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復讐はする気ないけど…

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 オークたんは、ロコックと騎士団と共に、ある貴族の屋敷に来ていた。



 ことは数時間前に遡る。



「つまりだタン、ようは、証拠を手に入れれば、ほぼ何をしても良いわけだ、その貴族には、私が繋いでやるが、私経由であることは伏せろ。」



 なんて邪悪な笑み、いつも媚薬を飲んでチンコ出し入れしているとは思えない。



 詰め所にある、ロコックの専用の部屋で、そう言われるがままに、記録用の水晶玉を渡された。そして、一人でクロエを玩具にした貴族に接触しにいき、同じ趣味を装って話しかけると喋るわ喋るわ。



 クロエを手に入れた経緯、そして何を行ったか、他に何人居るのか、何故そんな事をするようになったのか、過去の話までベラベラと話しまくった。



「いやー、自由とは、まさにですなー」



「まったく!タン殿の言われる通り!もっと自由であるべきなのです!」



 そして的当に受け答えながら、オークたんはこう思った。



 過去に、本人に責任のないキッカケがあったとしても、同情の余地は全然ないレベルだと。



 証拠を持ってかえると、ロコックは迷わなくいった。



「クックックッ、イケるぞwwww殺して良いぞwそのほうが処理しやすいからな♪」



 貴族の男は、分かりやすく嫌われていたが、手出しするスキがなかったので、今まで放置すしかなかった。しかし、三か月ほど前、亜人、正式にはエロール人保護法が制定され、エロール人を迫害したものに対して、同等の刑罰をかす、こちらの世界で言うハムラビ法典のような法で、クロエが受けた分と同等のダメージを、与えた男に与えられると言うのだ。



「いいのか本当に?」



 オークたんは、あまりの展開に、あまりついていけていなかった。



「ああ構わん、亜人…いやエロール人保護法に乗っ取れば、私が証人になれば問題ない。」



 公女であり騎士のロコック、法は普通、公知期間と言うのが設けられ、その期間が過ぎてから本格的な執行となる。しかし、その期間であっても、ロコックがいれば問題無く法を執行でき、尚且、その刑罰も、全てロコックの裁量に任される。



「でもそれって、想到そうとう横暴じゃない?」



「それがこの公知期間の妙、この期間はとにかく、法を試して粗を探す期間、たとえ横暴であったとしても、本格的な行使が行われるまでは、細かいルールの修正案件になるだけ。」



「そうなん?」



「クックックッ、殺して全ての財産を差し押さえ、私の自由にしてやる。」



 そして、冒頭に至る。



 屋敷の中に入ると、騎士達はバラバラに散り、屋敷にいる人間の動きを抑え込に行く、ロコックとオークたんの二人は、走って、狙いの貴族のいる部屋に迷うことなく進む。



「あのさ…」



「なんだ!タン!」



「俺、見たくないんだけど…」



 部屋の前で立ち止まる。



「どうしてだ?」



「この展開は求めてなかった。」



「…復讐とかいいのか?」



「ハッキリ言って今の段階では考えてない。」



「じゃあとりあえず殺して、財産を全て差し押さえておくとしよう。」



 絶対それが目的だな…これは下手すると、まだまだ余計なことに巻き込まれそうだ…



「部屋に入るか?見るだけでもいいぞ?」



「いや…ここで待たせてもらおう」



「そうか…」



 ロコックは一人で勢いよく入って行ったが、ドアが開きっぱなしだったので、音声は丸聞こえ状態、罪状を一方的に告げられ、凄い勢いで拷問レベルの責め苦を受けている。



「ひぃぃ、やめてくれ」



「そんなの私の自由だろう?」



「そんなのただの理不尽だぁ~…」



 いやいや、自由とは仕手得てそういうモノですな~



 チラリと見ると、棒の先端にスパイクボールが付いていて、その棒で叩かれたのか、手足がグチャグチャになっていた。



「あぁぁ~見たくなかったぁぁぁあ!」



 オークたんは思わず叫んだ…



「俺、痛い系ダメなんだよな~…なにあの行き過ぎた金平糖スティック!」



「おいタン!なにか腐食性のあるモノを持ってないか?」



 オークたんは、クロエから最初の方に採取して出来た腐食ローションの瓶を数本取り出したら、すぐにロコックに奪われた。



 そして間髪入れずに男の顔に浴びせた。



 ジュワ~っと音とともに、男の目の周辺が薬品で焼かれたように溶け崩れている。



「あぁぁぁあ゛ぁっあ゛!」



 貴族の声が一際苦しそうになった。



「うぅ…きもい…右の眼球少し溶けてんじゃん…」



「このサイズでは駄目だな…」



 手にしていた棒をその場に落とすと、先端がゴルフボールくらいのスパイクボールのついた棒を出し、苦しみ叫ぶ男の口に突っ込んだ、前歯は砕け、口の中は血まみれ、咥えさせたまま、そのアゴを蹴飛ばす。



「…まあ、よくわからないけど、話通りならこのくらいかな?」



 男は痛みで失神寸前になってその場に土下座の姿勢で潰れている。



「お前は、他にも亜人…エロール人を飼っていたそうだな」



 男が加えたままの金平糖スティックを諦め、先ほど手放した方を再び手に取ると、男が死に絶えるまで、背中全面を叩きまくり、最後は後頭部にめり込ませてとどめとした。



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