奥様はとても献身的

埴輪

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≪過去②≫

36 だから言ったろ? 死んでも治らないって

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 迎えに来るとさくらは言っていたが、文香の居場所も聞かずに通話は切れてしまった。
 それに対して焦る気持ちは特に湧かない。

 文香は駅にいた。
 
(まぁ、さくらだし……)

 もうすぐ電車が来る。
 乗るつもりだったが、さくらが迎えに来るのなら大人しく待とう。

 そんなことを文香はぼんやりと思った。
 まばらにいる人の存在などまったく気にも留めず、ただ乗るつもりのない電車を待っている。
 
 なんとなく、今の自分の心が少し乱れていることに文香は気づいていた。
 十中八九恭一との再会のせいだろう。
 一年ぶりの会話、短い流れの中で見る恭一はそれこそ一年前とちっとも変っていないように見える。
 あくまでも表面上。
 その真意は未だ読めないのだから。

(なんで、あんなに意地をはったんだろう)

 文香は恭一と会う約束をした後のさくらとのやりとりを思い出した。
 その中には思い出したくもない恥辱も含まれているが、今更ながらさくらにほんの僅かとはいえ反抗した自分が信じられない。
 特別会いたい男でもないはずなのに。
 
 ただ、あのときはどうしてか強烈なまでの義務感に文香は突き動かされていた。
 文香と恭一の関係というのはとにかく複雑で、遠い。
 似たような境遇の中で真逆の道を選んだせいもある。

 文香は離婚を選び、恭一は再構築を選んだ。

 その差はとても大きい。

 だからこそ、恭一との再会がどんな風になるのか文香はまったく想像つかなかった。
 もっと気まずくなるのかと思っていたし、恭一に対して逆恨みのようなものが湧くかもしれないとも思った。
 実際に拍子抜けするほど平和に終わったが。
 だからこそ、連絡して来た恭一の意図が最後まで読めなかった。
 どうして恭一に会おうとしたのか、自分の行動も分からないまま。






 ホームに設置されたベンチに腰掛け、大人しく電車ではなくさくらを待つことにする。
 一年近くの付き合いで人並み以上にお堅い常識人だった文香はだいぶさくら色に染められていた。

 迎えに来るとさくらが言ったのなら、きっと迎えに来るのだろう。
 さくらはそういう男だ。
 さくらは良くも悪くも有言実行の男である。
 信頼とも違う、それが文香の常識だ。
 
 さくらは良くも悪くも嘘をつかない。

 趣味という趣味が一つもない文香はいつ迎えに来るかも分からないさくらを待ちながら、ぼんやりと見えて来た月や星を眺めた。
 別に特別文香はロマンチストではないし、正直星座の名前などほとんど忘れている。
 ただ、燃えるような夕焼けがじわじわと夜に侵食される様を観察するのは意外と面白い。
 目を凝らさなければ分からない、淡い月や星の輝きが徐々に増していくのを見ている内に時間はあっという間に過ぎていく。

 アプリにも興味がなく、ネットニュースやネットサーフィンもなんとなく性に合わない文香はそうして時間を潰し、電車を見送った。
 
 もうどれぐらい経ったのか分からない。
 ただ、もう少し暖かい恰好をすればよかったと後悔する程度には外の風に当たっている。

(寒い)

 文香の髪を緩く撫でる風は冷たくなっていた。
 昼間は陽の暖かさで気づかなかったが、夜はもうこんなにも冷え込んでいるのだ。
 以前の文香はもっと遅い時間まで仕事をしていたし、毎日欠かさずニュースや新聞を読んで世間に目を向けていた。
 けど、今の文香の季節感や世間への関心は薄い。
 ニュースも気まぐれに見るだけで、新聞も読まない。
 散歩と称して近所を歩き回り、スーパーに寄って季節の野菜や果物、催事場を見て漸く季節の移り変わりに気づく生活が続いていた。
 以前の、香山文香だった頃の文香では考えられない生活だ。
 
 自堕落と言われても仕方がない。
 実際に今の文香は堕落的だ。

 そもそも、さくらというオカルトな存在、悪魔と暮らしている時点で堕ちている。

(寒い……)

 恭一と別れてからまだそれほど時間は経っていない。
 それでも別れ際に見えた橙色の空はもう薄紫色のヴェールに覆われ、一気に肌寒くなった。
 だから、妙に落ち着かなくなるのだろう。

 懐かしく、過去も数えるぐらいにしか使わなかった駅は随分と人が少なく、気づくとホームには文香一人しかいない。

(静かだ……)

 まるで、世界に取り残されたような。
 もちろん、それはただの錯覚なのだろう。

 次の電車がもう隣りの駅を出たらしい。
 アナウンスを聞きながら、文香はさくらを待っていた。

 寒さを誤魔化すように指の先に息を吹きかける。
 
 外はもうこんなにも寒いのに、不思議と文香とさくらが暮らすアパートはまだ暖房器具を出していない割に昨夜も寒いと感じなかった。

 何故だろう、不思議だなと、能天気に手を温めていた文香の動きが止まる。
 
(ああ、そうか……)

 唐突に文香は気づいた。

(私……)

 今、文香が妙に寒さを感じている理由。

 寂しい。

 文香は自分が今孤独を感じていることに、独りでいることに心細さを感じていることに、実にあっさり、そして唐突に気づいてしまった。

 そして、文香はさくらとの会話を思い出した。



* *


「君は、まったく変わらないね」

 どこか不機嫌そうに、さくらは文香を見下して言った。
 突然の発言に驚きもしたが、さくらのそんな唐突な言動に文香は若干慣れていた。
 
「そう、かしら……?」

 さくらのためにせっせと甘栗の殻を剥いていた文香の目の前で二、三個豪快に口に入れて早く次を剥けとばかりに急かすさくら。
 文句を言いながらも文香好みに淹れた渋いお茶を啜るさくらをちらっと見ながら文香は首を傾げたのだ。

「その馬鹿みたいに鈍いところも。ムカつくぐらい、変わってない」

 どこかイライラしたようなさくらの口調にも文香は特に緊張しなかった。
 訳の分からない同居生活だが、気づけば一年ぐらい一緒にいるのだ。
 秋の空模様以上に変わりやすいさくらの機嫌の良し悪しに振り回されて来た。
 最近、漸くさくらのオーラの色、不機嫌そうな態度の奥に潜む喜色、一見上機嫌な笑みに透ける皮肉を察することができるようになったのだ。
 まだまだ精度は低いが、器用でなくとも根気強さと元来の真面目な性格で文香は着々とさくらという美しすぎる人外についての知識と対応を覚えていった。

 目の前の小皿に剥いた甘栗を転がす。
 不機嫌そうな表情を崩さないままもぐもぐと芸術的な唇を震わすさくらの機嫌はそれほど悪いものではないと文香は判断した。

「まぁ、人間の君じゃ分からないだろうけど」

 とは言ってもあまり機嫌が良すぎても困る。
 機嫌の良し悪し関わらず、さくらの感情がちょっとでも揺れると必然的に文香は振り回されるのだ。

「本当、君って頑固というか。人間のくせに、無駄に魂が強情というか、精神が捻じ曲がってるというか」
「……」
「僕に従順かと思えば、性格は面倒なままだし。神経質なくせに不用心だし」
「それは…… ごめん」

 ぶつぶつと文句を言いながらぱくぱくと甘栗を頬張るさくらに怒るべきか哀しむべきかと文香は戸惑う。
 少なくとも不用心と言われたことについて否定できない。
 まともに働くこともせず、さくらがいない日中はただ家でぼうっとするか外でぼうっとするかしかない文香はあまりにも平和ボケした日常に脳みそが飽和したのか、ここの所不注意が原因でよく怪我をしている。
 
 皿を落としたり、段差に躓いたりはまだ軽い方だ。
 
「迷惑ばかりかけて……」

 実際に文香はさくらに迷惑をかけている自覚があった。
 特に、最近の自分は色々と酷い。
 呪われているのではないかと思うほど不運である。

 公園で目の前に迫って来るボールに気づきながらも何故かぼーっとしている文香。
 その眼前でボールを掴むどころか握りつぶしたさくらに平和なはずの公園がしーんと静まり返ったのは記憶に新しい。
 あのときはさくらの背中しか見えなかったが、その凍えるようなオーラに文香は顔は青褪めた。
 キャッチボール禁止の公園で硬式ボールを投げていた学生に注意するべきなのだが、さくらの大きな背中越しに見えた彼らの姿は哀れとしか言いようがない。
 そのときのさくらが一体どんな表情を浮かべ、どんな視線を彼らに投げかけていたのか知らないが、腰が抜けたようにその場に崩れ、今にも自決しそうな絶望を浮かべた土気色の少年達はもう十分反省しているだろうと思った。
 あれはきっとトラウマになっている。
 破裂したボールの残骸を革靴でさらに踏みつけ、文香の方をようやっと振り向いたときのさくらの無表情。
 凍えるほどの視線で一瞥されたときは胆が冷えた。
 遊具も何もない無駄に広いだけの公園も十分冷えていた。

 何より辛かったのはそれから三日間ぐらいさくらがずっと文香を無視したことだ。

 他にもある。
 
 階段から足を踏み外し、悲鳴を上げる暇もなくそのまま大惨事になりかけた文香は背中やお尻、最悪後頭部に訪れるだろう痛みを覚悟した。
 覚悟していたが、実際に文香の後頭部は硬く引き締まった男の胸板に受け止められた。
 硬いと言っても無機質である階段よりもずっとマシである。
 ただ、煩わしそうな、あるいは救いようのない馬鹿を見るような、そんな視線がとにかく居心地悪かった。
 
 赤信号なのに渡ろうとしていた文香を無言で引っ張ったり、自転車に気づかず道をふらふらと横切ろうとしたり、買い物帰りに不注意で落としてしまった瓶ものをついつい素手で触ろうとしたり。

 そんなことが立て続けに起こった。
 そして、そんな一歩間違えれば大惨事を引き起こしたであろ文香の不注意の数々の傍には決まってさくらがいた。
 もしもさくらが傍にいなければ、今度は不本意で文香は死ぬことになったかもしれない。

「君の頭は何……? もずくでも詰まってんの?」

 さくらの罵倒に反論することなどできなかった。



* * *


 たまたま朝食で出したもずく酢を箸で行儀悪くぐちゃぐちゃにするさくらを思い出す。

 さくらに命を救われた文香は今もこうしてさくらに無防備な命を支えてもらっている。
 けど、改善の見込みはなかった。
 どれだけさくらに注意され、叱られ、仕置きされても。
 文香には自覚がなかったのだ。
 どうしていつも気が抜けたような災難に遭うのか。
 それがよく分かっていないからこそ、いつも危険な目に遭う。

 だが、今の文香なら分かる。
 どうして、そんな間抜けなことに気づかないのか。
 文香の心のどこかにある、危うい何かの存在に漸く気づくことができた。

 忘れていたなんて嘘だ。
 
 さくらと暮らすようになってから。
 優と別れてから、もう一年経つ。
 まだ一年、それとももう一年なのか。
 
 一年の間、文香はあんなにも愛し、憎んだ元夫のことをまともに思い出すこともなく平和ボケした毎日を悪魔であるさくらの下で過ごしていた。
 とても優には見せられないような、いやらしく不条理なさくらの要求を全て受け入れ、さくらの望む従順な奴隷であろうとした。
 さくらのことだけを考えて、さくらがいないときはただ時間が過ぎるのをぼうっと待つ。
 蝶が羽ばたくのをぼんやりと見守り、思考はただただ穏やかで、信じられないほど生温く微睡みそうになる日々を送っていた。
 その合間合間に訪れる強烈すぎるさくらの調教はぬるま湯に浸かり、溺れかける文香に唯一の現実、リアルを叩きつける。
 さくらに辱められ、痛みを、そして快楽を与えられれば与えられるほど、躾けられるほど、文香の肉体は文香の知らない何かに変わっていく。
 それは間違いなく、恐怖だ。
 倫理と常識に拘る文香からすれば、とても悍ましく怖ろしい。

 何よりも怖ろしいのは、痛みも苦しみもない平和ボケした世界を一瞬で砕き、破壊させる恥辱の調教だけが文香に現実を実感させることだ。

 春の微睡みに揺れる文香を叩き起こし、痛みと屈辱と快感を無理矢理与え、喜々として辱めるさくら。
 さくらとの行為のとき。
 そのときだけ、文香は現実を思い出す。
 思い知るのだ。

 文香はもう、昔の文香ではない。
 香山文香ではなく、ただの文香であることを。
 あんなにも愛した男が、かつての夫はもう傍にいないことをまた思い出すのだ。

 それの繰り返しだ。

 文香はいつだって、優の影を無意識に追いかけていた。
 どこにでもある公園の木陰やスポーツに興じる者の騒めき、信号の前で不安気に佇む迷子や、目の前を通り過ぎる野良猫の尻尾、スーツ姿の若い男。
 そして、燃えるような夕焼けを見ては隣りにいつもいたはずの男を、探していた。

 そんな自分に文香は絶望した。
 なんて未練がましいのだろうと。
 先行きの見えない生活の中でもさくらという存在に救われ、命を与えられたと思っていた。
 そのさくらの望むままに、死にたいぐらい恥ずかしいことを何度も何度もして来た。
 
 さくらのものをしゃぶり、強請り、どんどん淫乱になっていく。
 その傍らで、快楽に悶えながらもずっと文香の心から優は消えなかった。
 その事実に愕然とし、あまりにも未練がましい自分に、別れた夫を無意識に求めながら他の男のために奉仕して喘ぐ自分に、眩暈がする。

 なんて、ふしだらな女だろう。

 あまりにもあまりな、文香だからこそ感じる強すぎる自己嫌悪に頭の中が滅茶苦茶だ。
 いつの間にか自分がふらふらとベンチから立ち上がったことにすら気づかないほど。

「……馬鹿みたい」

 まるで刷り込みされた雛のように、優を探していた自分が。

「最低だ」

 我儘で、自己中心的で、文香を馬鹿にして、とことん辱めて、そして救ってくれた男。
 さくらに全てを捧げたと、捧げたいと思っていた。
 
 さくらとの行為は、人並み以上に潔癖な文香にとってセックスとまったく同じである。
 男に股を開き、大事なところを全て曝け出す。
 きっとさくらには分からない考えだ。

 それでも文香はさくらに尽くしたかった。
 貞節な価値観を強く持つ文香は様々な葛藤と羞恥を抱きながらも、自分の命を救い、存在を認識してくれるさくらという存在に感謝していた。
 さくらの目的はやはり文香にはよく分からない。
 けど、別にそれは構わなかった。
 自分に執着する理由は分からなくとも、現時点でさくらが文香を望むのなら、出来る限りのことはしてあげたい。
 命を救われたのだから、これぐらいの献身は当たり前だと文香は思っていた。

 だが、文香はさくらに身を捧げながら、ずっと心のどこかで優の欠片を握りしめたまま、無意識に無自覚にその存在を探していた。
 優が傍にいないから、優を探すのはではない。
 ずっと一緒にいるような錯覚を抱き、そして違和感という名の現実に唐突に気づくからこそ、文香は優を探すのだ。

 そんな自分を文香はなんて未練がましいのだろうと、更に絶望し、失望する。
 
 幼い頃に植え付けられた価値観。
 文香は自分自身を卑しい生き物だと、浅ましい女だと知らず知らずの内に刷り込まれていた。
 だからこそ、誰にも迷惑をかけないように。
 
 文香という女は真面目過ぎた。
 そして、自分に厳しすぎた。
 誰が見ても恥ずかしくないように。
 他人に侮られないように。
 ある意味それはとても卑屈な行動だ。
 常に人の視線や評価を気にし、弱味につけこまれないように無駄に肩ひじを張るような、そんな生き方に文香は慣れ過ぎていた。

 ただ真面目に、真っ当に。
 文香は誰よりも正しく綺麗に生きようとしていた。
 意識しないぐらいごく自然に、まるで刷り込み、自己暗示のように文香はそうやって自分自身を律していたのだ。
 
 それはとても窮屈で、傍から見るとひどく生き辛い。
 
 歳を増すごとに文香は自覚する。
 自分という女がとても面倒で、そのくせ面白味もなくつまらない人間だと。
 奇妙な緊張感と隠し切れない翳を纏う文香の傍にいたがる者はいない。
 一緒にいればいるほど、文香の翳は周囲を呑み込み、空気を重くし、輪を乱すのだから。

 けど、そんな卑屈な生き方を、かつての夫は他意もなく肯定したのだ。

 香山優だけが、どうしようもなく暗く、それでいて意地っ張りな文香に好意を寄せてくれた。
 だから、文香は優を好きになったのだ。

 それが、文香の世界だった。

 その世界が壊れ、壊し、消えゆくはずだった文香に手を差しのべたのは悪魔だ。
 淫魔という、訳の分からない人外の存在。

 さくらに救われたからこそ、今の文香がいる。
 恨んだ瞬間もあった。
 それでも、嵐の夜から目覚めた文香は、確かに光を感じたのだ。
 軽くなった左手の代わりに、文香は美しい花束を手に入れた。

 死んだら、それらを知ることもなかった。
 だから、文香はさくらに感謝している。
 どんな辱めを受けても、さくらが飽きるまで、文香を必要としなくなるまで、その暇つぶしでいたいと思っていた。
 
 けど、何時まで経っても、優が消えない。
 当たり前のように、文香の中にいる。
 それなのに、さくらに全てを捧げたい、尽くしたいと本気で思っていた。
 
 なんて、嘘つきだろう。
 
 文香はさくらに偽りの献身を捧げていたのだ。


 そんな自分が嫌だった。
 何かに誘われるように、文香の意識はぽうっと現から離れる。
 それはまるで、優がいないことに気づいてしまったときのように。

 現実感が一気に薄れ、文香の視界は霞みがかり、目の前の何かに吸い寄せられた。
 アナウンスが流れる。

「本当、ばか」

 電車のライトが、文香の全身を照り付けた。

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