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【46】母の勝負
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そっと病室へ戻ると、ボソボソと話し声がする。
ソファーにいたダリウシュの姿がない。
どうやら母と内緒話をしてるようだ。
アニーは忍足で通路を進んだ。
自分の悪口を言ってたら、ちょっと驚かせてみようかな。
「……ダリウシュ、アニーをお願いね。あの娘を離さないで……私が死んだ後も、お願い……お願いします。」
しかし、聞こえてきたのはミシェルは涙声だった。
「泣き虫で甘ったれで、私以外に心を開かない馬鹿な娘なの。あんな風に育ったのは、私が騙されて借金を背負ったからよ。誰も信じられない猜疑心の深い娘にしてしまったわ。コミュ障っていうのかしら、傷つけられる前に自己完結して心を閉ざす。それしか自分を守るしか方法を知らないのね。私も最後にあの娘を少しでもまともにできるように頑張るから……見捨てないでやってね。お願いね、どうかお願いします」
残していく一人娘の行く末が心残りで、居ても立っても居られないのだろう。
声の調子、室内の雰囲気から、どれだけ必死にダリウシュに頼んでいるか、顔をみなくても想像できた。
今は自分の病気や人生に向き合ってほしい、最後を安らかに過ごさせてあげたい。
しかし最後の最後のまで、アニーは母に心配をかけ続けてる。
そんな親不孝な自分が情けなくて、母の愛が有難くて、鼻の奥がじわっとし、視界が滲んだ。
頬を熱い涙が溢れる。
喉が震えて、嗚咽を漏らさないように息を殺す。
こんなに泣いてばかりだと、更に母に心配をかけてしまう。
「勿論です。何があっても俺が守ります」
即座にそう答えるダリウシュには、鍛え抜かれた刀のような力強さがある。
彼の言葉にミシェルは安心したようだ。
「あの娘も、もう少し社交的だったらねぇ。こんなに心配しなくて済むのに。小学校の頃も友達が少なかったわ。いつもボンヤリしてて仲間に入れてもらえてなくて。お友達の輪の中に入るように促しても、”ミミと遊ぶ”って。はぁぁ、あの時もっと同年代の子と遊ぶように育てるべきだったのね。今もあの子からの電話で友達の名前は出てこないし……これじゃあ死にたくても死ねないわ」
「俺はアニーの性格好きですよ。ツンとした猫みたいで」
「わかる!あの娘、猫っぽいわね。一人が好きだけど、寂しがり屋だし!」
「でも誰にでも懐くわけじゃない。俺だけに甘えてくれる所が堪らないです」
「……アニーを大切にしてくれているのね」
「……………………あ、いしてます」
たっぷり時間をとった後、ダリウシュは気恥ずかしそうに言った。
”愛してる”なんて、乙女にとっての最重要単語を、一番最初に恋人ではなく、その母親に伝えるなんて!
違うでしょー!と思いつつ、嬉しくて上空一万メートルまで飛び上がりそう。
「ってことだから……アニー!此処で寝泊まりせず、彼と一緒に帰りなさいよ」
アニーの脳内には、教会のベルが祝砲のように鳴り響き、天まで続く雲の階段を花びらのシャワーの中昇ってゆく。
よってミシェルの言葉は耳に入らない。
「アニー?そこにいるんでしょ」
ア・イ・シ・テ・ル!愛してる!!
ダリウシュから愛されているんだ。
アニーは舞い上がった。
言葉って大切ね。
心がほんわかと暖かくなり、突き刺さった小さな言葉の棘が、心の傷が、癒されていく。
「アニー?」
「のわっ!!」
ニヤニヤするアニーの前に、ニョキっとダリウシュが現れる。
突然好きな人の顔が出現し、アニーは吃驚して尻餅ついてしまった。
ダリウシュは唇の端を引き上げて、微笑む。
聞かれていると知った上での発言だったらしい。
少しの照れと、それを上回る優しさに溢れていた。
「ん…」と手を差し出され、そこに手を置くと、緩やかな動作で引き起こされる。
ふんわり彼の腕に囲まれて、数日ぶりに彼の匂いに包まれて、アニーはマタタビを前にした猫のように、蕩けた目で彼を見上げた。
ダリウシュも静かな情熱を瞳に宿し、見下ろしている。
「はいはい、イチャつくんなら帰ってからにしてちょうだい。病み上がりなのに見せつけられて、お腹いっぱいよ」
ミシェルの茶化しにアニーは我に帰り、慌てて身体を離した。
母の前でイチャイチャするなんて……と二人して耳まで赤くなる。
「ダル、その娘を連れ帰って、明日から竜王戦の準備に入りなさい」
「ミミ!それはしないって言ったじゃない!」
竜王戦の件をむし返してくるミシェルに、アニーは少しばかり苛立つ。
途端に、甘い空気から重苦しくなったが、ミシェルは気にしない。
「私の側にいたいから、竜王戦の準備ができないのよね?いいわ、私も明日から準備に参加する」
「はぁぁぁ⁉︎」
アニーが奇声をあげ、ダリウシュも目を丸め驚き絶句した。
「貴女が言ったのよ、最後の時間をできるだけ一緒に過ごしたいって。私は準備に専念してほしい、貴女は一緒にいたい。それなら治療を切り上げて、貴女達の準備を手伝えば、問題ないでしょ?」
「いやいやいや、そんなのダメ!治療をやめるなんて、絶対にダメ!」
アニーは狂ったように頭を振った。
病院を離れ薬を止めてしまったら、本当に数日ももたないだろう。
せっかく容体が落ち着いたのに、せっかくある時間を無駄にするような事、絶対にダメだ!!
「それならママが見張らなくても竜王戦の修練を頑張ると約束しなさい。そうじゃなきゃ、治療を拒否して貴女達修練をサポートする仕事に回るわ!」
「脅しじゃない‼︎ひどいよ、ミミ!」
「ひどいのはどっちよ!私のせいで貴女は竜王戦に出ないんでしょ!ショックで治療をする気になれないわ。貴女が女王になる事だけを夢見て生きてきたのに……本当に悲しくて、これ以上頑張れない」
母の言い草に、アニーは信じられないと目を瞠る。
本っ当に信じられない!!
こんな命を盾にしたような説得あり⁉︎
潰れたカエルのように呻くアニーとは反対に、ミシェルの瞳は活き活きとしている。
この目をアニーは知っている。
一か八かの勝負を賭ける時の、底光りするような眼差しだ。
真夏の太陽の如くギラギラ燃え、決意は固い。
「どうする、アニー?これが最後よ。いい加減、覚悟を決めなさい。竜王戦頑張る代わりに、私も治療を頑張るか。二人して諦めて失意のまま死を待つか……どちらにする?」
「…………………明日から修練に行きます」
アニーは勝負に負け、ガックリと肩を落とした。
ソファーにいたダリウシュの姿がない。
どうやら母と内緒話をしてるようだ。
アニーは忍足で通路を進んだ。
自分の悪口を言ってたら、ちょっと驚かせてみようかな。
「……ダリウシュ、アニーをお願いね。あの娘を離さないで……私が死んだ後も、お願い……お願いします。」
しかし、聞こえてきたのはミシェルは涙声だった。
「泣き虫で甘ったれで、私以外に心を開かない馬鹿な娘なの。あんな風に育ったのは、私が騙されて借金を背負ったからよ。誰も信じられない猜疑心の深い娘にしてしまったわ。コミュ障っていうのかしら、傷つけられる前に自己完結して心を閉ざす。それしか自分を守るしか方法を知らないのね。私も最後にあの娘を少しでもまともにできるように頑張るから……見捨てないでやってね。お願いね、どうかお願いします」
残していく一人娘の行く末が心残りで、居ても立っても居られないのだろう。
声の調子、室内の雰囲気から、どれだけ必死にダリウシュに頼んでいるか、顔をみなくても想像できた。
今は自分の病気や人生に向き合ってほしい、最後を安らかに過ごさせてあげたい。
しかし最後の最後のまで、アニーは母に心配をかけ続けてる。
そんな親不孝な自分が情けなくて、母の愛が有難くて、鼻の奥がじわっとし、視界が滲んだ。
頬を熱い涙が溢れる。
喉が震えて、嗚咽を漏らさないように息を殺す。
こんなに泣いてばかりだと、更に母に心配をかけてしまう。
「勿論です。何があっても俺が守ります」
即座にそう答えるダリウシュには、鍛え抜かれた刀のような力強さがある。
彼の言葉にミシェルは安心したようだ。
「あの娘も、もう少し社交的だったらねぇ。こんなに心配しなくて済むのに。小学校の頃も友達が少なかったわ。いつもボンヤリしてて仲間に入れてもらえてなくて。お友達の輪の中に入るように促しても、”ミミと遊ぶ”って。はぁぁ、あの時もっと同年代の子と遊ぶように育てるべきだったのね。今もあの子からの電話で友達の名前は出てこないし……これじゃあ死にたくても死ねないわ」
「俺はアニーの性格好きですよ。ツンとした猫みたいで」
「わかる!あの娘、猫っぽいわね。一人が好きだけど、寂しがり屋だし!」
「でも誰にでも懐くわけじゃない。俺だけに甘えてくれる所が堪らないです」
「……アニーを大切にしてくれているのね」
「……………………あ、いしてます」
たっぷり時間をとった後、ダリウシュは気恥ずかしそうに言った。
”愛してる”なんて、乙女にとっての最重要単語を、一番最初に恋人ではなく、その母親に伝えるなんて!
違うでしょー!と思いつつ、嬉しくて上空一万メートルまで飛び上がりそう。
「ってことだから……アニー!此処で寝泊まりせず、彼と一緒に帰りなさいよ」
アニーの脳内には、教会のベルが祝砲のように鳴り響き、天まで続く雲の階段を花びらのシャワーの中昇ってゆく。
よってミシェルの言葉は耳に入らない。
「アニー?そこにいるんでしょ」
ア・イ・シ・テ・ル!愛してる!!
ダリウシュから愛されているんだ。
アニーは舞い上がった。
言葉って大切ね。
心がほんわかと暖かくなり、突き刺さった小さな言葉の棘が、心の傷が、癒されていく。
「アニー?」
「のわっ!!」
ニヤニヤするアニーの前に、ニョキっとダリウシュが現れる。
突然好きな人の顔が出現し、アニーは吃驚して尻餅ついてしまった。
ダリウシュは唇の端を引き上げて、微笑む。
聞かれていると知った上での発言だったらしい。
少しの照れと、それを上回る優しさに溢れていた。
「ん…」と手を差し出され、そこに手を置くと、緩やかな動作で引き起こされる。
ふんわり彼の腕に囲まれて、数日ぶりに彼の匂いに包まれて、アニーはマタタビを前にした猫のように、蕩けた目で彼を見上げた。
ダリウシュも静かな情熱を瞳に宿し、見下ろしている。
「はいはい、イチャつくんなら帰ってからにしてちょうだい。病み上がりなのに見せつけられて、お腹いっぱいよ」
ミシェルの茶化しにアニーは我に帰り、慌てて身体を離した。
母の前でイチャイチャするなんて……と二人して耳まで赤くなる。
「ダル、その娘を連れ帰って、明日から竜王戦の準備に入りなさい」
「ミミ!それはしないって言ったじゃない!」
竜王戦の件をむし返してくるミシェルに、アニーは少しばかり苛立つ。
途端に、甘い空気から重苦しくなったが、ミシェルは気にしない。
「私の側にいたいから、竜王戦の準備ができないのよね?いいわ、私も明日から準備に参加する」
「はぁぁぁ⁉︎」
アニーが奇声をあげ、ダリウシュも目を丸め驚き絶句した。
「貴女が言ったのよ、最後の時間をできるだけ一緒に過ごしたいって。私は準備に専念してほしい、貴女は一緒にいたい。それなら治療を切り上げて、貴女達の準備を手伝えば、問題ないでしょ?」
「いやいやいや、そんなのダメ!治療をやめるなんて、絶対にダメ!」
アニーは狂ったように頭を振った。
病院を離れ薬を止めてしまったら、本当に数日ももたないだろう。
せっかく容体が落ち着いたのに、せっかくある時間を無駄にするような事、絶対にダメだ!!
「それならママが見張らなくても竜王戦の修練を頑張ると約束しなさい。そうじゃなきゃ、治療を拒否して貴女達修練をサポートする仕事に回るわ!」
「脅しじゃない‼︎ひどいよ、ミミ!」
「ひどいのはどっちよ!私のせいで貴女は竜王戦に出ないんでしょ!ショックで治療をする気になれないわ。貴女が女王になる事だけを夢見て生きてきたのに……本当に悲しくて、これ以上頑張れない」
母の言い草に、アニーは信じられないと目を瞠る。
本っ当に信じられない!!
こんな命を盾にしたような説得あり⁉︎
潰れたカエルのように呻くアニーとは反対に、ミシェルの瞳は活き活きとしている。
この目をアニーは知っている。
一か八かの勝負を賭ける時の、底光りするような眼差しだ。
真夏の太陽の如くギラギラ燃え、決意は固い。
「どうする、アニー?これが最後よ。いい加減、覚悟を決めなさい。竜王戦頑張る代わりに、私も治療を頑張るか。二人して諦めて失意のまま死を待つか……どちらにする?」
「…………………明日から修練に行きます」
アニーは勝負に負け、ガックリと肩を落とした。
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