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~番外編~
夕闇に寄り添う星
しおりを挟む嫉妬しないわけがない。
優しくて、素直で、可愛くて、誰からも愛されるステラ。
女の私から見ても守ってあげたくなるまさに理想の女の子
「それがお前の本心だ。憎くてたまらないだろう?
お前の愛する兄上に愛でられるこの娘が、お前の大切なものを奪うこの娘が」
ドス黒い声が心を侵食していく。
憎い?
確かに兄様に可愛がられるステラを見ると嫌なものが湧き上がる。
どうしようもなく汚い感情を確かに感じる。
だけど、だけどそれはきっと―――――――。
「バカにしないで」
だけど、それはきっと誰にでもある感情でしょう?
それが向かう先にいるのはステラだけじゃない。ママやニナ、もっと言うなら兄様の中で不動の地位にいるジオやパパにだって牙を剥く。
この胸を侵すドス黒いモノの対象法なんてもうとっくに身に着けたの。
それに、
「私のものに手を出したこと、あの世で後悔しなさい」
私はボスだもの。
パパから受け継いだものを汚したりなんかしない。
女の子でいるのは兄様の前だけでいい。
「セイラさま、」
泣きそうな顔でステラが私を呼ぶ。
怯えと戸惑いがにじむその顔に私は眦を釣り上げた。
「バカステラ!簡単に捕まってんじゃないわ!アルバが暴走したらどうしてくれるの!!」
むにっと柔らかな頬を抓りながら叱りつける。
「ごめんなさいー!」
嫉妬するし、ムカつくことだってある、だけど、それでも私はステラが好き。
大切だと思ってる。
「セイラ様、助けてくださってありがとうございます」
弱くて、泣き虫で、羨ましいくらいに女の子のステラ。
この庇護欲をかき立てる小動物を守りたいと思うのは男たちだけじゃない。
「ステラ、大好きよ。これからも側にいてね」
「もちろん!私はボスとしても義姉様としてもセイラ様が大好きですから!」
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