月の兎 ―真夜中のラブレター

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　伸びをする卯夏に近づいて、ほほにキスをする。

「なに？」

「おはようのキス……？」

「ふーん」

　そう言いながら、こんどは卯夏からくちびるに。

「おはようっていうなら、これくらいちゃんと……、って、なんで照れてんの？　自分からしかけたくせに」

「そー…なんだけど。なんか……」

「かーわいいの♡」

　自分のほうこそかわいいかおで笑った卯夏が、もう一度キスしてくれた。

　うん。だいじょうぶだ。おかしな心配なんてする必要ない。

　僕は自分に言い聞かせて、朝の準備をした。