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【28】慰労会
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「それでは王位戦の無事終了を祝い、カンパイ!」
ドルジの乾杯の音頭に、全員がグラスを掲げる。
アルタン邸で催された慰労会に、ダリウシュとアニーは招かれていた。
大広間には生のオーケストラが音楽を奏で、着飾った紳士淑女達が思い思いに食事や会話を楽しんでいる。
誰もがアニーとダリウシュに「おめでとう」と声をかけた。
天王戦を勝ち進んだ事で、アニーを見る目は変わった。
普段蔑むような態度の天妓達ですら祝辞をくれる。
竜騎士達からは更に強い好奇の視線を向けられた。
それがとんでもなく不快で、早くもアニーはギブアップ寸前だ。
勿論、勝利できた事は素直に嬉しい。
数ヶ月前まで、細々とアルバイトで小銭を稼ぐ日々。
力を得てからはリスクを承知でそれを賭博に使ってきた。
法的にはグレーでも、倫理的に誇れることではなかったのは承知だ。
定住地も持たずホームレス同然の自分がこんなにも社会や他人から認められたのは初めてで、鼻がニョキニョキ伸びそう。
バッシングを受け、自信を失っていたが、国内第一線の竜騎士・天妓達に混じってサバイバルレースを完走した事。
加えて勝利できたのは、大きな自信に繋がった。
なによりもミシェルが泣いて喜んでくれたのが、嬉しい。
アニーが載ってる新聞雑誌を買い漁り、興奮気味にそれを見せてくる。
インタビュー内容を音読され羞恥死しそうになったが、本当に嬉しそうな様子に、こんな自分でも一つ親孝行できたかなって誇らしかった。
レース前はプレッシャーで何度も逃げ出したくなったし、レース中はしんど過ぎて辞めたくなったが、最後まで頑張って本当に良かったと思う。
「アニー、人目のつかない場所に移動しよう」
「……うん」
疲れてるアニーを気遣いエスコートしてくれるダリウシュは、絵本の中から出てきた王子様みたいにキマってる。
男性陣はいつもの勇ましい軍服ではなく、白い蝶ネクタイに燕尾服。
女性陣は、色とりどりのイブニングドレスに身を包んでいた。
アニーも光沢のある白銀のイブニングドレスを着せてもらった。
マーメイドを意識して作られたドレスは膝まで身体にフィットし、竜騎族の女性にも負けず劣らず胸も尻もあるアニーのボディーラインを際立たせる。
鱗を意識したレースが一枚一枚縫い付けられ、振り返るだけでシャラと揺れた。
なんだか本当に自分がお姫様になれたようで、ふわふわと心が落ち着かない。
「ダル!王位戦、おめでとう」
「あぁ、ありがとう」
「二位だったのは残念だな」
「まぁな……」
もう何度聞かされたかわからない会話に、アニーの心は密かに凍堕ちる。
彼等に深い意図はないんだろうが、明らさまにアンバーと比較し「彼女と参加していれば、一位になれたのに」と嫌味を言う者もいた。
そんな嫌な奴にもダリウシュは冷静に謙虚に対処し、「私が至らぬばかりで…」と自分を貶めてアニーを庇い、「これからも応援お願いします」と頭を下げる。
彼が愛される理由を知ったが、同時にモヤモヤと不満も渦巻く。
パートナーが馬鹿にされても冷静なのが苛つく。
もっとハッキリ庇ってほしい。
自分のために男らしく怒って、守ってほしい。
しかしそれはアニーの理想で、それを彼に押し付けるのは間違いだってわかってる。
アニーは自分の子どもっぽさが嫌になった。
「でも竜王戦へ駒を進めるのが目標だったから、いいんだ」
「そうだな!二年連続でドルジvsオマエかぁ。また去年みたいにコテンパンにやられるんじゃねーの?」
「今年は一矢報いたいと思ってるよ。かなり厳しい戦いになるけどな」
ダリウシュはいつも無難な受け答えしかしない。
それは負けるための言い訳の布石ではなく、草むらから獲物を狙う肉食獣のように、スタートを切るその時までじっと堪えているのだ。
「オスカーに挨拶にいこうぜ」
壁際のソファで待つようアニーに伝え、ダリウシュはオスカー達の輪に入っていった。
話しかけてきた竜騎士を遠ざけたのはダリウシュなりの配慮だろう。
しかしポツンと取り残され、アニーは急速に疎外感を抱く。
竜騎士達、天妓達はみんな昔馴染みで、親しげに会話してるのに、アニーだけ彼等との面識は殆どなく心細い。
仕方なしにアニーはすごすごと壁際のソファに腰掛け、一息ついた。
ドルジの館は何処もかしこも豪奢で目を奪われるが、それが故にちょっと疲れちゃう。
大勢の視線、思惑、陰口に晒されたせいかもしれない。
ズキズキとこめかみが痛み、ハイヒールの下で小指の皮がむけヒリヒリした。
話しかけられたくないので、ぼんやりと広間を眺めて過ごす。
五重のシャンデリアは光の塔となり天井から下り、天地創造をモチーフにした天井画は海から大地が切り離され、空へと昇る様子が描かれている。
「本日の主役がこんなところで独りだとは!どうしたんだ、アニー。ダリウシュはどこだ?」
一昨日、雑木林で何十回も聞いたドルジの声に、ついつい彼を見る目が鋭くなる。
両手両足を拘束された恨みがまだ残っていた。
戦いの中の出来事だがら恨む方が御門違いだが、器が小さいもので。
じっと睨めつけつけるアニーに、ドルジは顎に手を当て考えこむ。
「ふむ。ダリウシュに放置され、アニー嬢は少々ご機嫌ナナメか」
ダリウシュは未だオスカーを囲む輪の中にいた。
男女入り乱れ、楽しげに会話に花を咲かせている。
胸元が大きく開いた竜騎族のご令嬢に話しかけられ、ダリウシュは背を屈めて耳を傾ける。
そんな些細な仕草ですら不快に感じているけれど、不機嫌なのは断じてそのせいじゃないんだから。
「よし!では行こうアニー」
「えっ、ちょ…どこに!?」
彼はアニーの手をとると強引に連れ出し館の案内を始めた。
庭の温室、花が咲き乱れる庭、ライトアップされた噴水。
玄関ホールのシャンデリア、世界地図のオブジェが印象的な応接室へと続き、ホーン蓄音機とビリヤード台のある娯楽室。
親族の肖像画が並ぶロングギャラリーが最後だった。
そこにはドルジと同じく鮮やかな朱色の髪をした人物画が並ぶ。
その中に彼等のパートナーである天妓の絵も並んでいた。
カロリーナは絵画でも凛として神々しい美しさだ。
とある肖像画の前で、アニーは足を止めた。
クッキリ二重、鼻先が丸みを帯び少女のよう。
それでいてアンニュイな雰囲気、目尻に男を誘う色香を感じる。
不思議なことに既視感があった。
こんなに可愛いなら、何処で見たか覚えてそうなものだが、全く思い出せない。
「父の天妓アン=マリーだ」
「へぇ~、可憐な女性ね」
「父バルドは恋多き男でな!アンとはただのビジネスパートナーではなく恋人だったんだ。父は彼女に二人目の天技は迎えないと約束していた。家督のため竜騎族の妻を迎えるのは仕方ない、でも”天妓は生涯一人だけ”とね。」
ロゼから聞いた、二年前のダリウシュとアンバーの話を思い出した。
ダリウシュは二人目の天妓のパートナーも、家督のための竜騎族の妻も迎えない。
生涯女性はアンバーだけと公言していたらしいので、本気度はバルド以上だろう。
「それから父と竜騎族の我が母は結婚し私が産まれたが……母はアン=マリーが父の恋人だとは知らなくてな!それで幼い頃、父と母は喧嘩ばかりしていたよ」
それはダメじゃん。
ちゃんと話しとけよ、ドルジ父……と会ったこともないバルドに呆れる。
肖像画の中のバルドはドルジとそっくりだが、息子と違いやや目元に甘さを滲ませていた。
「母を苦しませた女だが、彼女は私には優しかった。母は私に本を読んだり料理を作ってくれたり。話を聞いて褒めてくれる事はなかったが、彼女は全てしてくれた!しかしそんなある日、父は二人目の天技を連れてきたんだ。アン=マリーとの約束を破ってね。その頃には母も父の浮気性に気づいていたから諦めていたが、純真無垢なアン=マリーは怒り心頭でね。彼女は新しい天妓に我慢できず、父に三行半をつけて、天技族の男の元へ嫁で行ったんだ」
「……それから?」
「数年後、死んだよ。事故で天妓族の男と一緒にね……」
淡々と回顧するドルジに、アニーは息をのむ。
「ここだけの話だが、アン=マリーは私の初恋の人なんだ。幼い頃の淡い恋心さ」
平坦な声、感情の見えない笑顔。
初恋の女性の死も、愛憎劇の醜さも、全て受け入れ彼は笑う。
一切を昇華させたような清々しさだった。
「…………そう、なんだ」
こんな時、アニーはなんと言えばよいかわからなくなる。
”ご愁傷様です”が適切なのかな。
余所余所しすぎない?
もっとコミュニケーション能力があれば、気の利いた言葉で慰めてあげられるのに。
ドルジの乾杯の音頭に、全員がグラスを掲げる。
アルタン邸で催された慰労会に、ダリウシュとアニーは招かれていた。
大広間には生のオーケストラが音楽を奏で、着飾った紳士淑女達が思い思いに食事や会話を楽しんでいる。
誰もがアニーとダリウシュに「おめでとう」と声をかけた。
天王戦を勝ち進んだ事で、アニーを見る目は変わった。
普段蔑むような態度の天妓達ですら祝辞をくれる。
竜騎士達からは更に強い好奇の視線を向けられた。
それがとんでもなく不快で、早くもアニーはギブアップ寸前だ。
勿論、勝利できた事は素直に嬉しい。
数ヶ月前まで、細々とアルバイトで小銭を稼ぐ日々。
力を得てからはリスクを承知でそれを賭博に使ってきた。
法的にはグレーでも、倫理的に誇れることではなかったのは承知だ。
定住地も持たずホームレス同然の自分がこんなにも社会や他人から認められたのは初めてで、鼻がニョキニョキ伸びそう。
バッシングを受け、自信を失っていたが、国内第一線の竜騎士・天妓達に混じってサバイバルレースを完走した事。
加えて勝利できたのは、大きな自信に繋がった。
なによりもミシェルが泣いて喜んでくれたのが、嬉しい。
アニーが載ってる新聞雑誌を買い漁り、興奮気味にそれを見せてくる。
インタビュー内容を音読され羞恥死しそうになったが、本当に嬉しそうな様子に、こんな自分でも一つ親孝行できたかなって誇らしかった。
レース前はプレッシャーで何度も逃げ出したくなったし、レース中はしんど過ぎて辞めたくなったが、最後まで頑張って本当に良かったと思う。
「アニー、人目のつかない場所に移動しよう」
「……うん」
疲れてるアニーを気遣いエスコートしてくれるダリウシュは、絵本の中から出てきた王子様みたいにキマってる。
男性陣はいつもの勇ましい軍服ではなく、白い蝶ネクタイに燕尾服。
女性陣は、色とりどりのイブニングドレスに身を包んでいた。
アニーも光沢のある白銀のイブニングドレスを着せてもらった。
マーメイドを意識して作られたドレスは膝まで身体にフィットし、竜騎族の女性にも負けず劣らず胸も尻もあるアニーのボディーラインを際立たせる。
鱗を意識したレースが一枚一枚縫い付けられ、振り返るだけでシャラと揺れた。
なんだか本当に自分がお姫様になれたようで、ふわふわと心が落ち着かない。
「ダル!王位戦、おめでとう」
「あぁ、ありがとう」
「二位だったのは残念だな」
「まぁな……」
もう何度聞かされたかわからない会話に、アニーの心は密かに凍堕ちる。
彼等に深い意図はないんだろうが、明らさまにアンバーと比較し「彼女と参加していれば、一位になれたのに」と嫌味を言う者もいた。
そんな嫌な奴にもダリウシュは冷静に謙虚に対処し、「私が至らぬばかりで…」と自分を貶めてアニーを庇い、「これからも応援お願いします」と頭を下げる。
彼が愛される理由を知ったが、同時にモヤモヤと不満も渦巻く。
パートナーが馬鹿にされても冷静なのが苛つく。
もっとハッキリ庇ってほしい。
自分のために男らしく怒って、守ってほしい。
しかしそれはアニーの理想で、それを彼に押し付けるのは間違いだってわかってる。
アニーは自分の子どもっぽさが嫌になった。
「でも竜王戦へ駒を進めるのが目標だったから、いいんだ」
「そうだな!二年連続でドルジvsオマエかぁ。また去年みたいにコテンパンにやられるんじゃねーの?」
「今年は一矢報いたいと思ってるよ。かなり厳しい戦いになるけどな」
ダリウシュはいつも無難な受け答えしかしない。
それは負けるための言い訳の布石ではなく、草むらから獲物を狙う肉食獣のように、スタートを切るその時までじっと堪えているのだ。
「オスカーに挨拶にいこうぜ」
壁際のソファで待つようアニーに伝え、ダリウシュはオスカー達の輪に入っていった。
話しかけてきた竜騎士を遠ざけたのはダリウシュなりの配慮だろう。
しかしポツンと取り残され、アニーは急速に疎外感を抱く。
竜騎士達、天妓達はみんな昔馴染みで、親しげに会話してるのに、アニーだけ彼等との面識は殆どなく心細い。
仕方なしにアニーはすごすごと壁際のソファに腰掛け、一息ついた。
ドルジの館は何処もかしこも豪奢で目を奪われるが、それが故にちょっと疲れちゃう。
大勢の視線、思惑、陰口に晒されたせいかもしれない。
ズキズキとこめかみが痛み、ハイヒールの下で小指の皮がむけヒリヒリした。
話しかけられたくないので、ぼんやりと広間を眺めて過ごす。
五重のシャンデリアは光の塔となり天井から下り、天地創造をモチーフにした天井画は海から大地が切り離され、空へと昇る様子が描かれている。
「本日の主役がこんなところで独りだとは!どうしたんだ、アニー。ダリウシュはどこだ?」
一昨日、雑木林で何十回も聞いたドルジの声に、ついつい彼を見る目が鋭くなる。
両手両足を拘束された恨みがまだ残っていた。
戦いの中の出来事だがら恨む方が御門違いだが、器が小さいもので。
じっと睨めつけつけるアニーに、ドルジは顎に手を当て考えこむ。
「ふむ。ダリウシュに放置され、アニー嬢は少々ご機嫌ナナメか」
ダリウシュは未だオスカーを囲む輪の中にいた。
男女入り乱れ、楽しげに会話に花を咲かせている。
胸元が大きく開いた竜騎族のご令嬢に話しかけられ、ダリウシュは背を屈めて耳を傾ける。
そんな些細な仕草ですら不快に感じているけれど、不機嫌なのは断じてそのせいじゃないんだから。
「よし!では行こうアニー」
「えっ、ちょ…どこに!?」
彼はアニーの手をとると強引に連れ出し館の案内を始めた。
庭の温室、花が咲き乱れる庭、ライトアップされた噴水。
玄関ホールのシャンデリア、世界地図のオブジェが印象的な応接室へと続き、ホーン蓄音機とビリヤード台のある娯楽室。
親族の肖像画が並ぶロングギャラリーが最後だった。
そこにはドルジと同じく鮮やかな朱色の髪をした人物画が並ぶ。
その中に彼等のパートナーである天妓の絵も並んでいた。
カロリーナは絵画でも凛として神々しい美しさだ。
とある肖像画の前で、アニーは足を止めた。
クッキリ二重、鼻先が丸みを帯び少女のよう。
それでいてアンニュイな雰囲気、目尻に男を誘う色香を感じる。
不思議なことに既視感があった。
こんなに可愛いなら、何処で見たか覚えてそうなものだが、全く思い出せない。
「父の天妓アン=マリーだ」
「へぇ~、可憐な女性ね」
「父バルドは恋多き男でな!アンとはただのビジネスパートナーではなく恋人だったんだ。父は彼女に二人目の天技は迎えないと約束していた。家督のため竜騎族の妻を迎えるのは仕方ない、でも”天妓は生涯一人だけ”とね。」
ロゼから聞いた、二年前のダリウシュとアンバーの話を思い出した。
ダリウシュは二人目の天妓のパートナーも、家督のための竜騎族の妻も迎えない。
生涯女性はアンバーだけと公言していたらしいので、本気度はバルド以上だろう。
「それから父と竜騎族の我が母は結婚し私が産まれたが……母はアン=マリーが父の恋人だとは知らなくてな!それで幼い頃、父と母は喧嘩ばかりしていたよ」
それはダメじゃん。
ちゃんと話しとけよ、ドルジ父……と会ったこともないバルドに呆れる。
肖像画の中のバルドはドルジとそっくりだが、息子と違いやや目元に甘さを滲ませていた。
「母を苦しませた女だが、彼女は私には優しかった。母は私に本を読んだり料理を作ってくれたり。話を聞いて褒めてくれる事はなかったが、彼女は全てしてくれた!しかしそんなある日、父は二人目の天技を連れてきたんだ。アン=マリーとの約束を破ってね。その頃には母も父の浮気性に気づいていたから諦めていたが、純真無垢なアン=マリーは怒り心頭でね。彼女は新しい天妓に我慢できず、父に三行半をつけて、天技族の男の元へ嫁で行ったんだ」
「……それから?」
「数年後、死んだよ。事故で天妓族の男と一緒にね……」
淡々と回顧するドルジに、アニーは息をのむ。
「ここだけの話だが、アン=マリーは私の初恋の人なんだ。幼い頃の淡い恋心さ」
平坦な声、感情の見えない笑顔。
初恋の女性の死も、愛憎劇の醜さも、全て受け入れ彼は笑う。
一切を昇華させたような清々しさだった。
「…………そう、なんだ」
こんな時、アニーはなんと言えばよいかわからなくなる。
”ご愁傷様です”が適切なのかな。
余所余所しすぎない?
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