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第2章★閑話★

5☆お姫様の誕生日プレゼント☆

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カルラ「フフン~ヒィ~フフ~」

ゼンタ「……」

カルラ「フフ~フンフン~ヒィ~フフ~」

ゼンタ「……出産でもするんですか鬱陶しい」

カルラ「鼻歌ああああ! ラマーズ法じゃないから~!」

ゼンタ「薄気味悪い。何か悪魔を召喚しそうですよ」

カルラ「ひどくない!?」

ゼンタ「まあ……俺がカルラさんの簡易実験室に勝手に入ったから申し訳ないのはあるんですけど」

カルラ「俺がワガママ言って天界城の離れに作ってもらったんだ~。騎士塔で大きな実験するとリョウマが怒るしさ」

ゼンタ「ここなら爆発しても離れなのでカルラさんが死ぬだけで済みますね」

カルラ「辛辣!」

ゼンタ「あの、ところで相談があるんですが」

カルラ「ん? どうした?」

カルラ(珍しいな……俺に相談なんて。リョウマや天満納言じゃないんだ……)

カルラ「俺で役に立つかな~?」

ゼンタ「カボシ姫が……もうすぐ誕生日なんですけど、プレゼント贈るなら何がいいかなって」

カルラ「あ~そうだな、そろそろ誕生日か……やだな……」

ゼンタ「は? やだ? ふざけないで下さい。おめでたい日ですよ! 人が真剣に相談しているのに」

カルラ「ごめんごめん! また盛大にパーティーやるのかなと思って。俺は去年実験理由に不参加だからさ」

ゼンタ「カルラさんは不参加の理由付けに死の監獄に籠もっているんでしょ。バレバレですよ」

カルラ「う……今年は出るよ……」

ゼンタ「本当ですかあ?」

カルラ「本当ですよ……」

ゼンタ「ただでさえ御雷槌さんも基本不参加で、今年はワタルさんもいないし、ヒサメさんもどうなるかわからないのに……」

カルラ「わかってるよ。だから出るって……御雷槌は、あいついつもなんで不参加なんだよ……」

ゼンタ「カルラさんと同じような理由ですよ、きっと。対人が苦手とか」

カルラ「円卓会議にはいるじゃん」

ゼンタ「騎士団長としての仕事だからですよ!」

カルラ「ヒヒヒっ、そうかよ~大きい声出すなよ~」

ゼンタ(……俺この人におちょくられてる気がする……)

カルラ「それで、カボシ姫の誕生日プレゼントだけど……」

ゼンタ「はい」

カルラ「宝石一択だ。カボシ姫は宝飾品収集が趣味だろ。高い宝石買ってやれよ、喜ぶぞ~」

ゼンタ「あなたはバカですか」

カルラ「さすがにヘコむわ!」

ゼンタ「そんなこと、俺だって考えつきますよ。去年も渡しましたし、他の男もすごい大きな宝石渡していました。そうじゃなくて、心に残る……そのプレゼントを見たら俺からだと思い出してくれるような物を探しているんです」

カルラ「へ~……いいじゃん。ただ、女性へのプレゼントを俺に聞くの間違ってないか……?」

ゼンタ「もう一通り聞き込みしましたから。最後がカルラさんなんですよ」

カルラ「なるほどな。最後に俺にきたわけか。ちなみにみんなはなんて?」

ゼンタ「リョウマさんは、人界の貴重な本がいいだろうって」

カルラ「果たしてあの姫様が本を読むかを考慮したかな? あいつ自分が好きなものを押し付けるタイプかよ~」

ゼンタ「コウキさんは洋服がいいんじゃないかって」

カルラ「消耗品じゃん! いつか捨てられる運命! 心に残らないだろ~」

ゼンタ「そうですか? あの女と一緒に買い物に行ったとき、服をプレゼントしましたが、わりと着てくれていますよ。まあ、カボシ姫は1度着たら2度と着ませんが」

カルラ「ん?」

ゼンタ「……そういえば下着とか、すごいの履くんですよね、あいつ」

カルラ「んんん?」

ゼンタ「可愛い顔して際どい下着って、ちょっといいですよね……」

カルラ「まてまて! 誰の話だよ!」

ゼンタ「え? ワタルさんの女ですよ。あいつと買い物行ったときついでに下着も見たんです」

カルラ「下着? ワタルの女って、菫のこと?」

ゼンタ「はい、そいつです。あまりにも洋服を持っていなくて、ルージュさんにバカにされていたから、俺服をプレゼントしたんですよ」

カルラ「えっ! そうだったんだ! なんかありがとう……」

ゼンタ「なんでカルラさんがお礼を言うんですか? 相変わらず変な人ですね」

カルラ「いや何となく……ルージュ様、バカにしそうだよな、菫のこと……」

ゼンタ「もうボロボロに言っていましたね。でも女の下着って高いんですね。面積は少ないのに服が一着揃うくらい高級なのもありましたよ」

カルラ「へ~」

カルラ(菫、セイに際どい下着もらっても全然動じてなかったもんな……まあ、ラウンジの過去があったからなんだよな、きっと)

ゼンタ「最後までオレンジの下着買うか迷ってました。おかしいですよね、オレンジはカルラさんの色でしょう。だから俺、白を買えよって言ったんです」

カルラ「あ~そうなんだ~!」

カルラ(あれか! めちゃくちゃ可愛かった……俺のためにオレンジ選んでくれたのか! あ~やばい、何だよそれ、会いたくなってくるじゃん……)

ゼンタ「それで試着したとき、一緒に個室入ったんですけど……」

カルラ「え!? 一緒に個室入った!?」

ゼンタ「はあ……いちいちリアクションが大きいですね。だから変人って言われるんですよ」

カルラ「いやいやおい! 特大なのぶっこんできたな! なんで一緒に入るわけ? 見たのか」

ゼンタ「ランジェリーショップに俺1人取り残されたらいたたまれないですよ。まだあいつと個室入った方がましだ」

カルラ「……見たのか」

ゼンタ「怖い怖い! なんでリョウマさんみたいな目してるんですか!」

カルラ「見たんだな」

ゼンタ「見てないです! 後ろ向いていましたから。まあでも……」

カルラ「……なんだよ? まあでも?」

ゼンタ「……店員との会話は聞こえたんで……えっと、測るとき、胸とか、腰回りとかの……サイズは、まあ……」

カルラ「ふうん……サイズは聞こえたんだ。ふうん……」

ゼンタ「だ、誰にも言っていませんよ!」

カルラ「当たり前だ。ペラペラしゃべってみろ、俺がゼンタの寝首を掻きにいってやるから。五体満足で済むと思うなよ」

ゼンタ「怖い怖い! なんかキャラ変わってません!?」

カルラ「俺は元々こんなもんだよ」

ゼンタ「普段からそうしてくださいよ! っていうかカボシ姫の誕生日プレゼント、どうしよう。あの女の下着話なんてしている場合じゃないんですよ!」

カルラ「もう菫みたいに下着でもプレゼントしておけばいいじゃん」

ゼンタ「気持ち悪いでしょ! 男から下着プレゼントされたら!」

カルラ「菫にはしたのにか?」

ゼンタ「していませんよ! あの女、下着は自分で買っていましたよ! 俺は洋服をプレゼントしたんです! どんな変態だよ俺……」

カルラ「俺もカボシ姫に下着プレゼントするか~」

ゼンタ「やめた方がいいですよ! おかしくないですか!? 今の会話の流れで!」

☆終わり☆
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