並列世界大戦――陽炎記――

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並列世界大戦――陽炎記――

mission 04 repose 4

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 緊急出撃スクランブル
 気付いたときには、敵に要塞都市東京への接近を許していた。夕刻前のひととき、電磁迷彩弾頭を搭載したミサイルでEC粒子を機体に纏わせ電子の目をかいくぐった電脳世界サイバーワールド軍三軍団が迫った。南方軍基地から出撃した現実世界リアルワールド軍三連隊は、防壁への接近を是が非でも阻むため迎撃に飛び立った。第二連隊隊長園香の、滑らかで涼やかな声が響く。

〈守啓第二連隊、邀撃ようげきを開始せよ。エンゲージ〉
〈入埜第三小隊、エンゲージ〉

 園香の号令にアデライトが続き、激突。アデライトからの思念が、戦闘支援エッジコンピューティングを通して伝達された。

 〉悠希機、座標、Xー四五、Yー二三、Zー一二へ移動。三時四分方向俯角四度へ射撃

 鉄灰色のハンサムな機体グラディエーターを煽り、悠希は荷電粒子砲を指示方向へと連射した。その攻撃は敵を誘い込む罠で、アッシュローズ色をした先鋭な機体ケントゥリオとウォーターグリーン色をした先進さが尖った機体アクィラ二機の回避先を、寧々の鈍色をした厚い装甲に覆われた重量級のアーチャーが電磁投射砲レールガンで仕留めた。

 入埜第三小隊がまるで一つの生命であるかのように、敵と交戦を始めた。アデライト率いる小隊は、確実に真価を戦場で発揮している。他の追随を許さぬ戦場を見渡す指揮による小隊の連動は、瞬く間に多大な戦果を上げた。誘導と囮を悠希が果たす中、コノカのアルトが響く。

〈悠希、左からケントゥリオ一機、アクィラ二機接近。対応を〉

 囁きから既に悠希は、AR認識処理によって己に伸びる射撃予測線に対し、グラディエーターを機動させつつ躱しきれなかった中性子ビームを斥力散開フィールドを発生させた盾で受け止め拡散させた。悠希の軒並みならぬ技量が炸裂した。巧みな機動で翻弄し右手に握った青い光を刃に宿す光粒子フォトンブレードを、右端のアクィラに叩き込んだ。胸部を砕かれ量子コンピューターを破壊されたそれは、浮力を失い落下していった。短く、「次!」と悠希は気勢を上げた。
 ケントゥリオを回り込む緻密な機動をグラディエーターに課し、背後から光粒子フォトンブレードを突き入れた。撃破。囁きにAR認識処理され浮かぶ警告を確認し、間近から飛来するミサイルに対処する。六発の内三発は、電子対抗手段ECMによって誘導を妨害し逸らした。残り三発の内二発は荷電粒子砲で撃ち落とし、最後の一発は胸部のガトリングガンによって直撃を阻止した。戦闘支援エッジコンピューティングによる指示ではなく、インプラント量子通信でアデライトの銀鈴が響く。

〈敵軍団の動きに変化、注意されたし〉

 その言葉に、悠希は戦場マップを確認した。電脳世界サイバーワールド軍三軍団は急速に紡錘陣形をとりつつあり、現実世界リアルワールド軍の陣列の突破を図っている。先頭の機影が気になり注視すると、AR認識処された拡大映像が目線より少し下に表示され、悠希は固い声を絞り出す。

「……澪……」
 アイギスを見詰める悠希の静けさを宿す瞳に、鋭さが宿った。園香の声が響く。

〈新型のスレイブが厄介だ。アイギス八を止められるのは、入埜第三小隊のみ。頼む〉
〈了解しました。アデライト!〉

 命令を受け入れると同時に、実戦指揮官であるアデライトに悠希は委ねた。アデライトの銀鈴が、戦場にあって加熱しがちな心を沈める冷静な音階を刻む。

〈糠加大隊長、入埜第三小隊は大隊から離脱します。第三小隊各位、アイギス八迎撃に向かいます。状況を開始。アフターバーナー推力〉

 号令に、五機の機械兵マキナミレスの複合推進システムから電離気体が盛大に尾を引いた。細かな銀色のパーツで構成された流麗なレガトゥスを先頭に五機は、夕刻前の濃い色合いの空を疾駆した。コノカのアルトが釘を刺す。

〈悠希、注意して。アイギスにわたしたちは、勝てたことがない。感情的にはならないで〉
「了解だ。パルスガンが間に合ったのが、せめてもの幸いだな」

 モニタ越しに悠希は左手に握られたどこかレトロヒューチャーさを感じさせる、イオン・パルス拡散照射装置に視線を送った。入埜第三小隊全機に芽生が配備したそれを、実戦で今日初めて試す。支援型アーチャーのみが装備するパルスキャノンを、拡散威力そのものは及ばないが全機使用可能となった。懸念をコノカがアルトに乗せる。

〈早すぎるわ〉

 敵軍の動きは急速だった。紡錘陣形の形成途中で、現実世界リアルワールド軍の突破を図ってきたのだ。それはいかにも拙速で強引だった。口調を悠希は訝しげにする。

「焦ってる? 澪の奴、どうしたんだ? こんななりふり構わないやり方をするなんて」

 現実世界リアルワールド軍の陣列とぶつかった電脳世界サイバーワールド軍の攻勢は激しく、がむしゃらに陣列を割りにかかった。艶っぽいメゾソプラノを寧々は呆れさせる。

〈むちゃくちゃだな。悠希の幼馴染みの澪って奴は、もっと慎重で巧緻な戦い方をすると思ってたのに〉
〈小隊各位、詮索は後に。敵は、目の前よ〉

 注意をアデライトは喚起すると、戦闘支援エッジコンピューティングを通して指示を送る。

 〉悠希機、最初は自由裁量で囮役を。澪の注意を引きつけて

 その指示に悠希はやや中性的で端正な面に笑みを刻み、グラディエーターを左側にスライドさせ軌道を変えた。望むところだ、と。アデライトに指揮を任せ学ぼうとしている悠希にとって、その信頼は嬉しい。コノカのアルトが、開戦を告げる。

〈急制動、接敵〉

 悠希のグラディエーターは、敵集団の先頭――アイギス八を眼前に捉えていた。吠える。

「澪! 今日で腐れ縁を終わらせてもらう!」

〈悠希! それはこちらの台詞だ。人類は、進化を受け入れた優等種である電脳世界サイバーワールド人だけであるべきだ。進化に取り残された旧人類に、この地球上で生きる価値などない。進化し損なえば、淘汰される。古い世界は、滅びるべきだ〉

「そっちこそ。機械がこの世界を牛耳るなんて、ぞっとする。あくまで、この世界に生きるのは僕たち人間だ。割り込んできた歪な世界の方こそ、滅びるべきだ」

 グラディエーターとアイギスは、光粒子フォトンブレードで互いに斬撃を放ち金属の悲鳴のような音を撒き散らした。ヘルメットのバイザー越しの悠希の表情は、闘士を十二分に湛えていた。青い光と赤い光を刃に宿す光粒子フォトンブレードとの、しばしの鬩ぎ合い。パワーは機械兵マキナミレス全般の性能で勝る電脳世界サイバーワールドの最新鋭機アイギスの方が、遙かに上だ。油圧シリンダーが働きトルクがかかった一瞬で、悠希は光粒子フォトンブレードの角度を変え力を逃した。

 そのままアイギスを回り込むように機動させ更に一撃を加えようとしたところで、嘲笑に満ちた澪のボーイソプラノが降り注ぐ。

〈学習能力がないな、悠希。僕は、目の前にいる僕だけじゃないんだよ〉

 嘲りと同時、パイロットスーツに包まれた悠希の身体に、AR認識処理された射撃予測線が三本突き刺さった。咄嗟にアフターバーナーの強力な推力で急上昇。少し前にいた場所に、荷電粒子砲の射線が三本通り過ぎた。悠希は視線を走らせ、アイギスの子機ヴァレットを確認した。悠希の視覚もモニタしているコノカが、敵陣突破を図る電脳世界サイバーワールド軍の猛攻の乱戦の中に隠れ確認できなかった、アイギスの子機ヴァレットの布陣を告げる。

〈従属型ヴァレット、二一機確認。これまでになく、多いわ。大半のヴァレットの相手は、アデライトたちがしてるけど、注意して〉
「了解。新兵器の出番だ」

 囁きに悠希は、グラディエーターを咄嗟に反応させた。ヴァレット二機とアイギスが、三方向から光粒子フォトンブレードを構え突進してきたのだ。背後から迫るヴァレットの刺突を、自機を回転させるように機動させ敵機の背後を取り位置を入れ換え、三機の機械兵マキナミレスが一塊となる瞬間を作り出し、左手に盾で隠すように握るパルスガンの拡散範囲内に捉える。

「澪、いつもいつもやられてばかりじゃ、僕もいられないんだよ」

 縦把手グリツプのトリガスウィッチを、悠希は素早く押した。イオン・パルスの紫電が走り抜け、三機の機械兵マキナミレスに影響を及ぼした。一瞬生じた敵機の遅延。ヴァレットの背後に抜け目なく位置取るアイギスは残念ながら狙えないが、悠希は盾裏の荷電粒子砲を連射した。中性子ビームは、量子コンピューターが搭載された胸部へ過たず吸い込まれ、二機のヴァレットはアイセンサの輝きを無くし落下していった。澪の怨嗟の声が、つんざくように響く。

〈悠希! 何をした?〉
「やっと僕一人の力で聞けた。澪が悔しがる声を」

 にやりと、悠希は笑った。単独の敵相手に子機を失ったことは初めてだったのだろう澪は激昂し、散々悩まされた澪が作り出す連係攻撃に穴を穿った悠希はようやく適った意趣返しに高揚感に満たされた。が、それも束の間。囁きと同時、黄色と赤色の射撃・砲撃予測線が悠希の身体にAR認識処理され伸びた。X字型をした可変推進デバイスを動かし、悠希は自機を降下させた。頭上を中性子ビームが伸び、電磁投射砲レールガンの砲弾が超速で通り過ぎた。一対一に持ち込んだと思っていたのに、アデライトたちが相手していたヴァレットの一部が戦闘の間隙を縫って築いた有利を上書きした。忌々しそうに、悠希は吐き捨てる。

「スレイブの連携は厄介だ。二〇機近くが一つの敵ユニットとして動く」
〈でも、囮役は十分に果たせてる。アデライトたち、もう六機墜としてるわ。澪にプレッシャーをかけ続けて〉
「さすが。じゃあ、僕は自分の仕事に徹する。アデライトたちのために、澪に行動の自由を許さない。拘束し続ける」

 急激にグラディエーターを機動させ、再び悠希はアイギスへと向かって行った。それに澪も応じた。互いに撃ち合った荷電粒子砲の中性子ビームを、斥力散開フィールドを発生させた盾で受け拡散させ、激突。互いを切り裂こうと振り抜かれた光粒子フォトンブレードが、激しく打ち合わせれた。その一瞬、悠希は左手に握るパルスガンからイオン・パルスを照射。迸った紫電の奔流が、アイギスを包み込んだ。生じた遅延。呆気なく訪れた勝利の好機チヤンスに、悠希は思わず快哉を上げる。

「もらった、澪!」

 軽くグラディエーターを沈ませ光粒子フォトンブレードを自由にすると、悠希は胸部へ突き入れようとした。そうすれば、思念体加々美澪といった存在が消滅する。悠希は澪を消すことになる。瞬間生じた迷い。憎むべき敵だったが、澪は悠希の幼馴染み。勿論、機械の仮初めの擬製である偽物フェイクの生命。そうと頭で分かっているが、それを奪うことに強い抵抗を悠希は感じた。それは、ほんの一瞬の出来事。が、それで澪には十分だった。囁きに、悠希ははっとした。
 急ぎ離脱させたグラディエーターがいた空間を、電磁投射砲レールガンの超速の砲弾が穿った。忸怩たる怨嗟にも似た声を、悠希は絞り出す。

「何て甘いんだ、僕は……」
〈戦いの最中に集中を欠くとは余裕だな、悠希〉

 声と同時澪を搭載するアイギスが、荷電粒子砲を連射しつつ突進してきた。背の複合推進システムから伸びたX字型をした可変推進デバイスを小刻みに動かし、悠希はグラディエーターを細かく機動させ躱しつつ突進し光粒子フォトンブレードを鋭く突き入れた。アイギスの赤い光を宿す光粒子フォトンブレードが、それを受け止めた。澪のボーイソプラノが、嘲笑を帯びる。

〈悠希、おまえは僕には勝てない。進化し損なった、猿などではな!〉
「澪、おまえは心を無くした。だから、自分を育んだ世界を破壊なんてできるんだ」

 澪に応じたとき、戦闘支援エッジコンピューティングを通してアデライトの指示が届いた。悠希の中で、自然と力が湧き上がる。

「意思のない人形を手足の如く使って僕たちをいかに苦しめようと、哀れだな。そこには、澪一人しかいない。けど、僕たちは違う。アデライトの指揮で、それぞれの意思が一つの力だ」
「負け惜しみを! 劣勢でよくもそんな大口をたたけるな。恥ずかしくないのか? アデライトは、電脳世界サイバーワールド人だぞ。敵に従ってよく平気だな」
電脳世界サイバーワールド人でも、アデライトは僕たちの仲間だ」
「その物言い、気に入らない。逆を考えたらぞっとする。現実世界リアルワールド人を僕は、決して仲間だとは認めない。進化し損ねた下等な猿を。悠希は、自分たちよりもアデライトが優れたクラスタに属する存在だから、上にいただけているだけだ」

 交戦し信念をぶつけ合う幼馴染み二人の間に、銀鈴が割り込む。

「……澪。あなたは、何も変わっていない。電脳世界サイバーワールドこそ至上と思っている。そこに暮らす者たちが。けど、接してみれば分かる。現実世界リアルワールド人もわたしたちと変わらないって。澪だってそのことは、知っている筈。進化した世界って錯覚で、忘れてしまったの?」
〈失望させるな、アデライト。そこまで、君は堕ちてしまったのか? 悠希、この罪は大きいぞ。アデライトをこうまで堕落させたのだからな。必ず僕は、悠希に後悔させてやる〉

 叫ぶやパルスガンを警戒する澪はアイギスを回り込むように機動させ、悠希に付け入る隙を与えてこない。が、勝機は思わぬところからやって来た。イオン・パルスの紫電がアイギスを捉えた。銀色の流麗なレガトゥスが、急速に接近していた。銀鈴が凜と鳴る。

〈待たせてしまったわ、悠希。澪との因縁に決着を付けましょう〉
「ああ。終わらせよう」

 応じる悠希は、アイギスに生じた遅延に光粒子フォトンブレードを叩き込んだ。スチールグレー色をしたアイギスのチタニウムカーボン複合装甲が、砕け散った。量子コンピューターの破壊こそできなかったが、確実に左腕の荷電粒子砲は潰した。怒りに満ちた澪の声が響き渡る。

〈おのれ! 勝ったなんて思うな! 悠希、アデライト、まだ終わらない〉
「何を……澪?」

 強引にアイギスにアフターバーナー推力を課す澪に、悠希は戸惑いの声を上げた。ひたすら前へ、アイギスは突進して行った。現実世界リアルワールド軍の陣列は、電脳世界サイバーワールド軍の猛攻で既に薄くなっていた。そこを、アイギスは単機突破した。亜音速に達したアイギスは、ラムジェット推進に切り替え更に速度を増し一路要塞都市東京へ。追う悠希の声は、唖然とする。

「たった一機で辿り着いたって、要塞都市をどうにかできるものじゃない」

 金属の防壁を越えたアイギスは、起動した要塞都市東京の防衛システムによって迎撃されパーツを撒き散らした。追撃する悠希とアデライトに玲一や錦が放つ荷電粒子砲が、寧々が放つ電磁投射砲レールガンがアイギスを掠めた。一足先に亜音速に到達した悠希はラムジェット推進をオンラインにして加速し、損傷で速度を落としたアイギスに追いつき、荷電粒子砲のとどめの一撃。撃破。アイギスが四散する光景を見詰めながら、この呆気ない幕切れに悠希は呆然と呟く。

「……僕が、壊したんだ……澪……」

 急に悠希は、不安になった。ただ、機械を破壊しただけだと言うのに。





 落下物によってひび割れたアスファルト。防壁を越えた機械兵マキナミレスの残骸が、あちこちに落下していた。その一つ。黒い球体がぱかりと割れ、中からネズミが一〇匹ほどぞろぞろ出てきた。ネズミの群は、周囲に立ち並ぶ建造物の間へと入り込んでいった。
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