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第2章★新・白騎士団長審査会開始!★
第7章☆憎しみ☆
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背の高い狂法師に抱きしめられると、菫の頭が肩までしか届いていなかった。
菫は慌てて突き放そうとするが、力の強い狂法師はびくともしなかった。
「狂法師様、離して下さる?」
「菫さん……僕、あなたのような気を配る女性が好きです。魔物に襲われたなんて聞いたら……僕が菫さんを護りたいです」
菫は少し考えて狂法師の腰に抱きついた。
「ほんと? 会ったばかりなのに、告白するほど情熱的に魔人を好きになれるものなの?」
思っていた反応じゃなかったのか、狂法師は目を丸くして菫を見下ろす。
「え……菫さん?」
「信じられないから、わたしへの愛を試してもいい?」
「試す……?」
「紫苑の塔に通って欲しいの。そこで、白薔薇様を指名して彼女を抱いて。そうしたら信じてあげる」
ニヤニヤ笑いながら菫は狂法師を見上げた。
狂法師はぎょっとして抱き寄せる力を抜く。
「え……紫苑の……塔って?」
「狂法師様を大切に思う方を傷付けたくなかったら、別に抱かなくてもいいわ。ただ指名をして話をして欲しいの。そうしたら信じるわ、わたしのことが好きだって」
「……え、なぜ菫さん以外の女性を抱かなければいけないんですか?」
狂法師は思ったより真摯な目で菫を見下ろしていた。
菫は狂法師を見上げて顔色を伺う。満足そうに笑うと、狂法師に向かって言った。
「ふふ、わたしを愛してなんかいないくせに」
試すように笑う菫を、狂法師は驚いたような目で見つめた。
「それから、カルラ様……橙騎士様を運んで入口に向かったら、天満納言がカルラ様に対して辛辣な態度を取ると思うの。だから、運ばなくていいの」
「……はい。僕の配慮が……足りませんでしたね」
「あと、お互いのためにもう演技しなくてもいいわ。入口にランクAの魔物をけしかけたのはあなたの仕業でしょう」
「……え?」
狂法師は驚いたように菫を見返す。菫はニヤニヤ笑いながら狂法師を見ていた。
「僕が? まさか……」
「あなたですよ。さっき言ってたじゃない。『僕なんてすぐ突かれて死んでしまいそうです』って。どうして入口の魔物にくちばしがあるって知ってたの? 湖付近で小さな魔物を討伐していたあなたが?」
菫の言葉に、ハッとしたように狂法師は口をつぐんだ。
「おかしいと思ったんです。何かが転がってきて、その後甘い香りがしたと思ったら、ヒスイ始祖鳥がわたしに襲いかかってきました。魔物を酔わせてわたしに襲わせるよう仕向けたわね」
「それだけで僕だという証拠はないでしょう? 菫さん、僕はあなたを心配して……」
「わたしに下さったこのブレスレットに、何か仕込まれているんじゃない? 例えば、わたしの居場所を特定できるような何か……」
狂法師は下を向いて沈黙した。
「筆記試験のときも、人を使ってわたしを怖がらせるよう、仕向けたでしょ? あれ、逆効果よ。試験中にナンパなんてする男、誰も騎士団長にしたがらないもの。あなたがわたしに絡みだしてから、普段では起こらないことが起きた。相当警戒するに決まってるでしょ」
「ふっ……あははは」
狂法師は天を仰いでおかしそうに笑い出した。菫は眉を潜めて警戒しながら狂法師を見る。
「やるじゃん、全部合ってるよ。僕がヒスイ始祖鳥を酔わせ、試験のとき男たちをけしかけ怖がらせようとした」
何の恨みだろうか。もしかしたら彼は倭国民で、王族に恨みがあるのかもしれない、と菫は思った。
「わたしに恨みがあるんですね」
「恨み? 恨みなんて軽い言葉で片付けるなよ。憎しみ、憎悪だよ……」
「憎悪……わたしがあなたの大切な人を殺してしまった……とかでしょうか……」
菫は頭痛を押さえながら狂法師に向き合った。キン、とつんざくような頭痛が菫を襲う。
カルラと初めて会ったときと同じ目を菫に向けられている。カルラと同じ理由で復讐をしているのかもしれない。
だったら受け入れる。
倭国民のみならず、倭国王族のせいで不幸になっている人々は、菫は甘んじて受け入れる覚悟でいた。
「知りたい? 教えないよ、そんな簡単に。菫さんには僕のことをずっと考えて、ずっと悩んでいて欲しいからね」
なんだろう、絶対自分が何かをしたんだ、と菫は過去を思い出すように考えた。
「あはは、悩むといいよ。もうこんな茶番は終わりでいいか。思ったより早く僕が犯人だとバレちゃったから」
狂法師は懐から菫があげたお守りを出すと、地面にポトリと落としてそれを踏みつけた。
「自分のしたことを忘れるほど、今の生活が楽しいってことだろう。その裏で苦しんでいる人がいるのを忘れるなよ、菫さん」
憎しみを込めた声を出した狂法師は、菫の胸ぐらを掴んでニヤリと笑う。
首が苦しくなって思わず狂法師の手を掴んだ菫に、舌打ちをした狂法師は勢いをつけて服を上に上げ、菫はわずかに宙に浮いた。
「く……っ!」
菫は首を締め付けられたことで息が苦しくなり、顔を歪める。
息ができなくて力が入らなくなってきたが、突然狂法師がバランスを崩した。
「……菫に……触るな……!」
気がついたのか、カルラが地を這いながら狂法師の足にタックルを仕掛けたようだった。
「は、離せ!」
反動で3人一斉に倒れ込み、丁度そこが湖だったこともあり、一気に3人で湖に落ちてしまった。
「えっ?」
「わっ……」
「菫!」
3人が湖に沈み、バシャバシャと水しぶきが舞う。
菫は泳げないため、しばらくもがいて、やがて湖の下へと沈みかけた。その後手を差し伸べられたためその手を掴む。
「菫、菫!」
顔を真っ青にしたカルラが、菫を引き上げて抱きしめた。
「ゲホッ……ゲホッ……」
「良かった……」
カルラは菫を抱きしめながら深く息をはく。菫はカルラをぼんやりと見つめ、抱きしめ返した。
狂法師は……と周囲を見ると、同じく咳をしながら湖のほとりに倒れていた。
「カルラ様は大丈夫? 眼鏡は……?」
「大丈夫。俺が気絶しているとき、菫が俺の眼鏡外してくれただろ……ゴホッ」
そうか、外してから掛けていなかったのか、と安堵する。
びしょ濡れの3人は、しばらく息を整える。やがてカルラが菫を隠すように抱きしめながら狂法師を睨みつける。
「俺を怒らせたいらしいな、アンタ」
狂法師は倒れながらもチラッと横目でカルラを見る。
「へー、橙騎士団長はこの女の恋人?」
「……答える義務はないけどな」
「はは、こんなくだらない女に騙されて、可哀想。僕はこの女と昔寝たことがあるんだよ。誰とでも寝るような女でいいんだ?」
「……え?」
菫は顔を上げて狂法師を見た。見覚えはないはずだ。
まさか、ラウンジで相手をした魔人ではないだろうか。
ラウンジのときは、男たちは仮面を着けて身元を確認できないようになっていたが、菫は顔を見せていた。
吸血王の希望で。
倭国王女の顔は、普段お面で隠れていたが、夜ラウンジに来ていた権力者たちは菫の顔を知っているのだ。
狂法師はラウンジの参加者かもしれない。
不安そうにしていたからか、カルラがフラフラになりながらも立ち上がり、菫を後ろに隠して狂法師に向き合った。
「ヒヒッ、菫の本質をわかってないのにしたり顔で語るなよ、彼女を。残念だったな、菫の体は全て俺のものだ」
狂法師は迷いのないカルラの言葉を聞いて息を整えた後立ち上がり、カルラを見て笑う。
「まあ僕は、菫さんの黒子の位置も全て知っているけどね。何にせよ騙されているよ、橙騎士団長」
ラウンジで見たのだろう。菫は血の気の引いた顔をしていた。
「……アンタ、なんでそんなに菫を憎んでいる? 答えによっては容赦しない」
カルラが牽制するように低い声で言った。
「はは、その女に聞いてよ。覚えていないようだけど。僕は良く覚えているけどね」
狂法師はそう言うと、びしょ濡れのまま獲物を掴んで菫を見下ろした。
「最低だよお前。僕はお前につきまとうから、覚悟しろよ」
狂法師の言葉に、すかさずカルラが反応する。
「やってみろ。そんなことをしたら俺が許さない。2度と菫に近付くな」
菫もびしょ濡れになりながら立ち上がる。すると、狂法師はギョッとしたように目を見張り、戸惑った声を上げた。
「あ、お、おい……血が……」
菫の足からポタポタと血が垂れて、下半身が水と血で滲んで真っ赤に染まっていた。
「お見苦しいところを……すみません、生理です……」
恥ずかしそうに呟く菫に、慌ててカルラは菫のローブを取りに向かう。気を失ったときカルラに掛けていたため、これは濡れなくて済んだ。
ローブ近くに置いてあった眼鏡を掛け、カルラは急いでローブを覆うように菫に被せる。
「……生理、再開したんだ」
ポツリと小さく呟いた狂法師が、ハッと口を噤むと、身を翻して入口方面へと歩き出した。
「…………えっ?」
最後の狂法師の言葉を聞いた菫とカルラは、同時に声をあげていた。
☆続く☆
菫は慌てて突き放そうとするが、力の強い狂法師はびくともしなかった。
「狂法師様、離して下さる?」
「菫さん……僕、あなたのような気を配る女性が好きです。魔物に襲われたなんて聞いたら……僕が菫さんを護りたいです」
菫は少し考えて狂法師の腰に抱きついた。
「ほんと? 会ったばかりなのに、告白するほど情熱的に魔人を好きになれるものなの?」
思っていた反応じゃなかったのか、狂法師は目を丸くして菫を見下ろす。
「え……菫さん?」
「信じられないから、わたしへの愛を試してもいい?」
「試す……?」
「紫苑の塔に通って欲しいの。そこで、白薔薇様を指名して彼女を抱いて。そうしたら信じてあげる」
ニヤニヤ笑いながら菫は狂法師を見上げた。
狂法師はぎょっとして抱き寄せる力を抜く。
「え……紫苑の……塔って?」
「狂法師様を大切に思う方を傷付けたくなかったら、別に抱かなくてもいいわ。ただ指名をして話をして欲しいの。そうしたら信じるわ、わたしのことが好きだって」
「……え、なぜ菫さん以外の女性を抱かなければいけないんですか?」
狂法師は思ったより真摯な目で菫を見下ろしていた。
菫は狂法師を見上げて顔色を伺う。満足そうに笑うと、狂法師に向かって言った。
「ふふ、わたしを愛してなんかいないくせに」
試すように笑う菫を、狂法師は驚いたような目で見つめた。
「それから、カルラ様……橙騎士様を運んで入口に向かったら、天満納言がカルラ様に対して辛辣な態度を取ると思うの。だから、運ばなくていいの」
「……はい。僕の配慮が……足りませんでしたね」
「あと、お互いのためにもう演技しなくてもいいわ。入口にランクAの魔物をけしかけたのはあなたの仕業でしょう」
「……え?」
狂法師は驚いたように菫を見返す。菫はニヤニヤ笑いながら狂法師を見ていた。
「僕が? まさか……」
「あなたですよ。さっき言ってたじゃない。『僕なんてすぐ突かれて死んでしまいそうです』って。どうして入口の魔物にくちばしがあるって知ってたの? 湖付近で小さな魔物を討伐していたあなたが?」
菫の言葉に、ハッとしたように狂法師は口をつぐんだ。
「おかしいと思ったんです。何かが転がってきて、その後甘い香りがしたと思ったら、ヒスイ始祖鳥がわたしに襲いかかってきました。魔物を酔わせてわたしに襲わせるよう仕向けたわね」
「それだけで僕だという証拠はないでしょう? 菫さん、僕はあなたを心配して……」
「わたしに下さったこのブレスレットに、何か仕込まれているんじゃない? 例えば、わたしの居場所を特定できるような何か……」
狂法師は下を向いて沈黙した。
「筆記試験のときも、人を使ってわたしを怖がらせるよう、仕向けたでしょ? あれ、逆効果よ。試験中にナンパなんてする男、誰も騎士団長にしたがらないもの。あなたがわたしに絡みだしてから、普段では起こらないことが起きた。相当警戒するに決まってるでしょ」
「ふっ……あははは」
狂法師は天を仰いでおかしそうに笑い出した。菫は眉を潜めて警戒しながら狂法師を見る。
「やるじゃん、全部合ってるよ。僕がヒスイ始祖鳥を酔わせ、試験のとき男たちをけしかけ怖がらせようとした」
何の恨みだろうか。もしかしたら彼は倭国民で、王族に恨みがあるのかもしれない、と菫は思った。
「わたしに恨みがあるんですね」
「恨み? 恨みなんて軽い言葉で片付けるなよ。憎しみ、憎悪だよ……」
「憎悪……わたしがあなたの大切な人を殺してしまった……とかでしょうか……」
菫は頭痛を押さえながら狂法師に向き合った。キン、とつんざくような頭痛が菫を襲う。
カルラと初めて会ったときと同じ目を菫に向けられている。カルラと同じ理由で復讐をしているのかもしれない。
だったら受け入れる。
倭国民のみならず、倭国王族のせいで不幸になっている人々は、菫は甘んじて受け入れる覚悟でいた。
「知りたい? 教えないよ、そんな簡単に。菫さんには僕のことをずっと考えて、ずっと悩んでいて欲しいからね」
なんだろう、絶対自分が何かをしたんだ、と菫は過去を思い出すように考えた。
「あはは、悩むといいよ。もうこんな茶番は終わりでいいか。思ったより早く僕が犯人だとバレちゃったから」
狂法師は懐から菫があげたお守りを出すと、地面にポトリと落としてそれを踏みつけた。
「自分のしたことを忘れるほど、今の生活が楽しいってことだろう。その裏で苦しんでいる人がいるのを忘れるなよ、菫さん」
憎しみを込めた声を出した狂法師は、菫の胸ぐらを掴んでニヤリと笑う。
首が苦しくなって思わず狂法師の手を掴んだ菫に、舌打ちをした狂法師は勢いをつけて服を上に上げ、菫はわずかに宙に浮いた。
「く……っ!」
菫は首を締め付けられたことで息が苦しくなり、顔を歪める。
息ができなくて力が入らなくなってきたが、突然狂法師がバランスを崩した。
「……菫に……触るな……!」
気がついたのか、カルラが地を這いながら狂法師の足にタックルを仕掛けたようだった。
「は、離せ!」
反動で3人一斉に倒れ込み、丁度そこが湖だったこともあり、一気に3人で湖に落ちてしまった。
「えっ?」
「わっ……」
「菫!」
3人が湖に沈み、バシャバシャと水しぶきが舞う。
菫は泳げないため、しばらくもがいて、やがて湖の下へと沈みかけた。その後手を差し伸べられたためその手を掴む。
「菫、菫!」
顔を真っ青にしたカルラが、菫を引き上げて抱きしめた。
「ゲホッ……ゲホッ……」
「良かった……」
カルラは菫を抱きしめながら深く息をはく。菫はカルラをぼんやりと見つめ、抱きしめ返した。
狂法師は……と周囲を見ると、同じく咳をしながら湖のほとりに倒れていた。
「カルラ様は大丈夫? 眼鏡は……?」
「大丈夫。俺が気絶しているとき、菫が俺の眼鏡外してくれただろ……ゴホッ」
そうか、外してから掛けていなかったのか、と安堵する。
びしょ濡れの3人は、しばらく息を整える。やがてカルラが菫を隠すように抱きしめながら狂法師を睨みつける。
「俺を怒らせたいらしいな、アンタ」
狂法師は倒れながらもチラッと横目でカルラを見る。
「へー、橙騎士団長はこの女の恋人?」
「……答える義務はないけどな」
「はは、こんなくだらない女に騙されて、可哀想。僕はこの女と昔寝たことがあるんだよ。誰とでも寝るような女でいいんだ?」
「……え?」
菫は顔を上げて狂法師を見た。見覚えはないはずだ。
まさか、ラウンジで相手をした魔人ではないだろうか。
ラウンジのときは、男たちは仮面を着けて身元を確認できないようになっていたが、菫は顔を見せていた。
吸血王の希望で。
倭国王女の顔は、普段お面で隠れていたが、夜ラウンジに来ていた権力者たちは菫の顔を知っているのだ。
狂法師はラウンジの参加者かもしれない。
不安そうにしていたからか、カルラがフラフラになりながらも立ち上がり、菫を後ろに隠して狂法師に向き合った。
「ヒヒッ、菫の本質をわかってないのにしたり顔で語るなよ、彼女を。残念だったな、菫の体は全て俺のものだ」
狂法師は迷いのないカルラの言葉を聞いて息を整えた後立ち上がり、カルラを見て笑う。
「まあ僕は、菫さんの黒子の位置も全て知っているけどね。何にせよ騙されているよ、橙騎士団長」
ラウンジで見たのだろう。菫は血の気の引いた顔をしていた。
「……アンタ、なんでそんなに菫を憎んでいる? 答えによっては容赦しない」
カルラが牽制するように低い声で言った。
「はは、その女に聞いてよ。覚えていないようだけど。僕は良く覚えているけどね」
狂法師はそう言うと、びしょ濡れのまま獲物を掴んで菫を見下ろした。
「最低だよお前。僕はお前につきまとうから、覚悟しろよ」
狂法師の言葉に、すかさずカルラが反応する。
「やってみろ。そんなことをしたら俺が許さない。2度と菫に近付くな」
菫もびしょ濡れになりながら立ち上がる。すると、狂法師はギョッとしたように目を見張り、戸惑った声を上げた。
「あ、お、おい……血が……」
菫の足からポタポタと血が垂れて、下半身が水と血で滲んで真っ赤に染まっていた。
「お見苦しいところを……すみません、生理です……」
恥ずかしそうに呟く菫に、慌ててカルラは菫のローブを取りに向かう。気を失ったときカルラに掛けていたため、これは濡れなくて済んだ。
ローブ近くに置いてあった眼鏡を掛け、カルラは急いでローブを覆うように菫に被せる。
「……生理、再開したんだ」
ポツリと小さく呟いた狂法師が、ハッと口を噤むと、身を翻して入口方面へと歩き出した。
「…………えっ?」
最後の狂法師の言葉を聞いた菫とカルラは、同時に声をあげていた。
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