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第四噺『王の没落(前)』
一【春日童子と焔夜叉(中)】
しおりを挟む 節分の当日、鬼達は一斉に人の島へと赴く。
迷宮の森を抜けた鬼ヶ島の先端部分に、人界に通じる大きな門があった。
大きな扉の向こうは人界、つまり人間が住む世界に通じているのだが、鬼達が一斉に門を潜り抜けることは不可能なので、順番を決めて人界に潜り込むことになっていた。
年功序列で、年取った鬼ほど早く人界に行き帰ってこられるのが規則となっている。
人界へ続くこの門は煉獄門と呼ばれている。
その煉獄門の周辺は、今やお祭り状態と化していた。三味線や笛、太鼓の音が響き渡り、近くの高台で音楽に合わせて歌姫カナリが透き通るような高い美声で歌を奏でており、その側では鬼ヶ島一と呼ばれる舞妓、青薔薇姫がしなやかな踊りを披露していた。
そんな様子を木に寄りかかって眺めながら、焔夜叉は鼻を鳴らした。
「世界は茶番で満ちているな」
大きな肢体は見る者を圧倒し、生命力溢れた眼光は全てを萎縮させ、頭上に聳え立つ二本の角は全ての鬼を凌駕した。
見る鬼全てをまるで敵と思わんばかりに睨みつけ、周囲を威嚇する。怯えたように視線を外す鬼たちを嘲笑い、炎のような赤い髪を誇らしげにかきあげた。自分を見て萎縮している鬼たちを小物だと嗤う。
「遅い、鈴鹿御前」
前方から上品に歩み寄って来た鈴鹿御前は、貞淑に頭を下げた。
「お待たせ致しました。素晴らしい音楽と歌、舞いに目を奪われておりました」
「ああいった茶番、私は好かん」
苦虫を噛み潰したように顔を歪めると、焔夜叉は鈴鹿御前の目を真っ直ぐに見据えた。
「去年の雪辱を晴らしてやろう。お前が去年忍び込んだ屋敷の主を殺してやる」
鋭い眼が鈍く光った気がした。鈴鹿御前は豊かな長い髪を整えつつその様子を伺った。
「恐れ入ります。ですが、殺生はおやめください」
「何故だ。鬼の方が人間よりも上ということを知らしめてやる」
大きな声量で、腹から出したような声が辺りに響く。鈴鹿御前は下を向いて僅かにお辞儀をした。
「どうか鬼の道徳を胸に刻み、行動して下さいませ」
鈴鹿御前の言葉に、焔夜叉はおかしそうに笑う。道徳、という単語がとても空虚に響いたからだ。
「我々鬼に道徳を求めるとは、笑止千万」
大きな口を開けて、焔夜叉はおかしそうに笑った。ひとしきり笑った後、真面目な顔で鈴鹿御前を見つめる。
「道徳を語るならば、復讐などよせ。矛盾している」
顎をくいと上げ、他の者を見下すように鼻を鳴らしながら焔夜叉は口を歪める。
「鬼に道徳などない。あるのはただ『力』のみ」
鈴鹿御前は悲しそうに顔を曇らせた。焔夜叉は自分に自信があるが故に他者の意見をなかなか受け入れないところがあるのを彼女は憂いた。
周囲の喧騒の中、年寄りたちから人界へ続く門を潜り抜けて行く。その様子を眺めながら、焔夜叉は目を細める。
「去年人界から帰ってきた当初は、お前も人間を殺すなどとのたまっていたような記憶があるのだが?」
「以前は、殺生も厭わないと思っておりました。ですが、考えが変わったのです。殺生はいけません」
視線を浮かせて話す鈴鹿御前に、焔夜叉は眉を潜める。
「ほう、それは興味深い。何故この短期間に考えが変わったのか、私においおい話してくれ。私は、人間など滅びれば良いと思っているのでな」
歯軋りをして呟いた焔夜叉に、再び悲しい顔を見せた鈴鹿御前だが、後ろに気配を感じて二匹は同時にそちらを振り返った。
そこには、笑顔で歩み寄ってきた春日童子の姿があった。
「やあやあ、ごきげんよう。今日はとうとう節分祭だね」
のんびりと構えている春日童子の姿を見て、鈴鹿御前は安堵したように顔を崩した。彼と空気を共有すると、どこか気が安らいだ。
その後ろからひょっこり顔を出したのは、彼の姉、呉葉だった。
「仲がよろしいのね、あなたたち」
口元に手を当て、くすくすと笑う呉葉を見た途端、焔夜叉の眉が釣り上がった。
「宴会場では世話になったな」
隣に鈴鹿御前がいるのに、悪びれる様子もなく呉葉に話しかける。
「初めまして。私、春日童子の姉で呉葉と申します」
握手を求めた呉葉に、ゆっくりと鈴鹿御前は手を出し握手を交わす。
「鈴鹿と申します。春日童子様には、いつもお世話になっております」
「お世話になっているのはうちの春日の方でしょう。それより、聞き捨てならない言葉が聞こえたのだけれど、あなたかしらね。人など、滅びれば良いなんて」
呉葉が視線を焔夜叉に移し睨み付ける。全ての鬼を屈服させてきた焔夜叉の眼光が、呉葉には通用しないようだった。
「本心を言ったまでだ」
「道徳以前の問題ね。人間が滅びたら、鬼は邪気をもらえずに滅びる運命を辿るわ。鬼と人間は、密接している関係にあるのよ。逆に人間も、邪気を鬼に払うことで生きながらえている種族ともいえる。いわば共依存の関係よ」
焔夜叉も負けじと呉葉を睨み付ける。大抵の鬼はこれで引き下がるのだが、呉葉は視線も逸らさずに、じっと焔夜叉の深紅の目を見据えて離さなかった。
女性は男性の後ろをおとなしく着いてくれば良い。そういう考えを焔夜叉は幼い頃から持っていた。呉葉のように食ってかかる女性は今まで焔夜叉の周囲にはいなかった。
それが気に入らない。何とかして屈服させなければ気が済まなかった。
「こらこら。熱い視線を交わしていたら、鈴鹿御前がやきもちを妬いてしまうよ」
ふと呉葉をかばうように、春日童子がさり気なく間に入ってきた。焔夜叉と呉葉の間にあった張りつめた空気が少し緩んだ。
「人間が鬼族にしてきた歴史を知らないとは言わせぬぞ。元々共存関係にあったのに、角が異端だから不吉だと、鬼ヶ島に追いやったのは人間の方ではないのか?」
人間は自分たちと違った外見、性質を持つ者を排除する癖があるようだった。
「今でも、鬼の一部は人間の配下に置かれ、使役させられているそうだ。私はそういった人間共を許せない。鬼の方が上に立つべきなのに、人間ごときが我々鬼を使役しているとは、言語道断」
この台詞には、呉葉と春日童子は思わずお互いの顔を見合わせてしまった。現に自分たちの父親は、過去人間に使役される鬼であったからだ。
風鬼はどちらかというと、人間に仕えることを名誉と感じているようだったが、そうではない鬼もいるのだ。
鬼の方が上に立つべきという意見は、事実この鬼ヶ島では頻繁に聞かれていた。
しかし春日童子は、人間に仕えている父を持ったためか、上下関係で言えば鬼は下だと暗黙的に察している部分があった。もちろんそれを許容していたりはしないが。
「まあ、人間を殺してしまったら、それだけ邪気の数が減ることになるからな。焔夜叉、ここは姉の言う通りかもしれないね」
嗜めるように春日童子が言った。しかし、焔夜叉は鋭い眼光で春日童子を睨み付け、ものすごい剣幕で向かってきた。
「私に指図をする気か、春日童子の分際で」
「君の身を案じた上での発言ですけれどね、これでも」
肩を竦めながら呟く春日童子に、今にも襲いかかってきそうな勢いの焔夜叉から弟を守るかのように、一歩前に進み出た呉葉が腕を組んだ。
「人界で鬼が暴れたり、非合法をしたから鬼ヶ島に追いやられたのでしょう? 自分たちが行ってきた行為を棚に上げて、人を殺すなどどの口が言えるのよ。積み重ねた歴史を顧みるといいわ」
凛とした声の響きに、一斉に声のした方を見た。冷たく響く呉葉の声は、どこか愁いを帯びているようだった。
「これはおかしい。人間の味方をするというのか。確かに、お前のそのどす黒い髪、隠した角は人間のそれと風貌が酷似して見える。元々鬼として半端なようだし、いっそ人と共に暮らしたらどうだ」
抑揚を大きく付けた声に、呉葉は一瞬顔を赤くして口を開きかけた。
しかし、すぐに春日童子が呉葉の腕を掴み、後方へと押しやる。
「まあまあ。折角の節分の日に、同じ種族同士でけんかすることもないだろう。ごめんね、鈴鹿御前。士気を削いでしまったね」
鈴鹿御前に視線を投げながら春日童子は言った。
呉葉はまだ言い足りなかったらしく、腕を組みながら首を大きく上に向かせ、焔夜叉を見据えた。
「その立派に生えた角はお飾りかしら。あなたは鬼の品格を少し持った方がいいようね」
上品に、だがはっきりとした口調で言い切った呉葉を見て、焔夜叉は舌打ちをして平手を天に向かって振り上げた。
*続く*
迷宮の森を抜けた鬼ヶ島の先端部分に、人界に通じる大きな門があった。
大きな扉の向こうは人界、つまり人間が住む世界に通じているのだが、鬼達が一斉に門を潜り抜けることは不可能なので、順番を決めて人界に潜り込むことになっていた。
年功序列で、年取った鬼ほど早く人界に行き帰ってこられるのが規則となっている。
人界へ続くこの門は煉獄門と呼ばれている。
その煉獄門の周辺は、今やお祭り状態と化していた。三味線や笛、太鼓の音が響き渡り、近くの高台で音楽に合わせて歌姫カナリが透き通るような高い美声で歌を奏でており、その側では鬼ヶ島一と呼ばれる舞妓、青薔薇姫がしなやかな踊りを披露していた。
そんな様子を木に寄りかかって眺めながら、焔夜叉は鼻を鳴らした。
「世界は茶番で満ちているな」
大きな肢体は見る者を圧倒し、生命力溢れた眼光は全てを萎縮させ、頭上に聳え立つ二本の角は全ての鬼を凌駕した。
見る鬼全てをまるで敵と思わんばかりに睨みつけ、周囲を威嚇する。怯えたように視線を外す鬼たちを嘲笑い、炎のような赤い髪を誇らしげにかきあげた。自分を見て萎縮している鬼たちを小物だと嗤う。
「遅い、鈴鹿御前」
前方から上品に歩み寄って来た鈴鹿御前は、貞淑に頭を下げた。
「お待たせ致しました。素晴らしい音楽と歌、舞いに目を奪われておりました」
「ああいった茶番、私は好かん」
苦虫を噛み潰したように顔を歪めると、焔夜叉は鈴鹿御前の目を真っ直ぐに見据えた。
「去年の雪辱を晴らしてやろう。お前が去年忍び込んだ屋敷の主を殺してやる」
鋭い眼が鈍く光った気がした。鈴鹿御前は豊かな長い髪を整えつつその様子を伺った。
「恐れ入ります。ですが、殺生はおやめください」
「何故だ。鬼の方が人間よりも上ということを知らしめてやる」
大きな声量で、腹から出したような声が辺りに響く。鈴鹿御前は下を向いて僅かにお辞儀をした。
「どうか鬼の道徳を胸に刻み、行動して下さいませ」
鈴鹿御前の言葉に、焔夜叉はおかしそうに笑う。道徳、という単語がとても空虚に響いたからだ。
「我々鬼に道徳を求めるとは、笑止千万」
大きな口を開けて、焔夜叉はおかしそうに笑った。ひとしきり笑った後、真面目な顔で鈴鹿御前を見つめる。
「道徳を語るならば、復讐などよせ。矛盾している」
顎をくいと上げ、他の者を見下すように鼻を鳴らしながら焔夜叉は口を歪める。
「鬼に道徳などない。あるのはただ『力』のみ」
鈴鹿御前は悲しそうに顔を曇らせた。焔夜叉は自分に自信があるが故に他者の意見をなかなか受け入れないところがあるのを彼女は憂いた。
周囲の喧騒の中、年寄りたちから人界へ続く門を潜り抜けて行く。その様子を眺めながら、焔夜叉は目を細める。
「去年人界から帰ってきた当初は、お前も人間を殺すなどとのたまっていたような記憶があるのだが?」
「以前は、殺生も厭わないと思っておりました。ですが、考えが変わったのです。殺生はいけません」
視線を浮かせて話す鈴鹿御前に、焔夜叉は眉を潜める。
「ほう、それは興味深い。何故この短期間に考えが変わったのか、私においおい話してくれ。私は、人間など滅びれば良いと思っているのでな」
歯軋りをして呟いた焔夜叉に、再び悲しい顔を見せた鈴鹿御前だが、後ろに気配を感じて二匹は同時にそちらを振り返った。
そこには、笑顔で歩み寄ってきた春日童子の姿があった。
「やあやあ、ごきげんよう。今日はとうとう節分祭だね」
のんびりと構えている春日童子の姿を見て、鈴鹿御前は安堵したように顔を崩した。彼と空気を共有すると、どこか気が安らいだ。
その後ろからひょっこり顔を出したのは、彼の姉、呉葉だった。
「仲がよろしいのね、あなたたち」
口元に手を当て、くすくすと笑う呉葉を見た途端、焔夜叉の眉が釣り上がった。
「宴会場では世話になったな」
隣に鈴鹿御前がいるのに、悪びれる様子もなく呉葉に話しかける。
「初めまして。私、春日童子の姉で呉葉と申します」
握手を求めた呉葉に、ゆっくりと鈴鹿御前は手を出し握手を交わす。
「鈴鹿と申します。春日童子様には、いつもお世話になっております」
「お世話になっているのはうちの春日の方でしょう。それより、聞き捨てならない言葉が聞こえたのだけれど、あなたかしらね。人など、滅びれば良いなんて」
呉葉が視線を焔夜叉に移し睨み付ける。全ての鬼を屈服させてきた焔夜叉の眼光が、呉葉には通用しないようだった。
「本心を言ったまでだ」
「道徳以前の問題ね。人間が滅びたら、鬼は邪気をもらえずに滅びる運命を辿るわ。鬼と人間は、密接している関係にあるのよ。逆に人間も、邪気を鬼に払うことで生きながらえている種族ともいえる。いわば共依存の関係よ」
焔夜叉も負けじと呉葉を睨み付ける。大抵の鬼はこれで引き下がるのだが、呉葉は視線も逸らさずに、じっと焔夜叉の深紅の目を見据えて離さなかった。
女性は男性の後ろをおとなしく着いてくれば良い。そういう考えを焔夜叉は幼い頃から持っていた。呉葉のように食ってかかる女性は今まで焔夜叉の周囲にはいなかった。
それが気に入らない。何とかして屈服させなければ気が済まなかった。
「こらこら。熱い視線を交わしていたら、鈴鹿御前がやきもちを妬いてしまうよ」
ふと呉葉をかばうように、春日童子がさり気なく間に入ってきた。焔夜叉と呉葉の間にあった張りつめた空気が少し緩んだ。
「人間が鬼族にしてきた歴史を知らないとは言わせぬぞ。元々共存関係にあったのに、角が異端だから不吉だと、鬼ヶ島に追いやったのは人間の方ではないのか?」
人間は自分たちと違った外見、性質を持つ者を排除する癖があるようだった。
「今でも、鬼の一部は人間の配下に置かれ、使役させられているそうだ。私はそういった人間共を許せない。鬼の方が上に立つべきなのに、人間ごときが我々鬼を使役しているとは、言語道断」
この台詞には、呉葉と春日童子は思わずお互いの顔を見合わせてしまった。現に自分たちの父親は、過去人間に使役される鬼であったからだ。
風鬼はどちらかというと、人間に仕えることを名誉と感じているようだったが、そうではない鬼もいるのだ。
鬼の方が上に立つべきという意見は、事実この鬼ヶ島では頻繁に聞かれていた。
しかし春日童子は、人間に仕えている父を持ったためか、上下関係で言えば鬼は下だと暗黙的に察している部分があった。もちろんそれを許容していたりはしないが。
「まあ、人間を殺してしまったら、それだけ邪気の数が減ることになるからな。焔夜叉、ここは姉の言う通りかもしれないね」
嗜めるように春日童子が言った。しかし、焔夜叉は鋭い眼光で春日童子を睨み付け、ものすごい剣幕で向かってきた。
「私に指図をする気か、春日童子の分際で」
「君の身を案じた上での発言ですけれどね、これでも」
肩を竦めながら呟く春日童子に、今にも襲いかかってきそうな勢いの焔夜叉から弟を守るかのように、一歩前に進み出た呉葉が腕を組んだ。
「人界で鬼が暴れたり、非合法をしたから鬼ヶ島に追いやられたのでしょう? 自分たちが行ってきた行為を棚に上げて、人を殺すなどどの口が言えるのよ。積み重ねた歴史を顧みるといいわ」
凛とした声の響きに、一斉に声のした方を見た。冷たく響く呉葉の声は、どこか愁いを帯びているようだった。
「これはおかしい。人間の味方をするというのか。確かに、お前のそのどす黒い髪、隠した角は人間のそれと風貌が酷似して見える。元々鬼として半端なようだし、いっそ人と共に暮らしたらどうだ」
抑揚を大きく付けた声に、呉葉は一瞬顔を赤くして口を開きかけた。
しかし、すぐに春日童子が呉葉の腕を掴み、後方へと押しやる。
「まあまあ。折角の節分の日に、同じ種族同士でけんかすることもないだろう。ごめんね、鈴鹿御前。士気を削いでしまったね」
鈴鹿御前に視線を投げながら春日童子は言った。
呉葉はまだ言い足りなかったらしく、腕を組みながら首を大きく上に向かせ、焔夜叉を見据えた。
「その立派に生えた角はお飾りかしら。あなたは鬼の品格を少し持った方がいいようね」
上品に、だがはっきりとした口調で言い切った呉葉を見て、焔夜叉は舌打ちをして平手を天に向かって振り上げた。
*続く*
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