奥様はとても献身的

埴輪

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≪過去①≫

7 口づけはただ甘く、罪の味すらしなかった

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 共働きの二人は基本的に早めに帰宅した方が食事の用意をすることになっている。
 帰宅時間が遅くなることが少しずつ減ったとはいえ、その日も文香は帰りが遅かった。
 朝に残業になるかもしれないと優に伝えたが、寝ぼけた顔で欠伸していたため、果たしてまともに聞いていたのか疑問だ。
 改めて帰りが遅くなるというメッセージを送ってみても未だ既読になった形跡はない。

(優も、今日は忙しいのかな? そんな話聞いてないけど……)

 電話もしたが出る気配がなく、向こうも忙しいのだろうと文香は思った。
 例の新人に振り回されながらも、全員でなんとか納期間近の仕事をやり遂げた。
 まだしばらくは忙しい日々が続くが、とりあえず今週はこれで落ち着いたということで皆がどこかほっとしたような、気が緩んだような顔をする。
 気前の良い上司が皆で飲みに行くかと誘って来たが、文香は当然のように辞退した。
 ちゃっかりと飲み会は面倒だと文香と一緒に会社を出た新人の抜け目の無さには呆れたが、それについて何か言う時間も惜しい。
 
(夕飯、どうしよう…… ギリギリでスーパー開いてるかな)

 夕食を作るには遅い時間だ。
 仕方なく閉店ギリギリのお店の惣菜を慌てて購入し、パンプスで転びそうになりながら文香は慌てて帰宅した。
 買った惣菜は優の好物ばかりだ。
 健康のことを考えたらあまりよろしくない献立となってしまったが、優に美味しく食べてもらうためならこのぐらい目を瞑ろうと思った。
 ここの所食事を残したり、どこか上の空でのそのそ食べたり、或いはさっさと切り上げるために無理矢理流すように食べる優が文香は心配だった。
 どこの欠食児童かと思うほど、出会った当初の優は食欲旺盛な少年で、それは年々落ち着いたが、それでも燃費が悪いのかすぐにお腹が減ったと訴える。
 最近はアプリのに夢中になっているからと言い、夕飯をなかなか食べなかったり、食べてもずっとスマホを気にかけたり、夜中にこそこそと弄ったりしているせいで朝は常にだるそうにしている。
 気づけば行儀が悪いとか、翌日まで引きずるなとか、最近では優に小言しか言っていない。
 うんうんと適当な返事しかしない優に文香は心配するよりも苛立ちを覚えるようになり、つい険悪な口調で突っかかってしまう。
 そんな文香が煩わしいのか、優は仕事から帰っても自分の部屋に閉じこもることが多くなった。
 二人は今まで喧嘩というものをしたことがない。
 どこか落ち着かない二人のギスギスした雰囲気に、文香は嫌な予感を抱いた。
 夫婦となって初めての喧嘩の原因がまさかゲームのしすぎなど……考えただけで頭が痛くなりそうだ。

(ゲームなんて、今まですぐ飽きてたくせに…… そもそもなんのゲームかも教えないし…… まさか課金とかしてるんじゃ……?)

 そんなことを考えつつ、文香は息を切らしながら帰宅した。
 なんだかんだ今だ連絡がない優を心配し、帰って来たらすぐに食べられるように簡単な夕飯の支度をしようと思ったのだ。

「……え?」

 だが、呼吸を整えながら見上げたマンションの一室。
 優はまだ帰っていないだろうと思っていた自宅には灯りがついていた。

(え、帰ってたの?)

 怪訝な顔で暗い画面のまま、なんの反応もしないスマホを見て、そしてもう一度マンションの自室を見上げて、文香は首を傾げた。






「ただいま……」

 暗い玄関には優の靴が無造作に放置され、文香は顔を顰めながらそれを靴箱にしまった。
 
「優、先に帰ってたの?」
 
 灯りがついたリビング。
 案の定、そこに優はいた。

「優? ねぇ、優……?」

 着替えもそこそこにソファーに座り込み、スマホを夢中で操作する夫。
 何度か呼びかけても文香に気づく様子がない。

「……」

 文香の顔がどんどん強張る。

「……ねぇ?」

 優は今だ文香が帰ったことに気づいていない。
 もう、我慢できなかった。

「ねぇ……! 聞こえないの!?」

 急な大声に、優は大げさなほど肩を跳ね上げ、慌ててこちらを凝視した。

「っ、なんだ…… 文香、か」
「……」
「脅かすなよ、びっくりして心臓止まるかと思った」
「私、ただいまって、さっき言ったけど?」

 まるでこちらが悪いような、優の態度に文香は顔を顰めた。
 沸々と怒りが沸き上がる。
 連日の忙しさ。
 そんな中でも優の負担にならないように頑張って来たつもりだ。
 なのに、当の本人はゲームに夢中で文香のことなどいない者のように扱っている。
 文香は自分の言葉がきついことを自覚しているし、それで何度も他人を傷つてしまった。
 だからこそ、こんな些細なことで怒るなと必死に理性で怒りを抑えようとしている。
 ここ最近の優の言動の可笑しさや家事を二人で分担するという当初の約束を何度も破る優に少しずつ怒りを溜めていたとはいえ、何故今回自分がこうまで怒っているのか、文香自身よく分からなかった。
 ただ、文香のことに気づかなかった、いや無視した優にどうしても我慢できなかったのだ。
 
 無言でスーパーの袋をテーブルに置く。
 キッチンに出しっぱなしの調理器具や食材を見て、優が夕飯を作る途中でゲームに夢中になったのが分かった。
 そこまでやったのなら全部終わらせてから思う存分遊べばいいだろうっと、だらしのない優に対して更に怒りが湧く。

 文香の苛立った雰囲気に優は戸惑っているのか、何も言わない。

「……スマホ、ずっと使ってたんだよね? 電池が切れたわけでもないんでしょ? 気づかなかったの? 私が送ったメールも、かけた電話も」
「ごめん……」

 優は言い訳をしなかった。
 自分が悪いのだと本人も自覚しているらしい。

「謝って欲しいんじゃないの。こっちは質問してるの。私からの連絡、気づいてたの? 気づかなかったの?」
「……」

 だが、一度怒りに火が付いた文香はいけないと分かりながらも止まることができなかった。
 きっと、今の自分はとても醜い顔をしていると知りながらも。

「答えられないわよね…… わざと、無視してたんだから」
「……悪い、後で返そうと思ってたんだ」
「へぇ…… 、ね?」

 違うと否定して欲しかった。
 だが、きっとどんな答えも文香は納得しなかっただろう。
 もう遅い時間だ。
 文香だってお腹が減っているし、疲れてる。
 本当ならシャワーも浴びずにこのまま寝てしまいたかった。
 汗だくで、スーツ姿で転びそうになりながら慌てて走って来た自分が馬鹿みたいだ。

「……夕飯の準備も、後でやろうと思ったのね。一分もかからないような返信も、全部後でやろうと思ったんだ? そのゲームをやり終わった後に?」
「っ、悪かったよ。本当に、つい夢中になって忘れてたんだ……」

 皮肉気に嗤う文香に、優は本気で申し訳なさそうに俯いた。
 本当に、優は忘れていたのだ。
 彼の言う、ゲームに夢中で。

「ごめん、今から作るから…… 文香はシャワーでも浴びて…… なんなら、出来上がるまで仮眠でも……」
「……」

 必死に文香の機嫌を取ろうとする優に苛立つ気持ちもあった。
 それと同時にほっとしている自分もいる。
 まだ、優が縋り付くほどの価値が自分にあるということに安堵しているのだ。

「……いいわよ。もうお惣菜買ったから。朝炊いたご飯があるでしょ。それを茶碗に盛って」
「分かった……」

 溜息を吐き出したくなるのを文香は耐えた。
 
(疲れた……)

 ひどく疲れた。
 久しぶりに、理性で抑えきれないほどの怒りが沸き上がったことも。
 優にきつく当たったことも。
 今の、居心地の悪さにも。
 全てに疲れている。

(駄目だ、私…… 疲れたからって余裕がなさすぎる。これじゃ、ただの八つ当たりじゃない……)

 たぶん、これが一年ぐらい前の文香なら優に文句を言っても最後には仕方がないと許して二人で夕食の支度をしたはずだ。
 今の文香は調子が悪かった。
 性に合わない仕事やなかなか休まらない日々。
 それに重ねて、どこか可笑しい優の様子。

(そういえば、もうしばらく二人で遊びに行ってないな……)

 休日も優は部屋に籠ってゲームをすることが多くなった。
 前までなら強引に文香を連れ出して遊びに行ったのに。
 仕事や家事でいっぱいいっぱいとなった文香をリフレッシュさせようと優は二人の休みが重なるときは積極的に遊びの計画を立てたりしていた。
 遠出しなくても、近くのスーパーで買い物したり、散歩したり。
 それだけでも楽しかった日々が、何故か今は遠い昔の出来事のように思える。

(……何が変わったんだろう)

 心がざわつくような、そんな得体の知れない不安感をこのときの文香は時折感じていた。
 だからこそ余計、些細な変化に敏感になり、悪い方に捉えてしまう。
 
(もう、いい歳なんだから…… 大人にならなきゃ)

 文香は自分がいけないのだと思い込もうとした。
 優が子供っぽく、悪意がないことを知った上で結婚し、そして今までそれで上手くやってきたのだ。
 たまたますれ違いが多くなったから、それに不安になり苛立ってしまうのだと無理矢理自分を納得させた。

(結婚三年目が一番危ないって言うし……)

 少しぐらいゲームに夢中になってもいいだろう。
 もっと、大らかな心で付き合わなくては。

「文香、本当に今日はごめんな」

 お惣菜を皿に盛りつける文香に、優は恐る恐る声をかける。
 
「……私の方こそ、ごめん。忙しくて、きっとイライラしてたんだよね…… だだの八つ当たりだから」
「いや、俺がいけないんだ。……今度から、ゲームは自重するよ」

 ぎこちない夫婦の会話に二人とも多大な違和感を抱いた。
 だが、それを追究すれば藪蛇になると二人とも本能で察していた。

「なら、今回はお互い様だってことにしよう?」
「文香が、それでいいなら……」

 なんとも下手な芝居じみた仲直りに、文香は自嘲した。
 一方的に文香が怒っただけだと考えると、まともな喧嘩にすらなっていないのだから。
 本当に、これが夫婦といえるのだろうか。

 結婚三年目にして、今更そんなことを考える自分が情けなかった。

「……食べよっか」
 
 もう、考えるのはよそう。
 これ以上考えても、泥沼に嵌まるだけだと文香は思った。

「ああ……」

 顔を強張らせたまま優が食卓につく。
 いつもは側に置いているスマホが今日は見当たらないことに文香はした。

(安心って……)
 
 たかだかゲームに嫉妬している自分が可笑しかった。



* * 


 朝から元気のない優に志穂はこっそりと声をかけた。

「香山さん、大丈夫ですか? 昨日、いきなり返事が途絶えて…… あの後どうなったのか心配したんですよ?」
「……悪い、心配かけて」

 静かに差し出された紙コップを優はありがたく受け取る。
 インスタントのはずなのに、何故か志穂の淹れてくれる珈琲は特別美味いと思った。
 昨夜、文香に怒られてからずっと優の心は塞ぎっぱなしだったが、おかげで少しだけ晴れたような気がする。

「美味いな…… が淹れると、特別美味い気がする」
「そんな褒めないでくださいよ…… それに、名前……」
「あ、悪い、つい……」

 アプリでのフランクなやりとりで互いに苗字呼びするのもなんだか違和感があると、気づけば二人は会社外での交流のときは名前呼びをするようになっていた。
 それでも気を付けていたはずなのに、あまりにも自然に自分の口から零れた志穂の名前に優自身が驚いた。

 戸惑い、縮まる優に志穂は悪戯っぽく微笑む。

「今日の香山さんは…… は、なんだか変ですね」
「……!?」

 初めて志穂に下の名前を呼ばれた優は呆然と顔を真っ赤にする志穂を見下した。
 ちらっと上目遣いで、志穂は笑う。

「ふふふ…… お返し、です」
「びっくり、した」
「……嫌、だった?」

 周囲に人の気配がないか確認しながら、志穂は不安気に優を見上げた。
 
「……ヤバい。なんか、分からないけど、滅茶苦茶心臓が煩い」

 首まで赤くしながら、優はにやける自分の口元を手で隠した。
 大げさなほど喜んでいる自分が不思議で仕方がなかったが、それ以上に嬉しくて堪らなかった。
 文香とのやりとりで落ち込んでいたからこそ、余計に。
 
「変な、優君」

 優の反応に照れたように志穂ははにかむ。

「少しは元気になったみたいでよかった…… 朝からずっと、顔色が冴えなくて、心配だったから……」
「……なんでもないよ。心配してくれて、ありがとう」

 志穂の言葉に、優の気持ちはまた落ち込んだ。
 だが、志穂には言えなかった。
 ゲームに夢中になったあまり、妻をないがしろにしてしまったことを。
 ゲームという名の、志穂とのアプリでのやりとりがそもそもの原因だと知られたら、きっと優しい志穂は自分自身を責めてしまうだろうと思った。
 旦那がほとんど家に帰らず、広い一軒家にいつも独りでいるという志穂が可哀相で、少しでも慰めになればと他愛のないやりとりを始めたのは優の方だ。
 アプリのゲームなどもやったことがない志穂に色々紹介したり、ゲームでチームを組んだり対戦したり、フォローをしたりと、優は心細く家にいる志穂を慰めようと必死だった。
 文香にそのことについて詳しく説明しなかった。
 事情を説明すればきっと志穂に同情してくれるだろうと初めは思った。
 だが、正義感が強い割に他人に対して冷淡なところがある文香が一社員でしかない志穂への深追いを快く思わない可能性もある。
 咄嗟に新しいアプリのゲームに嵌っていると言ってしまい、その後訂正できなくなってしまった。
 完全な嘘ではないからこそ、また優が嘘や誤魔化しをするはずがないと文香はまったく疑わない。
 その事について少しだけ後ろめたく思っていた。
 なのに志穂とのやりとりを邪魔する文香をここ最近避けている自分がいる。
 
 文香の怒りに触れ、優は自分が文香に対して誠意のない行動をしたことを自覚した。
 気づけば志穂とのやりとりを生活の中心にし、二人で決めた分担もサボりがちとなっている。
 このままでは良くないと、優は漸く焦りを覚えたのだ。

 だが、目の前の志穂に突然二人の交流を止めようと言うことはできない。
 志穂に対して無責任だ。
 何よりも、優が耐えられない。

「嘘、です」 

 どうするべきかと考えていると、志穂が静かな声で話し出す。
 真っ直ぐ、優の目を見つめる志穂は見惚れるほど凛としていた。

「優君、嘘をついてる…… なんでもないなんて、嘘よ。私には分かるわ。今、優君がすごく苦しんでいるのが」
「志穂……?」
「ねぇ、お願い、教えて。優君が悩んでいること…… いつも、私だけが優君に守られているなんて、そんなの不公平だよ…… 私だって、優君のことを…… 守ってあげたい……! なんでも、優君のためなら、なんでも、できるし、してあげたいんだよ……?」

 長い睫毛を震わせながら、志穂は健気なまでの献身性を見せた。

「……私じゃ、駄目?」

 控えめに、優の反応を伺う姿は弱弱しいのに、その目は真っ直ぐ優を見つめている。
 文香とのやりとりで落ち込み、疲れていた優は志穂に声をかけられただけで癒された。
 今は、むしろ胸を掻きむしりたくなる切ない感情に戸惑った。
 だが、決して嫌なものではない。
 むしろ、ずっと志穂を見ていたいとすら思った。

「ありがとう、志穂」

 志穂の気持ちが嬉しくて、また尊くて仕方がなかった。
 自己嫌悪に溺れていたのが嘘のように、このときの優は幸せを噛み締めた。

「……でも、本当に大したことじゃないんだ。昨日の夜、ちょっと、うちの奥さんと喧嘩しちゃってさ」
「え…… 喧嘩? そんな、どうして……?」

 急に声が暗くなる志穂に、優は余計な心配をかけてしまったと慌てた。

「大した事じゃないんだ。俺が、やるべきことをやらなくて…… うちの奥さん、文香は真面目で、だらしのない俺に我慢できなくなって…… 情けない話、怒られた。全部俺の自業自得だけど、それでもあんなに怒った文香は初めてで…… 自分が嫌になったんだ……」

 決して、志穂とのやりとりがそもそもの原因だと覚らせないよう優は言葉を慎重に選んだ。
 黙って聞いていた志穂は戸惑っているようで、少し泣きそうになっている。

「そ、そんな……」
「だから、全部俺が悪い。文香が、今仕事で大変だってこと分かってたのに…… それなのに甘えていたんだ。俺は、まだまだ餓鬼だってこと」

 自分を卑下する優に志穂は我慢できなかった。

「そんな、こと…… ないと思う」
「……志穂?」
「優君だって…… 毎日頑張ってるのに…… 私や、皆が困っていると、すぐに声をかけてくれて…… 誰かが不調になると、いつも優君が真っ先に気づいてフォローしてくれる…… 皆と同じ、ううん、それ以上の仕事も任せられているのに、いつも完璧にこなしている。なんの見返りもないのに、誰にでも優しくて…… 私にも、優しくて……」

 志穂もまた自分の言葉を慎重に選ぶようにゆっくりと紡いでいく。
 聞いている内に優の顔は真っ赤になっていた。

「……優君は、情けなくなんて、ないよ」
「志穂……」
「だって、優君は…… 私の……」

 躊躇うように視線を彷徨わせる志穂に、優は顔を近づける。
 その続きが知りたくて堪らなかった。
 間近に迫る優の顔に、志穂はぎゅっと目を瞑った。
 声を震わせながらも、懸命に言葉を紡ぐ志穂はとても可憐だった。

「優君は…… 私の、ヒーロー、だから……っ」

 そう言って、志穂は笑う。
 その笑顔は、ひどく無垢だった。

 このとき、優は志穂の穢れの無い無垢な笑顔に魂を吸い取られた。
 会社で二人っきりでいるところを人に見られないようにしようと決めていたのに、人の気配が近づくまで二人はじっと互いを見つめ合っていた。
 不思議な引力に引っ張られるように、優はそのまま志穂の潤んだ目をじっと見つめたまま、その唇に吸い付いた。

 志穂もまた、気づけばゆっくりと瞼を閉じ、互いの唇の温度を感じるだけの静かで優しいキスを受け止めた。
 いや、必死に背伸びする志穂は、むしろ自分から積極的に優を受けいれていた。

 ただ、触れるだけの、稚拙なキス。
 プラトニックすぎる触れ合いに、二人はまったく罪悪感も厭らしい気持ちも湧かなかった。

 ただただ、互いを慰め、その存在がどれだけ素晴らしいのかを伝え合うように、愛しくて堪らないのだと言葉ではなく唇で語り合ったのだ。

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