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異変は突然に
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あれからユーリンは毎日忙しそうにしている。
そんな中俺がした事と言えば、ユーリンに鍵を渡したくらいだ。
俺達が今住んでいるのは俺が作った空間の中だ。
故に、俺が居なければ自由に出入りが出来ない。
毎日お城へ行かなければいけないユーリンに着いてく気には全くなれないし、毎回迎えに行くのもやだったから、鍵を作った。
そこら辺の扉の鍵穴に挿せば、この空間へと繋がる鍵だ。
移動も楽になるし、俺も毎回迎えに行かなくても済むので、とてもお手軽品。
俺もユーリンもお互いに慣れてきたのか、今は少しフレンドリーになった。
寝惚けて出会うとかなりびっくりするくらいまでには慣れた
「主人!」
「んぁ~?どうしたの?スー君。今日も可愛いね」
リビングのソファーでグダグダしていると、ぴょんっと俺の腹に乗ったスー君は何処か興奮している様だ。
「来て!すぐ!」
「お、おぉ」
触手で俺を引っ張りながら、早くと急かされ、俺は渋々立ち上がりスー君に着いていった。
着いた先は倉庫だった。
「こっち!」
「そんなに急いでどうした………何だこりゃ」
倉庫管理はスライム達の仕事となっている。
一応管理しやすい様に、スーパーを真似て上にコーナーの立て札なんかは作ったが、後は全ておまかせしていた。
俺が作った失敗作や、盗賊から巻き上げた戦利品なんかもあるから、正直何があったかすら覚えてない。
だから、何で倉庫の一部燃えているのかわからない。
いや、正確には物は燃えていない。だが、確かにそこに炎は存在していて、まるで意志があるかのように動いている。
「んー……取り敢えずスー君は、まだ進化してない子避難させて。
何があるかわかんないし。」
「わかった!!」
この物体が何か分からない内にスライム達を近付けるのは得策ではない。
念の為謎の物体の周りにシールドを張り、スライム達には近づけないようにしたけど……
「どうしたものか」
そう考えていると、パタパタと足音がした。
この家でこんな足音を立てるのは一人しかいない。
「シンさん、ただ今帰りま………え、なにこれ」
「おかえりユーリン。正直俺にもわからん」
俺の傍に来たユーリンは、ふよふよ動く炎を見て首を傾げた。
そもそも原因がわからない。火種なんて………多分なかったし、100歩譲ってあったとしても、周りのものが燃えてない理由が分からない。チートwikiにも載ってないという事は、こいつは新種という事になる。
「主人!」
「スー君おかえり。避難できた?」
「出来た!」
「それじゃあちょっと見せてもらうね」
スー君を抱き上げ、額をくっつけて目を閉じる。
これはスー君たちだけかもしれないけど、スー君達は記憶が共有されてる。
一人が見た物が、他の者にも共有されてるのだと気付いたのは結構最近の事だ。
それを俺にも共有させる為に、一時的に意識を俺がのっとる。
何度か別の物で試したが、術後の後遺症は今の所確認出来てないので多分大丈夫。
浮かんできた景色は、スライム視点だから当たり前なのだが視線の位置が低い。
ポヨポヨ飛び跳ねたり、触手を使い物を動かしてる姿を少しの間見ていると、物を置いた時にビンが倒れ、1つのコーナーの食中植物に液体がかかった。
スライム達は気づいていないようで、ポヨポヨ動き続ける。
だが、その間にも視界の端でウニョウニョと成長を続けた食中植物が何かの石を食べた瞬間、食中植物の体が変化した。
「……あの石なんか見たことあるな」
スー君をおろして、うーんと考えてみたけど、後一歩の所で思い出せない。
「何かわかったんですか?」
「この前採った食中植物があるんだけど、もうちょっと成長させたくて置いておいたんだよねぇ。どうやらそれに失敗作の成長促進剤がかかったみたいなんだけど……こんな石を食べて変化したみたいでさ……なんか見覚えあるんだけど、出てこないなぁ」
ササッとさっきの石を紙に描き、ユーリンに見せた。
「僕それ知ってます」
「え?ほんと?」
「はい!最近習ったんです」
「……領主としての教育なのに、こんなんも習うのか」
「僕は学校に行くのを免除してもらっているので、その分学生がする勉強も組み込まれているのだとジン様が言っていました」
「なるほど…」
ユーリンとジン達は、少しずつだけれど上手くいっているようだった。
こういうのは下手に外野が手を出すと拗れるから何も手出してないけど。いや、面倒とかじゃないよ?本当だよ?
「確か、炎獄石という物だったと思います。」
「………なにそれぇ…」
名前からして危なそうな雰囲気がプンプンしている。
「地獄の炎を閉じ込めた石と言われていて、罪人は触れるだけで業火に焼かれてしまう事から、昔は罪を犯したかを確認するのに使われたそうです。罪なき者には少し温かいだけの石らしいです。
だけど、確か今は殆ど確認されていない事からもう現存していないのではと言っていたのですが………これ何処から手に入れたんですか?」
「それが俺もよく覚えてなくてさぁ……。
基本的に本にしまうけど、たまに後でしまおうと思って空間に投げ入れてるし…色々戦利品とかもあるから……誰かわかる子いるー?」
俺の周りにいたスー君に聞けば
「嘆きの丘で見たって!」
「!?シンさん、いつ嘆きの丘に行ったの!?」
「おおう、勢いが凄い……。えー………っと」
頭の中の記憶を漁ってみたけど、全く思い出せない。
結構あちこち行ってるし、俺地理とか本当に苦手だからあまり覚えられないんだ。
「主人!」
「ん?どうした?スー君」
「先週!ピクニック!」
「あぁっ!あれ嘆きの丘か!」
スー君の言葉に納得していると、ユーリンが首を傾げていた。
「ほら、スー君達はそれぞれ特性があるでしょ?
だからなのか、結構入れた物に引っ張られちゃうみたいで、確か先週はラー君の日だったんだよねぇ」
「特性…?入れた物?」
「あれ?俺言ってなかったっけ?」
俺が首を傾げると、ユーリンは凄い勢いで首を振った。
「スー君達が新種なのは知ってるよね?」
「うん。最初は普通だと思ったけど、どれだけ学んでも話すスライムの話はどこにもなかったです」
「最初はね、スー君達…まぁ大まかに分けると名前が付いてる子達もね、話したりは出来なかったんだ。」
「そうなの?」
「何も知らなかった俺が興味本位でドクドク草と一緒に魔力あげて出来たのがスー君。ラー君は雛景色で、スー君はでかい虎だね。
入れた物の特性が反映されるみたいで、スー君は毒や瘴気に強いし、ラー君は植物系の操作に長けてる。イー君は姿を虎に変えられるし固有魔法も使える。」
ちょくちょくイー君達の体を調べているけど、今の所以上は出ていない。
体の色の法則は全く分かっていないし、沢山混ぜたらどの特性が勝つのかも分かっていない。今のスー君達に更に他の素材を混ぜたらどうなるのか少し気になるけど、何かあったら嫌だから万全な体勢が整うまでは我慢だ。
「それで、その特性に結構引っ張られる時期があるんだよね。
周期はバラバラなんだけど、スー君なら毒風呂に浸からせてあげたりとかしてるんだけど、先週はラー君がその時期だったみたいでさ、植物に触れ合わせる為にピクニックに行ってたんだよ。ほら、俺先週ほとんど帰ってこなかったでしょ?」
少しずつ思い出してきた記憶を頼りに話せば、ユーリンが頷く。
どれくらいで周期が終わるかは本人次第だから、その間ユーリンはジン達の所に預けてた。勿論一人だと何かあってもわからないから、スー君をつけたのだけど。イー君はストレス溜まる前に発散させる為に走り回らせてた。
「それでどうして嘆きの丘に?」
「んーと、それはねぇ」
長くなりそうだから、スー君が持ってきてくれた椅子に座り、ユーリンにも座るように促した。
そんな中俺がした事と言えば、ユーリンに鍵を渡したくらいだ。
俺達が今住んでいるのは俺が作った空間の中だ。
故に、俺が居なければ自由に出入りが出来ない。
毎日お城へ行かなければいけないユーリンに着いてく気には全くなれないし、毎回迎えに行くのもやだったから、鍵を作った。
そこら辺の扉の鍵穴に挿せば、この空間へと繋がる鍵だ。
移動も楽になるし、俺も毎回迎えに行かなくても済むので、とてもお手軽品。
俺もユーリンもお互いに慣れてきたのか、今は少しフレンドリーになった。
寝惚けて出会うとかなりびっくりするくらいまでには慣れた
「主人!」
「んぁ~?どうしたの?スー君。今日も可愛いね」
リビングのソファーでグダグダしていると、ぴょんっと俺の腹に乗ったスー君は何処か興奮している様だ。
「来て!すぐ!」
「お、おぉ」
触手で俺を引っ張りながら、早くと急かされ、俺は渋々立ち上がりスー君に着いていった。
着いた先は倉庫だった。
「こっち!」
「そんなに急いでどうした………何だこりゃ」
倉庫管理はスライム達の仕事となっている。
一応管理しやすい様に、スーパーを真似て上にコーナーの立て札なんかは作ったが、後は全ておまかせしていた。
俺が作った失敗作や、盗賊から巻き上げた戦利品なんかもあるから、正直何があったかすら覚えてない。
だから、何で倉庫の一部燃えているのかわからない。
いや、正確には物は燃えていない。だが、確かにそこに炎は存在していて、まるで意志があるかのように動いている。
「んー……取り敢えずスー君は、まだ進化してない子避難させて。
何があるかわかんないし。」
「わかった!!」
この物体が何か分からない内にスライム達を近付けるのは得策ではない。
念の為謎の物体の周りにシールドを張り、スライム達には近づけないようにしたけど……
「どうしたものか」
そう考えていると、パタパタと足音がした。
この家でこんな足音を立てるのは一人しかいない。
「シンさん、ただ今帰りま………え、なにこれ」
「おかえりユーリン。正直俺にもわからん」
俺の傍に来たユーリンは、ふよふよ動く炎を見て首を傾げた。
そもそも原因がわからない。火種なんて………多分なかったし、100歩譲ってあったとしても、周りのものが燃えてない理由が分からない。チートwikiにも載ってないという事は、こいつは新種という事になる。
「主人!」
「スー君おかえり。避難できた?」
「出来た!」
「それじゃあちょっと見せてもらうね」
スー君を抱き上げ、額をくっつけて目を閉じる。
これはスー君たちだけかもしれないけど、スー君達は記憶が共有されてる。
一人が見た物が、他の者にも共有されてるのだと気付いたのは結構最近の事だ。
それを俺にも共有させる為に、一時的に意識を俺がのっとる。
何度か別の物で試したが、術後の後遺症は今の所確認出来てないので多分大丈夫。
浮かんできた景色は、スライム視点だから当たり前なのだが視線の位置が低い。
ポヨポヨ飛び跳ねたり、触手を使い物を動かしてる姿を少しの間見ていると、物を置いた時にビンが倒れ、1つのコーナーの食中植物に液体がかかった。
スライム達は気づいていないようで、ポヨポヨ動き続ける。
だが、その間にも視界の端でウニョウニョと成長を続けた食中植物が何かの石を食べた瞬間、食中植物の体が変化した。
「……あの石なんか見たことあるな」
スー君をおろして、うーんと考えてみたけど、後一歩の所で思い出せない。
「何かわかったんですか?」
「この前採った食中植物があるんだけど、もうちょっと成長させたくて置いておいたんだよねぇ。どうやらそれに失敗作の成長促進剤がかかったみたいなんだけど……こんな石を食べて変化したみたいでさ……なんか見覚えあるんだけど、出てこないなぁ」
ササッとさっきの石を紙に描き、ユーリンに見せた。
「僕それ知ってます」
「え?ほんと?」
「はい!最近習ったんです」
「……領主としての教育なのに、こんなんも習うのか」
「僕は学校に行くのを免除してもらっているので、その分学生がする勉強も組み込まれているのだとジン様が言っていました」
「なるほど…」
ユーリンとジン達は、少しずつだけれど上手くいっているようだった。
こういうのは下手に外野が手を出すと拗れるから何も手出してないけど。いや、面倒とかじゃないよ?本当だよ?
「確か、炎獄石という物だったと思います。」
「………なにそれぇ…」
名前からして危なそうな雰囲気がプンプンしている。
「地獄の炎を閉じ込めた石と言われていて、罪人は触れるだけで業火に焼かれてしまう事から、昔は罪を犯したかを確認するのに使われたそうです。罪なき者には少し温かいだけの石らしいです。
だけど、確か今は殆ど確認されていない事からもう現存していないのではと言っていたのですが………これ何処から手に入れたんですか?」
「それが俺もよく覚えてなくてさぁ……。
基本的に本にしまうけど、たまに後でしまおうと思って空間に投げ入れてるし…色々戦利品とかもあるから……誰かわかる子いるー?」
俺の周りにいたスー君に聞けば
「嘆きの丘で見たって!」
「!?シンさん、いつ嘆きの丘に行ったの!?」
「おおう、勢いが凄い……。えー………っと」
頭の中の記憶を漁ってみたけど、全く思い出せない。
結構あちこち行ってるし、俺地理とか本当に苦手だからあまり覚えられないんだ。
「主人!」
「ん?どうした?スー君」
「先週!ピクニック!」
「あぁっ!あれ嘆きの丘か!」
スー君の言葉に納得していると、ユーリンが首を傾げていた。
「ほら、スー君達はそれぞれ特性があるでしょ?
だからなのか、結構入れた物に引っ張られちゃうみたいで、確か先週はラー君の日だったんだよねぇ」
「特性…?入れた物?」
「あれ?俺言ってなかったっけ?」
俺が首を傾げると、ユーリンは凄い勢いで首を振った。
「スー君達が新種なのは知ってるよね?」
「うん。最初は普通だと思ったけど、どれだけ学んでも話すスライムの話はどこにもなかったです」
「最初はね、スー君達…まぁ大まかに分けると名前が付いてる子達もね、話したりは出来なかったんだ。」
「そうなの?」
「何も知らなかった俺が興味本位でドクドク草と一緒に魔力あげて出来たのがスー君。ラー君は雛景色で、スー君はでかい虎だね。
入れた物の特性が反映されるみたいで、スー君は毒や瘴気に強いし、ラー君は植物系の操作に長けてる。イー君は姿を虎に変えられるし固有魔法も使える。」
ちょくちょくイー君達の体を調べているけど、今の所以上は出ていない。
体の色の法則は全く分かっていないし、沢山混ぜたらどの特性が勝つのかも分かっていない。今のスー君達に更に他の素材を混ぜたらどうなるのか少し気になるけど、何かあったら嫌だから万全な体勢が整うまでは我慢だ。
「それで、その特性に結構引っ張られる時期があるんだよね。
周期はバラバラなんだけど、スー君なら毒風呂に浸からせてあげたりとかしてるんだけど、先週はラー君がその時期だったみたいでさ、植物に触れ合わせる為にピクニックに行ってたんだよ。ほら、俺先週ほとんど帰ってこなかったでしょ?」
少しずつ思い出してきた記憶を頼りに話せば、ユーリンが頷く。
どれくらいで周期が終わるかは本人次第だから、その間ユーリンはジン達の所に預けてた。勿論一人だと何かあってもわからないから、スー君をつけたのだけど。イー君はストレス溜まる前に発散させる為に走り回らせてた。
「それでどうして嘆きの丘に?」
「んーと、それはねぇ」
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