奥様はとても献身的

埴輪

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≪過去②≫

16 君がいけないんだよ

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 男の視線が文香の全身を捉える。
 ぽたぽたと引っ切り無しに髪から泥のような色の珈琲が滴り落ちていた。
 騒ぎを見ていた店員が慌てているのが視界の端に見える。

「ど、うして……」

 しかし、今の文香は他に気をやる余裕もなく、信じられないと言わんばかりに男を見上げる。
 文香の疑問に、男は軽薄な笑みを浮かべるだけだ。

「どうして、貴方がここに……」

 深夜のファミレスにまったく似つかわしくない男の姿に文香は呆然と目を瞠るしかない。

「へぇ…… 僕のこと、覚えてくれてたんだ?」
「……」

 その男の顔を忘れるはずがない。
 だからこそ、文香は動揺している。
 遠慮なく近づいて来る顔に文香は咄嗟に顔を仰け反った。

「あのときはよくも逃げてくれたね」

 完璧な笑みを浮かべ、そのくせ目はちっとも笑っていない男、さくらに文香は目を逸らす。
 琥珀の瞳に見つめられると可笑しくなりそうだ。
 あのとき見た、禍々しくも美しい赤が脳裏を過ぎり、そして今のさくらからはあの匂いがしないことに気づいた。

(気持ち悪く……ない?)

 今のさくらから漂うのはどこか品があり、それでいて懐かしい香りだ。
 あのときの強烈までに甘い、脳髄ごと溶けてしまいそうな甘い匂いはなかった。

「お、お客様…… あの、今すぐタオルをお持ちします!」

 焦った店員の声に文香ははっとした。
 いそいそと、文香と志穂を見ないように不自然なほど目を逸らしたまま、店員が二人がかかりでテーブルの上を片付ける。
 下手に関わり合いになりたくないが、気になって仕方がないという視線がちくちくと周囲から突き刺さっているのを文香は漸く気づいた。
 
 さくらに意識を持って行かれていたからだ。

「化粧室で落して来たら?」

 どこか面白がるような口調だ。
 事実、さくらは今の状況が面白くて仕方がないのだろう。
 こちらの事情など知らないはずなのに。

「ごめんなさい、文香さん」

 志穂が泣きそうな顔で文香を見つめる。
 さくらに意識を持って行かれた文香だが、志穂のことを忘れたわけではない。

「つい、手を滑らせてしまって……」

 わざとではないと、一体どの口が言うのか。
 おろおろと泣き出す寸前の顔で、ハンカチを取り出して文香の顔に近づけようとする。

「クリーニング代を……」

 その手を文香は叩いた。
 軽く除けただけで、志穂は鉄の棒を当てられたように驚き、傷つき、自分の手をぎゅっと握りしめて涙を浮かせる。

「……貴女がどういう女か。よく分かったわ」

 文香は自分の声が震えていないか不安だった。
 視線はまっすぐ、志穂に向けられている。
 怯える志穂を見ても今の文香には苛立ちも怒りも悔しさも不思議と湧かなかった。

 志穂に珈琲を顔にかけられたと分かったとき、文香の心に満ちたのは諦めという感情だった。
 志穂には、きっと何を話しても、どれだけ対話しても。
 意味が無いのだと。
 この女には何も伝わらず、時間の無駄なのだと。
 文香は諦めたのだ。

 人の視線が、文香に集中しているのが分かる。
 好奇心に満ちた無遠慮な視線だ。
 今が深夜でよかったと文香は場違いなことすら考えた。
 こんなときでも人の目を気にする自分が、世間体を考える自分に内心で呆れる。
 店でこんな修羅場を演じれば注目されるのは当然だが、予想外だったのは近くにいるさくらの派手な美貌に、文香への注目が半減していることだ。
 ドラマのような修羅場を演じる文香達よりも、現実離れした美丈夫の方が気になるらしい。
 それほどさくらは際立って美しく、独特のオーラが強制的に人々の視線を集めるのだ。
 文香には関係のない話だが、今だけはさくらの存在が有難かった。

 危ない男だという認識は今も変わらない。
 しかし、もしもさくらに声をかけられなかったら、きっと文香はここまで冷静ではいられなかっただろう。

 椅子から立ち上がり、文香は財布を取り出す。
 タオルを取りに行ってくれている店員には悪いが、文香は一刻も早くこの場から立ち去りたかった。

 紙ナプキンで一度拭いたとはいえ、湿った髪や顔のべたつきはどうしようもない。
 服も、もう染みになってしまった。
 だからと言って志穂からクリーニング代を請求する気は起きない。

 俯いた志穂の唇から嗚咽が漏れる。
 不快な全てから逃げるように、文香は財布から取り出したお札を確認もせずにテーブルに叩きつけた。

「二度と、私に…… に近づかないで」

 視界の端でタオルを持って慌ててこちらに駆け寄る店員の姿が見える。
 もう二度とこの店には来れないなと内心で思いながら、文香はそのまま店から立ち去った。

 どうして自分が逃げているのだろう。
 そんな不甲斐ない感情に蓋をして。

 




 さくらは冷たく目の前の女を突き放し、店を出て行く「ふみちゃん」を面白がるように見ていた。
 まったく動じていないように振る舞っているが、本当は怯え、動揺しているのがさくらには分かった。
 
 見た目と違って、随分と素直な女だ。

 顔を近づけたとき、今回はあのときのような嫌な匂いはしなかった。
 代わりに珈琲の匂いがしたのは笑えたが。

「貴方は…… 誰?」

 にやにやと逃げて行った女の不幸、災難を嗤うさくらに、戸惑いを含んだ透き通るような声がかかる。
 面白いといえば、この女も面白い存在だ。

 さくらは上機嫌に自分好みの、理想そのものと言ってもいい美しい女を見つめる。
 その視線だけで普通の女なら顔を真っ赤にして魂を持って行かれるだろう。
 しかし、警戒するようにさくらを見る女は違った。

「綺麗な瞳だ。まるで、硝子細工のように透き通ってる」

 さくらはじっと女の目を覗き込む。
 
「きめ細やかな肌も、長い髪も」

 女の頬を指で撫で、その髪を一房手に取る。

「美味しそうな…… 男を誘う、極上の肉体も」

 頬を染め、さくらの視線から目を逸らすことができない女。
 潤んだ瞳に映る自分の姿に、さくらは満足気に微笑む。
 
「全部、僕好みだ」
「っ、や……」

 さくらの手から逃げるように女が弱弱しく首を振る。
 もじもじする太もも、さくらの鼻に漂うのは欲情した女特有のフェロモンだ。
 ますますこの女が欲しくなる。
 できればこのままどこかに連れ込んで、濡れているであろうパンティーを今すぐ剥ぎ取ってやりたい。
 もちろん、さくらの手ではなく、女自身の手で。

「欲しいなぁ……」

 さくらがそんなことを考えたとき、着信音がその場に響いた。
 女の鞄からだ。
 その音に、女は目が覚めたように慌ててさくらから離れた。

「……本当に、最近の僕ってついてないな」

 嘆くさくらを女が警戒心も露に見上げる。

「冗談だよ」

 タイミングが悪いと思いながら、さくらはただ女を少し揶揄いたかっただけだ。
 まぁ、つまみ食いぐらいしてもいいかとも思ったが。

「だから、僕のことは忘れていいよ」

 警戒心剥き出しの子猫のような女にさくらは笑う。
 その艶やかな笑みに吸い寄せられるように、女の顔が一瞬蕩けた。

「君には感謝してるよ。あの女の惨めな姿が見れたからね」

 くすくすとさくらは笑う。

 強烈な香りが、匂いが。
 女だけではなく、客や店員、店にいる全ての人々の意識を掻っ攫った。

 

* *

 
 コンビニのトイレを借りて珈琲の汚れを落とした文香は、店の前で文香を堂々と待ち構えていたさくらにぎょっとした。

「ちょっとはマシになったみたいだね」
「どうして…… ここに……?」

 警戒し、身構える文香にさくらは軽薄な笑みで答えた。

「君の惨めな泣きっ面が見たくて」

 さくらのあまりにも正直な言葉に文香は呆然とした。
 化粧を落とした文香の顔を無遠慮に眺めるさくらに怒りが湧く暇もない。

「あんまり派手な色は使わない方がいいよ。さっきの口紅も、笑えるぐらい似合ってなかった。よくあんな安っぽい色が使えるね」
「っ、そんなこと…… 貴方には関係ないでしょう……!?」

 文香は気づいていた。
 さくらが近くにいると、ぞわぞわするような得体の知れない感覚に陥ることを。
 それが嫌で、また今の自分を誰かに見られるのがどうしうようもなく屈辱だった。
 さくらは一体いつからあの店に、文香達の会話を聞いていたのか。
 それを考えただけでゾッとする。
 急いでこの場から、さくらから逃げたい。
 逃げてばかりの自分を惨めに思う余裕もないほど。
 志穂とはまた違う、本能が文香に逃げろと警鐘を鳴らし続けている。

「私に、つき纏わないで」

 そう吐き捨て、文香は足早にその場を立ち去ろうとした。
 しかし、そんな文香をさくらは許さない。

「君、何か勘違いしてない?」

 手首を掴まれたと気づいたときには、文香は近くの路地裏に連れ込まれていた。
 恐怖で暴れようとする文香を煩わしそうにさくらは壁に抑え、文香が叫ぶ前にその口を片手で覆う。
 力はまったく出していない。
 余裕たっぷりに文香を抑えるさくらとは裏腹に、文香はまったく身動きできなくなった自分に混乱した。
 身体の自由が利かず、目でさくらに抗議することしかできない。

「自惚れないでくれる? 僕はただ、君に仕置きがしたいだけなんだよ」
「ふぅっ……!?」

 さくらの手が撫でるように文香の口から喉に移動する。
 助けを呼ぼうと空気を勢いよく吸った瞬間、さくらが文香の喉をわし掴んだ。

「君みたいな塵カス女に虚仮にされたと思うだけで、腸が煮えくり返るんだ」
 
 苦しくて、怖くて。
 喉を締め付けられ、生理的な涙を浮かばせる文香をさくらは嗜虐的に目を細める。

「……ああ、その顔は、結構好きだよ」

 ひゅっと喉から間抜けな息が、声が漏れる。

「ははっ、蛙みたい」

 さくらの手が甚振る様に文香の首を、喉を親指で圧迫している。

「面白いから、もっと鳴いてみてよ」

 体格の良いさくらの手はとても大きく、文香の細い首を簡単に捕まえることができた。
 必死にさくらの手に爪を立てようとする文香だが、さくらの彫刻のような白い手には傷一つつかない。

 このままでは殺される。
 引き攣った顔で、さくらから逃げようともがいた。

「……苦しい?」
「んっ、ぁ……っ」

 さくらの手の力が弱まる。
 口の端から涎を垂らし、文香は目を真っ赤にして無我夢中で酸素を吸った。
 こんなにも苦しく、怖い目に遭っているのに。
 真夜中の外はただ寒く、静かだ。

「はぁっ…… はっ、は……」

 けほけほっと咳をしながら、涙目になって喘ぐように呼吸する文香をさくらはじっと見下す。
 暗い熱が、その目には宿っていた。

「……喘いでるみたいだね」

 必死に呼吸しようとする文香は、さくらの声が変わったことに気づかない。

「はっ、んっ……!?」

 さくらの手が、文香の腰を撫でる。
 殺されるという恐怖に怯えていた文香の顔が更に戦慄く。
 引き攣た顔で、怯え戸惑い、情けなく涙を浮かばせる文香をさくらは熱っぽく見つめている。
 さっきまでの殺伐とした、冷たい視線とはまた違う。
 だからこそ、一層怖ろしかった。
 冷や汗が文香の蟀谷を伝い、震える唇からは意味を為さない声が漏れる。
 首を絞めていたさくらの手が離れた。
 その手が今度は文香の頬を撫でる。
 親指の腹の指紋がやけにリアルに感じられ、産毛が逆立つ感覚に、文香の身体は硬直した。

 逃げなければ。
 早く、逃げないと。

 焦る心を裏切り、文香は指一本動けなかった。
 さくらの顔が、近づいて来る。
 吐息が唇にかかるほど近く、長い睫毛が文香の顔に陰を落とすほど。

「……ねぇ、」

 さくらの声に息を呑む。
 その色っぽさに。
 恐怖で冷え切った身体に熱が灯るのがわかった。

「もっと、泣いてみてよ」

 腰に手を回されたその瞬間。
 文香は再びあの匂いに襲われた。

 死ぬほど甘くて、気持ちの悪い、あの匂いが。

 一気に押し寄せて来た
 それはさくらも同じだ。
 珈琲の匂いすら霞むほど、文香から嫌な匂いがする。
 思わずさくらの拘束が緩むほど。

 その隙を突いて、文香は全力でさくらを押しやった。

 通常ならば文香程度の力など屁でもないさくらだが、突然食らった文香の苦手な匂いに、つい気が緩んでしまった。
 
「っ、触らないで!」

 文香は嫌悪感のまま叫ぶ。

「気持ち悪い手で、私に触らないでよっ……!」

 気づけば、さくらの頬を引っ叩いていた。



* * *


「……は?」

 さくらの口から、その艶やかな美貌に不釣り合いな音が漏れる。
 生憎文香は気づかなかった。

 足がもつれそうになりながら、さくらの拘束から文香は逃げ出すことに必死だったからだ。
 
 さくらの側から離れ、一気に吸い込んだ夜の空気に安堵する暇もなぃ。
 逃げようと走り出そうとしても、足が上手く動かない。
 それでも逃げなければならない。
 あの怖ろしい男から、さくらから。
 逃げなければ。

 何度か転びそうになりながら逃げる文香。
 さくらならすぐに追いつくだろう。

 だが、さくらは追わなかった。

(気持ち悪い、気持ち悪い、最低……!) 

 押さえつけられた文香の怒り、嫌悪が心の中で暴れる。
 散々志穂に馬鹿にされ、今度は一度会ったきりの男に小馬鹿にされている。
 何故、さくらにこれほど嫌われているのか。
 どうして文香だけがこんな理不尽な目に遭い続けるのか。
 悔しくて仕方が無かった。

 文香は未だ恐怖で震える自分を誤魔化すように、タクシーに乗り込むまでずっと心の中で罵倒を繰り返した。
 得体の知れない未知の生き物。
 同じ人の作りをした化け物と、続けて対峙した気分だ。

 

* * * *


 さくらは呆然と立ち尽くしていた。
 女が、逃げた。
 さくらの腕から、手から、その魅力から逃げ出したのだ。

 さくらの頬を、叩いて。

 無意識に叩かれた頬に触れ、僅かに熱くなったその皮膚に。
 油断した自分に。
 たかだか人間の女に攻撃された自分に。

 全てを理解した途端。

 さくらの全身が怒りに燃えた。

「あの、女……」

 さくらが、あのときの無礼を許し、僅かでも可愛がってやろうと慈悲を示したというのに。
 その途端、まるでさくらを拒絶するように嫌な匂いを放った。
 それだけではなくさくらの拘束から逃れ、さくらの頬を引っ叩き、更には捨て台詞まで残して行ったのだ。

 さくらのプライドはぐちゃぐちゃだ。
 一度ならず二度まで、あの女に虚仮にされた。
 その事実に、自然とさくらの顔は歪に歪み、琥珀の瞳に危険な色が浮かぶ。

 一体なんなんだ。
 あの女は一体なんだ?

 さくらには理解できない。
 一番理解できないのは、

「何故、僕を拒絶する……?」

 さくらに可愛がられること。
 それこそが人間の女の喜びではないか。
 なのに、それを自ら放棄するなんて。

 怒りと疑問と、そして脳裏に浮かぶ苦しみ泣きそうな女の表情。
 喘ぐような呼吸、声。
 あともう少し、あの女がさくらに身を委ねれば、もっとその先が見れたのに。

「許さない」
 
 怒りに囚われたさくらは、逃げた女を惜しむ自分にまだ気づいていなかった。

「絶対に、僕に跪かせてやる」

 さくらのプライドが吠える。
 必ず、あの女を屈服させてやるという種としての、雄としての本能が唸っていた。
 
 後悔させてやる。
 さくらを拒絶したことを。
 
「僕の虜にして、下僕にして……」

 次に会ったときはもう逃がさない。
 今度こそ、全力で狩り、捉え、魂が堕落するまでさくらに夢中にさせてやる。
 さくらの下僕にし、惨めに汚らわしく縋り付かせてやるのだ。

「弄んで、狂わして……」

 そして、 

「……壊して、捨ててやる」

 暗い興奮に気づかないまま、さくらは残酷な笑みを、凄絶な笑みを浮かべた。

 
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