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【16】サバイバル訓練
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週末、アニーはダリウシュと共に山へ入った。
天王戦は山中でのサバイバルレース。
途中、沼や岩山などの障害物を越えないと先へは進めない。
速くゴールしたチームが優勝となるが、山を抜けるのに竜騎士の足でも二日かかる。
パートナーの天妓が一緒だとさらに時間はかかるだろう。
おまけに水食料は自分たちで調達せねばならず、風呂もトイレもない。
虫や雨風にも耐えなきゃいけない。
まさにどれだけサバイバル力があるかが試されるレースなのだ。
「んん~」と伸びをして、アニーは両手を突き出した。
真っ直ぐ空へと伸びる針葉樹林は緑のカーテンとなり、強い日差しを遮る。
ここでは誰かにじろじろ見られることはない。アニーは束の間の自由を楽しんだ。
「今日はここにテントをはろう」
ダリウシュは小川横の木陰に荷物を降ろした。
俊敏な動きでアニーの太腿くらいある木の枝を集め、先を削り尖らせてから地面に打ち込む。
シャツから覗く筋肉の筋が逞しい。
森の中でみるダリウシュはヒグマかってくらい大きい。
それなのにあんなに素早く動けるのは、無駄な筋肉がないからだね。
貴族の坊ちゃん出身なのに、手際よく木を組み立てている。
なんだが活き活きして楽しそうだ。
アニーまで楽しい気持ちになった。
「あたしは何をしたらいい?」
ダリウシュは目を丸くした。
変な事を言ったかな。
顔に出ていたのか、彼は「天妓はこういうの苦手だと思ってから…」と取り繕った。
なるほど、とアニーは納得する。
アンバーは虫嫌いそうだから、山は苦手だろう。
自分は野宿も平気だけど。
タイトル戦にも色々種類があるし、この手のレースは苦手だから自分を代打に出場させたのかな。
ロゼの話を聞いた後から、事ある毎にゴチャゴチャと推測し、ひとりモヤモヤしてる。
邪念を振り払い小枝を両手一杯に抱え戻ると、ダリウシュは木と紐と布でテントを作り上げていた。
テントの端には石を組み上げた造った囲炉裏に火が燃えている。
「わぁ、すごーーい!火もあるよ!短時間でこんな豪華なお家を作れちゃうなんてやばいね」
「これくらい竜騎士なら誰でもできるよ。それに豪華なお家って……馬鹿だな」
ダリウシュは照れて目を伏せるが、ほっぺがほんのり赤くなり、褒められて嬉しそうだ。
彼の素直な反応に胸がキュンとなる。
バルトミール邸にお世話になって、テレビで見てきたダリウシュが作られた虚像だと知った。
メディアでは常にスーツや軍服で髪型もきまっているが、実際の彼は容姿に無頓着だ。
取材がなければ髪を整えないし、仕事がない日は髭も剃らない。
『一途な男』的な扱いだが、実は不器用で女性と話すのが苦手。
女性相手だと口数も笑顔も減る。
女を口説き駆け引きするのが男と女の愉しみ方。
しかし彼はそれを楽しいと思わないらしい。
そういうわけで彼は日頃からやんわり女性を避けているのだが、凄いのは避けてる素振りをみせず、上手にあしらう。
当たり障りなく平坦な口調で。
優しく柔らかく微笑み、爽やかに会話を切り上げる。
これがまた罪作りなのだ。
初々しく学生時代の異性とするような感じで、恥じらいつつ会話がなされる。
褒めてくれるし、ジョークも交わし、女性側からすると楽しくお喋りは終了した……はずなのに!
彼の態度は変わりなく、秋波を送っても彼女を特別扱いはしない。
脈ありだと思ったのに、脈なし⁉︎と、狐につままれたような気持ちになるだろう。
ハッキリした意思表示をしないから、女性からのアプローチは減らない。
アニーの出現で天妓達はパートナーの座を諦めたようだが、和親族のアナウンサーも取材にかこつけてアプローチしてると聞く。
竜騎族のご令嬢からは更にモテモテだそうな。
職務とタイトル戦に実直で、女遊びも酒癖も悪くない。
礼儀正しく将来有望となれば、良い嫁ぎ先だろう。
ご令嬢達は皆、若く豊満な身体を持ち、顔も美しい。
竜騎族一番の美貌を誇るレイチェル嬢にも見向きもしなかった。
振られた彼女がゲイじゃない?と愚痴っていたらしい。
因みに彼女はドルジにもアタックし、撃沈したという猛者でもある。
結果、アンバー一筋という事に落ち着き、更に周囲の株を上げた。
竜騎士達からは”女に骨抜きにされた腑抜け男”と”一途な男”の二択評価で、やや前者が多かったらしいが。
他者からの評価をいちいち気に留めないダリウシュからすると、噂など痛くも痒くもないのだろう。
そんな中でアニーにだけは、一生懸命会話をしようと試みてくれている。
ただそれはタイトル戦を勝つためのチーム戦略だろう。
だとしても特別扱いは嬉しい。
「焼けたよ」
「ありがとー」
枝に刺した川魚を差し出され、アニーは受け取った。
さっそくかぶりつく。
ホロっと身が崩れ口の中に微かな塩味が広がった。
美味しいと目で訴えると、ダリウシュは顔をほころばす。
あれから二人で木の実を集め、釣りや狩りを教えてもらったら、あっという間に日が暮れた。
その後火を囲み、釣った魚や蛙を焼きながら、天王戦に向けての作戦会議をする。
「実際の天王戦では二日間の野営を想定してる。初日はできる限り先へ進み、夜は体力を温存に努める。二日目は俺たちの前後にいるチームには戦いを仕掛け、先へ行けないようにしながら進む」
「二日目ガチじゃん!急に肉弾戦じゃん!!」
「あぁ、そうだな」
ダリウシュは楽しそうに笑う。
瞳は夢を追う少年のように輝き、天王戦を本当に楽しみにしているようだ。
毎日騎士の仕事が終わった後も格闘技の訓練をし、規則正しい生活を心がけ、ストイックに修練に励んでいる。
本気で世界一の竜騎士を目指しているのが、よくわかる。
そんな彼がだがら、一緒に夢を追いかけようと思えるのだろう。
惚れた弱みもあるが、彼じゃなければとっくに音をあげていた。
「ダリウシュはサバイバルが得意なの?」
「あぁ、もともと行軍訓練や野営は好きなんだ」
重い装備背負って昼夜なく何キロも歩き続ける行軍訓練が好きって、変わってる。
強靭な彼の足腰があればこそだ。
ダリウシュは竜騎士の中でも体格が良い方なので、サバイバルレースにおいては有利だ。
天王戦は山中でのサバイバルレース。
途中、沼や岩山などの障害物を越えないと先へは進めない。
速くゴールしたチームが優勝となるが、山を抜けるのに竜騎士の足でも二日かかる。
パートナーの天妓が一緒だとさらに時間はかかるだろう。
おまけに水食料は自分たちで調達せねばならず、風呂もトイレもない。
虫や雨風にも耐えなきゃいけない。
まさにどれだけサバイバル力があるかが試されるレースなのだ。
「んん~」と伸びをして、アニーは両手を突き出した。
真っ直ぐ空へと伸びる針葉樹林は緑のカーテンとなり、強い日差しを遮る。
ここでは誰かにじろじろ見られることはない。アニーは束の間の自由を楽しんだ。
「今日はここにテントをはろう」
ダリウシュは小川横の木陰に荷物を降ろした。
俊敏な動きでアニーの太腿くらいある木の枝を集め、先を削り尖らせてから地面に打ち込む。
シャツから覗く筋肉の筋が逞しい。
森の中でみるダリウシュはヒグマかってくらい大きい。
それなのにあんなに素早く動けるのは、無駄な筋肉がないからだね。
貴族の坊ちゃん出身なのに、手際よく木を組み立てている。
なんだが活き活きして楽しそうだ。
アニーまで楽しい気持ちになった。
「あたしは何をしたらいい?」
ダリウシュは目を丸くした。
変な事を言ったかな。
顔に出ていたのか、彼は「天妓はこういうの苦手だと思ってから…」と取り繕った。
なるほど、とアニーは納得する。
アンバーは虫嫌いそうだから、山は苦手だろう。
自分は野宿も平気だけど。
タイトル戦にも色々種類があるし、この手のレースは苦手だから自分を代打に出場させたのかな。
ロゼの話を聞いた後から、事ある毎にゴチャゴチャと推測し、ひとりモヤモヤしてる。
邪念を振り払い小枝を両手一杯に抱え戻ると、ダリウシュは木と紐と布でテントを作り上げていた。
テントの端には石を組み上げた造った囲炉裏に火が燃えている。
「わぁ、すごーーい!火もあるよ!短時間でこんな豪華なお家を作れちゃうなんてやばいね」
「これくらい竜騎士なら誰でもできるよ。それに豪華なお家って……馬鹿だな」
ダリウシュは照れて目を伏せるが、ほっぺがほんのり赤くなり、褒められて嬉しそうだ。
彼の素直な反応に胸がキュンとなる。
バルトミール邸にお世話になって、テレビで見てきたダリウシュが作られた虚像だと知った。
メディアでは常にスーツや軍服で髪型もきまっているが、実際の彼は容姿に無頓着だ。
取材がなければ髪を整えないし、仕事がない日は髭も剃らない。
『一途な男』的な扱いだが、実は不器用で女性と話すのが苦手。
女性相手だと口数も笑顔も減る。
女を口説き駆け引きするのが男と女の愉しみ方。
しかし彼はそれを楽しいと思わないらしい。
そういうわけで彼は日頃からやんわり女性を避けているのだが、凄いのは避けてる素振りをみせず、上手にあしらう。
当たり障りなく平坦な口調で。
優しく柔らかく微笑み、爽やかに会話を切り上げる。
これがまた罪作りなのだ。
初々しく学生時代の異性とするような感じで、恥じらいつつ会話がなされる。
褒めてくれるし、ジョークも交わし、女性側からすると楽しくお喋りは終了した……はずなのに!
彼の態度は変わりなく、秋波を送っても彼女を特別扱いはしない。
脈ありだと思ったのに、脈なし⁉︎と、狐につままれたような気持ちになるだろう。
ハッキリした意思表示をしないから、女性からのアプローチは減らない。
アニーの出現で天妓達はパートナーの座を諦めたようだが、和親族のアナウンサーも取材にかこつけてアプローチしてると聞く。
竜騎族のご令嬢からは更にモテモテだそうな。
職務とタイトル戦に実直で、女遊びも酒癖も悪くない。
礼儀正しく将来有望となれば、良い嫁ぎ先だろう。
ご令嬢達は皆、若く豊満な身体を持ち、顔も美しい。
竜騎族一番の美貌を誇るレイチェル嬢にも見向きもしなかった。
振られた彼女がゲイじゃない?と愚痴っていたらしい。
因みに彼女はドルジにもアタックし、撃沈したという猛者でもある。
結果、アンバー一筋という事に落ち着き、更に周囲の株を上げた。
竜騎士達からは”女に骨抜きにされた腑抜け男”と”一途な男”の二択評価で、やや前者が多かったらしいが。
他者からの評価をいちいち気に留めないダリウシュからすると、噂など痛くも痒くもないのだろう。
そんな中でアニーにだけは、一生懸命会話をしようと試みてくれている。
ただそれはタイトル戦を勝つためのチーム戦略だろう。
だとしても特別扱いは嬉しい。
「焼けたよ」
「ありがとー」
枝に刺した川魚を差し出され、アニーは受け取った。
さっそくかぶりつく。
ホロっと身が崩れ口の中に微かな塩味が広がった。
美味しいと目で訴えると、ダリウシュは顔をほころばす。
あれから二人で木の実を集め、釣りや狩りを教えてもらったら、あっという間に日が暮れた。
その後火を囲み、釣った魚や蛙を焼きながら、天王戦に向けての作戦会議をする。
「実際の天王戦では二日間の野営を想定してる。初日はできる限り先へ進み、夜は体力を温存に努める。二日目は俺たちの前後にいるチームには戦いを仕掛け、先へ行けないようにしながら進む」
「二日目ガチじゃん!急に肉弾戦じゃん!!」
「あぁ、そうだな」
ダリウシュは楽しそうに笑う。
瞳は夢を追う少年のように輝き、天王戦を本当に楽しみにしているようだ。
毎日騎士の仕事が終わった後も格闘技の訓練をし、規則正しい生活を心がけ、ストイックに修練に励んでいる。
本気で世界一の竜騎士を目指しているのが、よくわかる。
そんな彼がだがら、一緒に夢を追いかけようと思えるのだろう。
惚れた弱みもあるが、彼じゃなければとっくに音をあげていた。
「ダリウシュはサバイバルが得意なの?」
「あぁ、もともと行軍訓練や野営は好きなんだ」
重い装備背負って昼夜なく何キロも歩き続ける行軍訓練が好きって、変わってる。
強靭な彼の足腰があればこそだ。
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