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番外編【年越し】
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毎日増えていて、書く元気頂いてます。
番外編、本当は十二月にでも上げようか·····とも考えたのですが、嬉しかったので本日上げることにします。
今後も不定期更新ですが、頑張りますので応援宜しくお願いしますm(_ _)m
✼••┈┈┈┈••以下、本編••┈┈┈┈••✼
「~~~~っ、、さむぅ·····」
俺は白い息を吐きながら両手を擦っていると、
「確かに寒いな」と言って先輩が俺の両手を包む様に温める。
「だ、大丈夫ですよ」
先輩の手から逃れようとするが「怜の手は死人みたいに冷たいから駄目だ」と言って強く握られる。
(死人の手って·····)
失礼だなぁ、と思いつつ俺は諦めて先輩の手で温めてもらうことにした。
「··········まだ先ですねぇ」
俺は並んでいる長い長い列を見ながら言う。
時刻は23時50分·····普通ならこんな時間に大勢の人が神社へ来て、わざわざ並ぶ事は有り得ない。しかし、今日は十二月三十一日。そう、大晦日だ。
何故先輩と此処にいるのかというと、
家のコタツに潜りぬくぬくと過ごしていた時、、、、
突然携帯が鳴った。
俺はこんな年末に誰だ??っと面倒くさげに携帯を見る。
すると·····掛けてきたのは小崎先輩だということが分かり慌てて出る。
「もっ、もしもし!?」
[あ、俺だけど、今大丈夫か?]
「はい、大丈夫ですっ」
時計を見ると21時15分になろうとしていた。
たまに先輩とは電話で話していたが、こんな遅い時間にいきなり掛けてくるのは珍しい。
「怜、突然だけど年越しに行こう」と先輩が誘ってきた。
「え?!今からですか?」
「そうそう、難しいか?」
まさか高校三年の最後の年越しに俺なんかを誘ってきたのは正直驚いた。
普通、親とか友達や恋人と行くものだと思ってたから。
「いえ、大丈夫ですよ」
「良かった!じゃあ、○×駅に22時集合な」
先輩と通話が終わった途端、俺は急いで出掛ける準備をして家を飛び出した。
(あとどれ位だろ·········)
賽銭を入れる場所迄まだまだ距離がある。今更ながらマフラーを忘れた事にかなり後悔している。。。
「何か温かい飲み物買ってくるから怜は並んでて」
先輩はそう言うと、列から抜け出して人並みの中に消えた。
「·····さぶっ、」
俺は再び両手に息を吐きかけては擦り合う。
(そういえば···············先輩って、浮ついた話···聞かないよなぁ)
何処にでもあるような高校に何故か居る『α』。
αは階級でいう所の頂点で、周りが放っておく訳が無く、先輩の場合はαの中でも顔が整い過ぎているから女子の人気は異常だ。
何度先輩が呼び出されて告白されたのか分からない。
·····でも、恋人がいると聞いた事もなければ、遊んだ話も聞かないし、、、、
(まあ、俺には関係無いけど)
先輩がαだろーが、βだろーが正直どーでもいい。
そもそも俺は第二の性が憎いし今すぐ無くなれば良いとさえ思ってる。
それのせいで学校生活は地獄なんだから··········。
この冬休みが終わってしまえばまたあのクソ野郎に犯される。
「···なんで···俺は····················」
『Ω』なんだろう·····。
しかも、出来損ないのΩ···だ。
「怜っ!」
「!」
先輩が俺の名前を呼びながら戻ってきた。
手には紙コップ二つを持っている。
「おかえりなさい」
先輩は、俺の言葉に何故か嬉しそうに微笑んで「ああ、ただいま」と言う。
「何買ってきたんですか?」
「ああ、、未成年でも大丈夫な甘酒だ」と、答えながら俺に手渡す。
(甘酒、、、)
俺は今まで甘酒を飲んだ事は無く、この手に持っているものが人生初の甘酒だ。
白い液体の中に何か粒っぽいのが混ざってる·····。
「ありがとうございます。俺·····甘酒初めてです」
「そーなのか?!じゃあ、俺と初めての甘酒だな」
先輩は上機嫌だ。
「そーですね、どんな味がするんです?」
「簡単に言うと·····甘い···」
「え?!甘いんですか?お酒なんですよね?」
親が飲むビールを以前一口だけ貰ったがめっちゃくちゃ苦くて、お酒=苦いというイメージしかない。
「ああ、、特にこれは米麹·····米だからな、」
「へぇ~·····」
じゃあ、この白い粒粒は米なんだ。
(·····あれ?ちょっと待て。先輩、甘いの苦手じゃ無かったっけ?)
甘酒に気を取られてて先輩が甘いのが苦手だと言う事を今思い出した。
「先輩」
「んー?」
「甘いの駄目なのに大丈夫なんですか?」
「あー···基本的には苦手だけど、何だろ·····甘酒は飲めるんだよ」
「へー···意外ですね」
本当に意外だった。
飴でさえ眉間に皺を寄せて舐める先輩が甘酒が大丈夫な事に、、、
「それより早く飲もう」
「あっ、そーですね」
俺は先輩に勧められながら人生初の甘酒を口にする。
「 ! 、 甘い·····」
本当に甘かった。
砂糖の甘さとは違う·····これは、、、お米の甘さ??
「美味しいか?」
「はいっ♪すっっごく美味しいですね!先輩、ありがとうございますっ」
手も暖かいし、飲んでから身体もポカポカする気がして嬉しい。
先輩は俺の言葉に何故か頬を赤くして「·····よ、良かったな、、」と言う。
「あれ~?先輩·····顔赤いですよ?まさか酔ったんですかぁ~??」と、俺はニヤニヤしながら先輩を揶揄う。
日頃から先輩は俺を揶揄って遊ぶのでその仕返しのつもりだ。
だから···············
「無い無い、こんなので酔う訳ないだろ?」と、笑いながら髪をグシャグシャに撫でられると思ってた。
「れ·····怜の反応が可愛かったから··········驚いただけ····っ、」と、先輩は口元を手で隠しながら言う。
「·····ぇ?」
可愛い??誰が?俺が???
寒くて先輩の目がオカシクなったのかもしれない·····。
俺は予想外の言葉で反応に困り固まった。
「やっぱり、なんでもない。忘れて」
先輩はそう言うと甘酒を再び飲むが、俺の心臓はバクバクと脈が速くなって、キュゥゥッ··········、、と何かに締め付けられる感覚に囚われる。
(な、何·····これ、、、、)
それから、24時の年を越すまで俺と先輩は無言になってしまった。
◇┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈◇
「怜?」
「⎯⎯⎯⎯⎯⎯···ぁ、」
高校の頃の出来事を思い出していた俺は、先輩に呼ばれて我に返る。
「考え事とか余裕だな っ、」
先輩はそう言うと正常位で腰を激しく動かした。
「あ”っ♡ ちがっ···ぁっア♡·····ま、っ、まって ぇ ” ッ、、ん”ン”ン”ン”っ♡」
俺は直ぐに達してしまい、愛液が飛び散ってお腹にポタポタと垂れる。
(そ、そうだ·····俺、けーさんとしてたんだ···)
はぁ·····はっ··········と、乱れた呼吸を繰り返すが、先輩はそれでも腰を動かし続け、奥の肉壁を何度も何度もノックした。
「 やっぁ” ♡ い·····イッてるぅ” う!!イッでます”から”ッ♡けーさんっ 、、やめ··てぇ”ッ 」
痙攣が止まらない俺は泣きながら先輩にやめて·····と言う。
しかし、これは逆効果で、
「なに?もっと、って?怜は可愛いな」と、先輩の腰の動きがより一層速くなった。
「ちがっ!ちがぅうう”ぁああァ”あア”~~~~~~っ♡」
俺はあまりの快楽で頭が真っ白になり、言葉にならない嬌声を上げて達する。
もぅ、何度イかされたのか分からない·····。
目に入った時計の時刻も深夜の1時12分、、、先輩とのセックスで年を越してしまった。
「はぁ·····ぁっ、、けーさ···ん、、、ッ、」
「んー?何?」
俺は必死に先輩の首に両手を回すと先輩を引き寄せた。が、そのせいで先輩のモノが中により一層深く挿入ってきて「んっ···♡ぁっ、」と、感じた声が出てしまう。
「怜、どーした?」
不思議そうに先輩が尋ねてくる。
「···けーさん·····すきです··ずっと·····ずっと大好き···っ、です、、せ···セックス終わったら···んっ、一緒に·····ぁ···甘酒··を っ·····飲みたぃです ン"んっ♡ 」と、俺は先輩に強く抱きつきながらお願いする。
あの事を思い出したせいか·····また二人で飲みたかった。
「~~~~~~ッ! っとに勘弁して」
先輩は俺の唇に噛み付くようなキスをして再び腰を動かす。
「 ン”っ、、んん·· ん”ぅ♡ んっ ぅう”♡」
舌が強引に入れられ、口の中では別の生き物のように動き回った。
(く··苦しくて、息···出来なぃ··········っ)
先輩が中に挿ってくる度に、俺の肌とぶつかって乾いた音が鳴る。でも、それと同じ位·····口の中を先輩のモノで掻き回して、グチュ···ちゅっ·······、と卑猥な音が部屋に響いていた。
両手はというと、恋人繋ぎをされて強く握られている、、、
高校の頃じゃ想像も出来ない程·····今は下の口から大量の蜜を零し、身体が先輩を求めて何度も受け入れる。
全て···この数ヶ月間で先輩が俺の身体に教え込んだ···抜け出せない甘い快楽だ。
「 はぁ·····怜、気持ち良いか?」
キスをやめて先輩が尋ねてくる。
「···はいっ·····、き、もちいぃッ、、···あ”っ♡?!は ····げしぃ”ッ♡やめっ、、しゃべって·····のにいぃ~~~っ♡」
話してる途中で先輩が動くから···また俺は達してしまう·····。
「ははは、可愛い。ごめん、、俺···イきそう、怜も···一緒にイくか?」
「いっ、イキたい···です 、、ぁ”ッ♡ ンあっァあ”?!ッ、ぁっ♡ けー···さぁん” ·····けーひゃんんっ♡ んア”っぁあッ ·····そ···それ·····すきぃッ 、すきれすぅ”う”う”っ 」
答えてる途中で、先輩の熱くて硬いモノが俺の中に挿ってきて奥の肉壁を強く潰す。
俺は·····潰された時の快楽で頭がオカシクなって、自分自身何を言っているのか理解出来ていない。
「 っとに、これ好きだよな。終わったら···甘酒、用意してやるから···っ、あの時みたいに·····はぁ··一緒に·····飲もうな、、」
「 はぁっ、、あ”んァ”あっ♡ ····· けーひゃんすきぃいッ···すきッ ♡すっきぃい”ぃい、大しゅきいッ、、すきぃい♡しゅきいぃいいっ♡」
「ははっ、もう聞こえてないか·····怜··愛してる········· ッ、」
◇┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈◇
セックスに夢中で俺と先輩は年越し蕎麦やうどんは食べられなかったけど、でも·····一月一日の朝、先輩が用意してくれた米麹の甘酒を二人で飲めて、凄く···凄く幸せだった。
「けーさん」
「なに?」
「俺も愛してます」
「 ⎯⎯⎯⎯⎯⎯···ぇ 、 」
俺の言葉に先輩は急に石のように固まってしまい、それが面白くて俺は笑う。
確かに·····シラフで言ったのは今回が初めてかもしれない、、、
でも、普段はヒートや何度も何度もセックスするせいで、俺は記憶が飛んでしまうからこれは先輩のせいでもある。
先輩だってセックス中じゃなくて、普通の時に言ってくれればいいのに···············。
「あれれ~?けーさん、顔真っ赤ですね~。もしかして·····甘酒で酔いました~~?」
俺はあの時と同じ言葉を先輩に言った。
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