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【21】俺たちの未来 〜あの男って誰のこと!?〜
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「はぁ、挿入たばっかりなのに、俺も限界」
サニーは切なげな声を出した。
太い腕を首の下に回し、ダニエルの手に手を重ね、羽交締めにされる。
背中に感じる男の汗は、春の陽射しの中に降る雨みたいに温かく、何かが自分の中に入り込んでくるよう。
汗だけじゃない、甘やかな吐息、イランイランが混ざった体臭……彼の身体から出てくるあらゆるものが、ダニエルの胸を狂おしいほどに締め付ける。
「ディディ……すごくきもちいい。ずっとこうしていたい」
耳元でサニーが囁く。
「んぁ!、あぁっ!!、っあ、ぁぁ!」
ダニエルもまた快楽に陶酔し、意識が朦朧としていた。
「膣内で射精したいナァ……」
な、か…?、膣内はだめっ!
ダニエルは咄嗟にシーツを蹴り首を振ったが、背後から抑え込まれ、彼の腕から逃げ出せない。
「だ、め、そんなの……」
「ん……わかってる。でも考えてみてヨ、ふたりの未来を」
ダニエルが振り返ると、サニーは動きを止め艶然と微笑んだ。
「み、らい?……ぁ、たし達に、未来なんて……」
「俺たちの未来を想像できない?」
男の瞳は闇く底光し、悪事を唆す悪魔さながら危険な香りを放っている。
「君が望めばどんな願いだって叶えてあげるよ。俺の城においでヨ。毎日豪華なドレスを着て美味しい物を食べて、したい事は全てさせてあげる。そうだ!ウチの温室の薔薇園は女王陛下のお墨付きをもらったくらい、すごいんダヨ。年中薔薇が咲いててサ。ディディにも見せてあげたいなぁ。そこでお茶会をするもよし、こじんまりとした夜会を開くもよし。楽しそうだと思わない?」
楽しそうね……流行最先端のドレスに宝石を縫い付けたハイヒールを履いて、メイドに囲まれ一日中ソファーに座って、大好きなアップルパイを食べまくるの。
なによりお金を気にせず暮らせるなんて、休日返上でバイトをしているダニエルには夢のよう。
ーーディディ!
呼ぶ声が脳裏に響き、ダニエルは肩をビクッとさせた。
ーー此処を出て、軍学校に入ろう
悪魔の諫言にぐらつく弱い心に喝を入れるように、よりハッキリとあの人の声が聞こえる。
ーー二人で近衛隊の騎士になろう
脳裏にあどけない少年の笑顔が浮かぶ。
希望に満ちたその笑顔は眩いほど煌めいていて、どんな宝石にも勝る、ダニエルだけの宝物を見つけた気がした。
「……ダ、……ん、……っめ、だめ、やぁ」
ダニエルは頭を横に振って拒絶した。
「そうか……まだあの男に操を立てているんダネ」
「っあ!、そ…、ぁあ!」
サニーは腰を強く打ち付け、膣奥を押し上げた。
「情の深い女性は素敵だけど……俺に抱かれてるのに、他所の男のことを考えるなんてヒドイなぁ」
チクっと胸に刺さる物言いに、ダニエルは驚愕する。
他所の男?
あの男??
……って誰のこと?
もしかして……過去のことを知られてる!?
同時にムクムク罪悪感も湧き上がってくる。
「ふぁっ、ぁぁ!、っはぁ、あぁ!」
しかし突かれる度に脳天が痺れるほどの快感に貫かれ、思考も感情もグズグズに蕩けていってしまう。
「んはぁ!、あ、ぁぁ、いっ、くぅ」
「ディディ……俺のお姫様。もっと俺の下に堕ちておいで」
「あっ、っはぁ、いくっ、い”っ!!」
その腰つきに翻弄され、ダニエルはシーツに顔を埋めてガクガクと身体を痙攣させた。
波音を響かせる漣のように、絶頂が絶え間なく寄せては返ってきて、その後も一晩中ダニエルは男の性技に堕とされ続けた。
サニーは切なげな声を出した。
太い腕を首の下に回し、ダニエルの手に手を重ね、羽交締めにされる。
背中に感じる男の汗は、春の陽射しの中に降る雨みたいに温かく、何かが自分の中に入り込んでくるよう。
汗だけじゃない、甘やかな吐息、イランイランが混ざった体臭……彼の身体から出てくるあらゆるものが、ダニエルの胸を狂おしいほどに締め付ける。
「ディディ……すごくきもちいい。ずっとこうしていたい」
耳元でサニーが囁く。
「んぁ!、あぁっ!!、っあ、ぁぁ!」
ダニエルもまた快楽に陶酔し、意識が朦朧としていた。
「膣内で射精したいナァ……」
な、か…?、膣内はだめっ!
ダニエルは咄嗟にシーツを蹴り首を振ったが、背後から抑え込まれ、彼の腕から逃げ出せない。
「だ、め、そんなの……」
「ん……わかってる。でも考えてみてヨ、ふたりの未来を」
ダニエルが振り返ると、サニーは動きを止め艶然と微笑んだ。
「み、らい?……ぁ、たし達に、未来なんて……」
「俺たちの未来を想像できない?」
男の瞳は闇く底光し、悪事を唆す悪魔さながら危険な香りを放っている。
「君が望めばどんな願いだって叶えてあげるよ。俺の城においでヨ。毎日豪華なドレスを着て美味しい物を食べて、したい事は全てさせてあげる。そうだ!ウチの温室の薔薇園は女王陛下のお墨付きをもらったくらい、すごいんダヨ。年中薔薇が咲いててサ。ディディにも見せてあげたいなぁ。そこでお茶会をするもよし、こじんまりとした夜会を開くもよし。楽しそうだと思わない?」
楽しそうね……流行最先端のドレスに宝石を縫い付けたハイヒールを履いて、メイドに囲まれ一日中ソファーに座って、大好きなアップルパイを食べまくるの。
なによりお金を気にせず暮らせるなんて、休日返上でバイトをしているダニエルには夢のよう。
ーーディディ!
呼ぶ声が脳裏に響き、ダニエルは肩をビクッとさせた。
ーー此処を出て、軍学校に入ろう
悪魔の諫言にぐらつく弱い心に喝を入れるように、よりハッキリとあの人の声が聞こえる。
ーー二人で近衛隊の騎士になろう
脳裏にあどけない少年の笑顔が浮かぶ。
希望に満ちたその笑顔は眩いほど煌めいていて、どんな宝石にも勝る、ダニエルだけの宝物を見つけた気がした。
「……ダ、……ん、……っめ、だめ、やぁ」
ダニエルは頭を横に振って拒絶した。
「そうか……まだあの男に操を立てているんダネ」
「っあ!、そ…、ぁあ!」
サニーは腰を強く打ち付け、膣奥を押し上げた。
「情の深い女性は素敵だけど……俺に抱かれてるのに、他所の男のことを考えるなんてヒドイなぁ」
チクっと胸に刺さる物言いに、ダニエルは驚愕する。
他所の男?
あの男??
……って誰のこと?
もしかして……過去のことを知られてる!?
同時にムクムク罪悪感も湧き上がってくる。
「ふぁっ、ぁぁ!、っはぁ、あぁ!」
しかし突かれる度に脳天が痺れるほどの快感に貫かれ、思考も感情もグズグズに蕩けていってしまう。
「んはぁ!、あ、ぁぁ、いっ、くぅ」
「ディディ……俺のお姫様。もっと俺の下に堕ちておいで」
「あっ、っはぁ、いくっ、い”っ!!」
その腰つきに翻弄され、ダニエルはシーツに顔を埋めてガクガクと身体を痙攣させた。
波音を響かせる漣のように、絶頂が絶え間なく寄せては返ってきて、その後も一晩中ダニエルは男の性技に堕とされ続けた。
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