6 / 30
俺、遂にランク試験受けるってよ
2
しおりを挟む
おっちゃんに言われた通り、翌日ギルドに行くとまたあのイケメンが居た。
思わず開けかけていた扉を閉めようとすると、ガッとドアノブが掴まれる
「逃げんな。アイツはお前のカードの更新する為に残ってるだけだ。やったら帰る。カード出しな」
カツアゲも真っ青な迫力で言われ、プルプルとした触手を使い、スー君が俺のポッケからカードを出しておっちゃんに渡した。
受け取ったおっちゃんは、スタスタと歩きイケメンにカードを渡した。
少し不満顔のイケメンがカードに手を翳して何やら呟くと、木の板みたいだった俺のギルドカードが、まるでブラックカードの様な見た目になった。
まぁ、ギルドカードは身分証明書兼クレジットカードみたいなもんだから、あながち間違ってないかもしれない。
「ん?お前これ間違ってねぇか?」
「間違ってはいない。Sランク試験時、もし審査官を倒す奴がいた場合この様にすると決まっている」
何やら言い合ってるけど、俺蚊帳の外過ぎるんだが。帰っていい?もう鳥肌凄いんだ。安全地帯に帰りたいんだ。誰かわかって、俺の気持ち。
「シン!」
俺の名前を呼び、おっちゃんがポイッと俺のカードを投げる。慌ててキャッチしてカードを見るとおかしな文字が見える
「おっちゃん、Sランクの試験じゃなかったの?……………何でSが2つ増えてる訳………!?」
カードを見る向きを変えても、どうみたってカードにはSSSと書かれてる。ん?おかしくない?え?
「本来なら、もう一度試験を受け審査官全員を相手にし勝利をすればZランクにするのが習わし。
だが、貴様は俺一人でも無理だと顔を青ざめる始末。審査官全員を相手にする事は不可能だと判断した。よってSSSランクだ。異論があるなら聞こう」
「はーい、S2つ消す事は可能ですかー!」
ここで聞いておかねばと、スー君の触手を使い手を上げて質問した。
「それは出来ん。ランクが下がるのはその者がそのランクに相応しくないと判断された場合のみ。」
「どんな行動をしたらランク下げてもらえますか!!」
「ランクが下がるのは滅多に無い。不正を働きランクをあげたものがランクを下げる一番多い理由だ。」
ふむ、それって中々難しくね?不正してあげたと証明しなきゃいけないって事だよね?下げるって事はそれ相応の調査はされるだろうし、え?詰んだ?
「おっちゃん、こんだけランク上がったら俺にとってデメリットになりそうな事あったりする?ないよね?ないって言って!!じゃないとメンタルブレイクする!!」
「SSSランクは、定期的に王都に招集されて王との謁見がある。まぁ、主にギルマスやってる奴が多いな。それに何かと駆り出されるな」
「はい、無理でーす!王都なんか行けませーん!無理でーす!そんな事するくらいなら俺はずっと引きこもりまーす!!」
嫌です、無理です、誰に何と言われようと断固拒否。
王と謁見?そんなもん絶対人が沢山居るだろうが!!
無理無理無理、謁見の間にゲロロード出来るよ。最悪吐血するぞ
「なぁ、審査官さんよ。免除とかはないのか?
シンが居なくなれば、押しかけてきた奴は本部に講義しに行くんじゃねぇか?」
「ふむ、確かに彼にとってデメリットばかりだな。
彼に受けてもらいたいという学者も多い。
彼が居なくなって得する者は居ないだろう。
私の方で上に掛け合ってみよう。」
「本当…………?掛け合った結果駄目でしたとか言ったら俺本当に姿くらますから。絶対無理!会うならマンツーマンにして!!おっちゃん付きにして!!俺の心の癒やしを置いといて!!ね、スー君達」
俺の心を労るように擦り寄って来るお前達は俺の癒やしだよ、ホント。
「承知した。結果が分かり次第此処へ来よう。
魔法陣の設置も終了したので、依頼に励まれよ」
男が消えて、俺とおっちゃんは深いため息をつく。
「そもそもなんで俺なの?探せば採取クエ受けてる物好きだっているでしょーよ」
「居るだろうが、採取状態の良さはお前が一番だからな。報酬が安くても引き受けてくれて採取状態が良く早く届くなんて学者達からしたら手から喉が出るほど欲しいだろ。」
「知らねぇよ、自分で採ってこいよ」
「頬を膨らますなよ。ほれ、依頼が早速来てんぞ」
「え?本当?何?どんな依頼?」
カウンターにかけよっておっちゃんから依頼を見せてもらう。わぁ、何か場所が全部バラバラ。ん?何か一枚凄い紙が古い
「おっちゃん!俺これ受ける!!何か遠そうだし、帰ってくるの遅いかもだけど待っててねー!バイバーイ」
依頼内容は、鶴舞華の採取。場所はミラン城跡地周辺。
あくまでも目撃情報らしく本当にあるのかは分からないと書いてあった。
貼られてるクエストってね、下の方にクエストを依頼した日が書いてあるんだけどさ、紙が古いと思ったら60年くらい前の依頼だったわ。そりゃあ、古い筈よ。
クエスト依頼は貼られる期間が決まってて期間が終わると回収されるんだ。報酬金の4分の1払えば延長出来るんだけど……これずっと貼られてたなら誰かがずっと延長してたって事だよね。
そこまでして欲しいって何でなんだろ
「まぁ、取り敢えずいくか!!ミラン城跡地へ''転移''」
思わず開けかけていた扉を閉めようとすると、ガッとドアノブが掴まれる
「逃げんな。アイツはお前のカードの更新する為に残ってるだけだ。やったら帰る。カード出しな」
カツアゲも真っ青な迫力で言われ、プルプルとした触手を使い、スー君が俺のポッケからカードを出しておっちゃんに渡した。
受け取ったおっちゃんは、スタスタと歩きイケメンにカードを渡した。
少し不満顔のイケメンがカードに手を翳して何やら呟くと、木の板みたいだった俺のギルドカードが、まるでブラックカードの様な見た目になった。
まぁ、ギルドカードは身分証明書兼クレジットカードみたいなもんだから、あながち間違ってないかもしれない。
「ん?お前これ間違ってねぇか?」
「間違ってはいない。Sランク試験時、もし審査官を倒す奴がいた場合この様にすると決まっている」
何やら言い合ってるけど、俺蚊帳の外過ぎるんだが。帰っていい?もう鳥肌凄いんだ。安全地帯に帰りたいんだ。誰かわかって、俺の気持ち。
「シン!」
俺の名前を呼び、おっちゃんがポイッと俺のカードを投げる。慌ててキャッチしてカードを見るとおかしな文字が見える
「おっちゃん、Sランクの試験じゃなかったの?……………何でSが2つ増えてる訳………!?」
カードを見る向きを変えても、どうみたってカードにはSSSと書かれてる。ん?おかしくない?え?
「本来なら、もう一度試験を受け審査官全員を相手にし勝利をすればZランクにするのが習わし。
だが、貴様は俺一人でも無理だと顔を青ざめる始末。審査官全員を相手にする事は不可能だと判断した。よってSSSランクだ。異論があるなら聞こう」
「はーい、S2つ消す事は可能ですかー!」
ここで聞いておかねばと、スー君の触手を使い手を上げて質問した。
「それは出来ん。ランクが下がるのはその者がそのランクに相応しくないと判断された場合のみ。」
「どんな行動をしたらランク下げてもらえますか!!」
「ランクが下がるのは滅多に無い。不正を働きランクをあげたものがランクを下げる一番多い理由だ。」
ふむ、それって中々難しくね?不正してあげたと証明しなきゃいけないって事だよね?下げるって事はそれ相応の調査はされるだろうし、え?詰んだ?
「おっちゃん、こんだけランク上がったら俺にとってデメリットになりそうな事あったりする?ないよね?ないって言って!!じゃないとメンタルブレイクする!!」
「SSSランクは、定期的に王都に招集されて王との謁見がある。まぁ、主にギルマスやってる奴が多いな。それに何かと駆り出されるな」
「はい、無理でーす!王都なんか行けませーん!無理でーす!そんな事するくらいなら俺はずっと引きこもりまーす!!」
嫌です、無理です、誰に何と言われようと断固拒否。
王と謁見?そんなもん絶対人が沢山居るだろうが!!
無理無理無理、謁見の間にゲロロード出来るよ。最悪吐血するぞ
「なぁ、審査官さんよ。免除とかはないのか?
シンが居なくなれば、押しかけてきた奴は本部に講義しに行くんじゃねぇか?」
「ふむ、確かに彼にとってデメリットばかりだな。
彼に受けてもらいたいという学者も多い。
彼が居なくなって得する者は居ないだろう。
私の方で上に掛け合ってみよう。」
「本当…………?掛け合った結果駄目でしたとか言ったら俺本当に姿くらますから。絶対無理!会うならマンツーマンにして!!おっちゃん付きにして!!俺の心の癒やしを置いといて!!ね、スー君達」
俺の心を労るように擦り寄って来るお前達は俺の癒やしだよ、ホント。
「承知した。結果が分かり次第此処へ来よう。
魔法陣の設置も終了したので、依頼に励まれよ」
男が消えて、俺とおっちゃんは深いため息をつく。
「そもそもなんで俺なの?探せば採取クエ受けてる物好きだっているでしょーよ」
「居るだろうが、採取状態の良さはお前が一番だからな。報酬が安くても引き受けてくれて採取状態が良く早く届くなんて学者達からしたら手から喉が出るほど欲しいだろ。」
「知らねぇよ、自分で採ってこいよ」
「頬を膨らますなよ。ほれ、依頼が早速来てんぞ」
「え?本当?何?どんな依頼?」
カウンターにかけよっておっちゃんから依頼を見せてもらう。わぁ、何か場所が全部バラバラ。ん?何か一枚凄い紙が古い
「おっちゃん!俺これ受ける!!何か遠そうだし、帰ってくるの遅いかもだけど待っててねー!バイバーイ」
依頼内容は、鶴舞華の採取。場所はミラン城跡地周辺。
あくまでも目撃情報らしく本当にあるのかは分からないと書いてあった。
貼られてるクエストってね、下の方にクエストを依頼した日が書いてあるんだけどさ、紙が古いと思ったら60年くらい前の依頼だったわ。そりゃあ、古い筈よ。
クエスト依頼は貼られる期間が決まってて期間が終わると回収されるんだ。報酬金の4分の1払えば延長出来るんだけど……これずっと貼られてたなら誰かがずっと延長してたって事だよね。
そこまでして欲しいって何でなんだろ
「まぁ、取り敢えずいくか!!ミラン城跡地へ''転移''」
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

食うために軍人になりました。
KBT
ファンタジー
ヴァランタイン帝国の片田舎ダウスター領に最下階位の平民の次男として生まれたリクト。
しかし、両親は悩んだ。次男であるリクトには成人しても継ぐ土地がない。
このままではこの子の未来は暗いものになってしまうだろう。
そう思った両親は幼少の頃よりリクトにを鍛え上げる事にした。
父は家の蔵にあったボロボロの指南書を元に剣術を、母は露店に売っていた怪しげな魔導書を元に魔法を教えた。
それから10年の時が経ち、リクトは成人となる15歳を迎えた。
両親の危惧した通り、継ぐ土地のないリクトは食い扶持を稼ぐために、地元の領軍に入隊試験を受けると、両親譲りの剣術と魔法のおかげで最下階級の二等兵として無事に入隊する事ができた。
軍と言っても、のどかな田舎の軍。
リクトは退役するまで地元でのんびり過ごそうと考えていたが、入隊2日目の朝に隣領との戦争が勃発してしまう。
おまけに上官から剣の腕を妬まれて、単独任務を任されてしまった。
その任務の最中、リクトは平民に対する貴族の専横を目の当たりにする。
生まれながらの体制に甘える貴族社会に嫌気が差したリクトは軍人として出世して貴族の専横に対抗する力を得ようと立身出世の道を歩むのだった。
剣と魔法のファンタジー世界で軍人という異色作品をお楽しみください。


成長チートと全能神
ハーフ
ファンタジー
居眠り運転の車から20人の命を救った主人公,神代弘樹は実は全能神と魂が一緒だった。人々の命を救った彼は全能神の弟の全智神に成長チートをもらって伯爵の3男として転生する。成長チートと努力と知識と加護で最速で進化し無双する。
戦い、商業、政治、全てで彼は無双する!!
____________________________
質問、誤字脱字など感想で教えてくださると嬉しいです。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

婚約破棄騒動に巻き込まれたモブですが……
こうじ
ファンタジー
『あ、終わった……』王太子の取り巻きの1人であるシューラは人生が詰んだのを感じた。王太子と公爵令嬢の婚約破棄騒動に巻き込まれた結果、全てを失う事になってしまったシューラ、これは元貴族令息のやり直しの物語である。

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる