ないだろ!?」
「愛の結晶?笑わせないで下さい。
そんなの本当に極小数ですよね?じゃなければ施設なんていらない。虐待で死ぬ子供も居るはずがない。
でも現実は違う。実際に年に何人虐待で死んでると思ってるんです?どれだけの子が親に捨てられてると思ってるんですか?
貴方の言ってるのは理想論です。
温室育ちの理想論。そんなモノ糞の役にもたたないんですよ。」
私は男の腕を振り払って足早に公園を後にした。
人は愛される為に産まれた?それじゃあ一度も愛されてない私は何の為に産まれたんだ。アイツ等のサンドバッグになる為?いい穴になる為?そんな事の為に産まれてきたくなんてなかった。
省エネで生きていたいのに久しぶりに怒ったからか
体の限界が近かった。裏路地に入って壁にもたれる。
「本当に……今日はついてない日だ。」
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