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食事のあと、僕がシャワーを浴びている間に、卯夏は軽くお酒を飲んでいた。
妙に上機嫌で「どうしたの?」と聞くと、「玄がいてうれしいから」なんてかわいいことを言う。
いまいち効きの悪いクーラーにちょっぴり暑くなりながら、イチャイチャする。楽しくて幸せだった。
形のいいひたいにキスをすると、卯夏は僕のほほにちゅとくちびるでふれた。明るいいろの長めの髪が顔にふれるさらさらした感触と、すきと言われているみたいな表情がくすぐったくて、くすくす笑う。僕が笑うと、卯夏がせつないような顔で僕を見て瞳を閉じ、くちびるを寄せた。
さっき、帰ってきたときのキスとはちがう、チーズとトマトソースの味がするキス。ロマンチックとは遠いのに、どうしようもなくときめく。見慣れたきれいな顔にどきどきして、すきだなって思う。
そうして僕の舌をむさぼったくちびるが離れると、かるくそのからだを抱いた。そうして、卯夏の肩口に顔をうずめて、すん、とにおいを嗅ぐ。シャンプーとボディソープと、うっすらと卯夏のにおい。
それは、ぞわぞわと僕の中心を波立たせるにおいだった。
妙に上機嫌で「どうしたの?」と聞くと、「玄がいてうれしいから」なんてかわいいことを言う。
いまいち効きの悪いクーラーにちょっぴり暑くなりながら、イチャイチャする。楽しくて幸せだった。
形のいいひたいにキスをすると、卯夏は僕のほほにちゅとくちびるでふれた。明るいいろの長めの髪が顔にふれるさらさらした感触と、すきと言われているみたいな表情がくすぐったくて、くすくす笑う。僕が笑うと、卯夏がせつないような顔で僕を見て瞳を閉じ、くちびるを寄せた。
さっき、帰ってきたときのキスとはちがう、チーズとトマトソースの味がするキス。ロマンチックとは遠いのに、どうしようもなくときめく。見慣れたきれいな顔にどきどきして、すきだなって思う。
そうして僕の舌をむさぼったくちびるが離れると、かるくそのからだを抱いた。そうして、卯夏の肩口に顔をうずめて、すん、とにおいを嗅ぐ。シャンプーとボディソープと、うっすらと卯夏のにおい。
それは、ぞわぞわと僕の中心を波立たせるにおいだった。
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