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一章
【決意】
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本日分自動更新しているつもりが
忘れておりましたm(_ _)m
すみません、、、
16時30分にもう一話追加します!
読んで下さって本当にありがとうございます。
以前公開した時より少し修正が入っております。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
部屋に戻るとテオはオレを連れて浴室へ行き服を全て脱がす。
「滲みると思うが我慢してくれ」
そう言った後、テオはお湯でオレの身体を洗い始めた。
「ッ、」
椅子から落ちた時擦った足が痛い。
「すまないルイス···すまない·····ッ 私が迂闊だった」
泣きそうな声で謝ってくるテオ。
「ッ、」
·····テオはオレを喜ばそうとしてるだけで何も悪く無いのに、何故こうなってしまうのだろう。。。
「テ ─··· ッ ご── なさ···ぃ·····」
そう、、口にした途端·····目に涙が溢れ頬に流れる。
「泣くなルイス、お前は何も悪くない。大丈夫だ」と、テオは泣くオレを抱き締めて言う。
◆┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈◆
お風呂に入った後足の擦り傷に薬が塗られた。
声は出そうにないので、紙に『ごめんなさい』とテオに謝る。
「謝るな。ルイスは何も悪くないのだ。そうだ、せっかくガレイズ達が準備してくれたお菓子もある。お茶をしながら話そう」
『はい』
向かい合う様に座り、ガレイズさん達が準備してくれたナッツ入りのクッキーを食べる事に、、、
「紅茶はマスカットティーだそうだ」
『そうですか』
テオが紅茶を淹れる姿が新鮮でオレは小さく笑ってしまい、注がれたティーカップからはマスカットの良い香りが漂う。
「よし、では食べよう」
クッキーを食べながらあの時何があったのか尋ねられ、起こった事を紙に書いていく。
黙って見ていたテオは「分かった。これに関しては私が責任をもって対応しよう」と言う。
それと······気になった事も書く。
『スデンソン様は何処でオレが口がきけないと知ったのでしょうか?』
「分からぬ。フェイスベールだけで話せないと決めつける訳は無いだろうし·····この件も調べておく。安心しなさい」
話している最中に誰かがドアをノックした。
「入れ」
テオがそう言うとアンナさんが中に入って来る。
「調べ終わりました」
「御苦労」
「伯爵令嬢二人は如何しますか?」
「伯爵令嬢二人·····か。フッ、後で私が対応しよう。それより、ルイスが喋れないと兄上は知っていたようだ。調べてくれ·····内密に、だ」
「畏まりました。それと、ルイス様はご無理なさらないで下さい。ユートからは此方を預かりました」と、アンナさんはいつの間にか鈴蘭の小さな花束を持っていた。
「~~~~~ッ」
花束を受け取り、
『すみません、ありがとうございます』と書く。
文字を読んだアンナさんは目を細め「私も今回の件は全力で挑みます」と言って部屋から出て行く。
「綺麗な花束だな」
肘をつきながらクッキーを食べるテオ。
オレはそれに対して『はい。すみません、花瓶に飾ってくれませんか?』とお願いした。
その言葉にテオは立ち上がり、「分かった」とオレの頬にキスをすると両方の花束と花瓶を持って浴室へ。
「·············································。」
悔しかった。
動けなかった事も話せなかった事も·····。
もう、負けたくないッ
オレは負けない
先ずは·····普通に話せる様になってやる!
「ルイス、これでいいか?」
「!」
花瓶に活けられた二つの花瓶をテオが持っている。
『はい。一つはこの机に置きたいです。もう一つはベッドの近くの机にお願いします』
「うむ、分かった」
テオはお願いした通りに花瓶を置いてくれた。
オレの目の前には花弁が殆ど散った花束があるが、やっぱり良い匂いがする。
花瓶を置き終わったテオが向かい側に座り、
「この花たちで良かったか?」と確認され、
『はい、ありがとうございます』とオレは紙に書く。
「よい。ルイスが喜ぶなら」
「、」
この方はまた優しい言葉を言ってくれる。
なのにオレは·····今から貴方にお願いをしようとしている···。
『お願いしたい事があります』
「なんだ」
『義手、義足を付けたいのです。それと、オレは恥ずかしながら勉強が途中で止まっています。教えてくれる方を呼んで欲しいのです』
駄目元でお願いした。
·····却下されたら他の方法を考えなければならないけど、、、
「!、沢山お願いしてきたな」と、何故か嬉しそうに紙を見るテオ。
『申し訳ありません。お金は生涯かけて必ず返します!·····難しいでしょうか?』
「いや、難しくは無い。それにお金は返さなくて良い。私はな·····ルイスに初めてお願いされたのが嬉しいのだ」
そう話すテオは嬉しそうな表情で紅茶を口にする。
オレは他人の願いなのにそんな風に微笑むテオの事が不思議で『何故、他人の願いなのに嬉しいのですか?』と聞いた。
「フッ、愛している者が一番に頼ってくれたのだ。嬉しくない訳が無い」
「···································。」
愛している者·····。
オレはまだ貴方をどう思っているのかさえ分からないというのに、、、、
「そんな暗い顔をするな。私がやりたくてやる事だ」
『ありがとうございます』
「うむ。明日から大変になりそうだな」
『はい。頑張ります』
オレは、、、
今更だけど凄い人に愛されているんだと実感した。
そして、テオに·····いつかこの恩を返したい。
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