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出会いはいつも突然に
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『ったくあの糞ガキどこ行ったのよ!』
『あぁ、俺も花になったらあの子に微笑まれるのかなぁ』
『えへえへへ、今日は計画決行日だ…グヘヘ』
聞こえてくる声が煩わしくてさっさと用を済ませて街を出た。
私は生まれつき人の心の声が聞こえる
想いの強さで声の大きさは変わりひろえる範囲も広がる。
耳を塞いでも、声は聞こえる。
幼少期の私は、心の声と現実の声の区別がつけられなかった。
それ故に一族から忌み嫌われ幼かった私は追放された
山の中に建つ我が家につき一息つく。
「あと少し…」
コツコツ貯めたお金はやっと目標額に届いた。
無事特待生にはなれた。
授業料や学校に関するお金は免除してくれても
王都に行くまでのお金や服などは別だ。
だから、薬草を売ったりしながらどうにか稼いだ
私が学校に行こうと思ったのは
学校に行けば、図書館があり魔法を教えてくれる教師もいる。
もしかしたら、この声を止める術が見つかるかもしれない。
その思いで生活を切り詰めコツコツ貯金した。
心の声が聞きたくなくて人が来ないこの場所に住んだ。
正直王都へ行くのは不安だし、ましてや集団生活なんておくれるのかわからない。
人への妬みや憎悪…殺意。
それらの声は聞いてるだけで吐くほど気持ち悪く耳にまとわりつく。
人が増えればそれだけ妬みも増え次第に憎悪に変わる。
ましてや、王都は貴族達が多く住む場所。
「…不安だなぁ」
貯金箱を眺めながらポツリと呟いた。
だが、此処で諦めるわけにはいかない。
もう王都しか望みはないのだから。
『あぁ、俺も花になったらあの子に微笑まれるのかなぁ』
『えへえへへ、今日は計画決行日だ…グヘヘ』
聞こえてくる声が煩わしくてさっさと用を済ませて街を出た。
私は生まれつき人の心の声が聞こえる
想いの強さで声の大きさは変わりひろえる範囲も広がる。
耳を塞いでも、声は聞こえる。
幼少期の私は、心の声と現実の声の区別がつけられなかった。
それ故に一族から忌み嫌われ幼かった私は追放された
山の中に建つ我が家につき一息つく。
「あと少し…」
コツコツ貯めたお金はやっと目標額に届いた。
無事特待生にはなれた。
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王都に行くまでのお金や服などは別だ。
だから、薬草を売ったりしながらどうにか稼いだ
私が学校に行こうと思ったのは
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もしかしたら、この声を止める術が見つかるかもしれない。
その思いで生活を切り詰めコツコツ貯金した。
心の声が聞きたくなくて人が来ないこの場所に住んだ。
正直王都へ行くのは不安だし、ましてや集団生活なんておくれるのかわからない。
人への妬みや憎悪…殺意。
それらの声は聞いてるだけで吐くほど気持ち悪く耳にまとわりつく。
人が増えればそれだけ妬みも増え次第に憎悪に変わる。
ましてや、王都は貴族達が多く住む場所。
「…不安だなぁ」
貯金箱を眺めながらポツリと呟いた。
だが、此処で諦めるわけにはいかない。
もう王都しか望みはないのだから。
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