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そうなってしまうと、もう知らなかったころには戻れない。
愛撫は一方的なものでなくて、僕からも積極的に卯夏にもふれた。熱い息をついて、初心なこどもみたいにほほを染めてあえぐ姿がたまらなかった。フェラチオが抜き合いになり、抜き合いが、挿入をともなうセックスになるのは、あっという間だった。
ただのおさななじみだったはずなのに、卯夏のことばかり考える。いままでだって心配していた。大学卒業後は卯夏をやとえるように独立開業できる仕事を目指している。
だけどそういうことだけじゃなくて、授業中唐つに、快感に押し流されそうになりながら僕を呼ぶ卯夏を思い出して赤くなったり、卯夏の寝顔を思い出して柱にぶつかってみたり。
恋愛なのかと問われるとしっくりこないのに、朝別れても昼に会いたいし、会えない時間は卯夏がいまなにをしているか気になってしまう。それをひとに言えば、恋なのだと断言された。
『恋とはなにか』というのは、物語やひとの営みや、いろんなところで語られている。けれどもそれはひとつの正解があるものでなく、百人いれば百人の形があるものだ。
だから。
僕が卯夏に向けるそれが、恋でないとは言えなくて、もうこれは恋なんじゃないかと観念して受け入れようとしていた。
そんなころに、卯夏のなにかがおかしくなった。いや、もしかしたら変わったのは卯夏じゃなくて僕かも知れない。なんだかいつでも卯夏に、そういう意味で誘われているような気がする。
おさななじみだったことなんて忘れてしまったみたいに、卯夏が色っぽく見えて、ささいなしぐさに誘われてしまう。だれかに会ったと言えば気になって、ずっと一緒にいてほしいと思う。いつだって、どこでだって卯夏にふれていたい。
そして、卯夏はそんな僕をこばまずに、むしろ積極的に受け入れた。家にいる間はずっとセックス。そうしていなかったときはどう過ごしていたかわからないくらいに、僕は卯夏におぼれている。
そして、そんな卯夏に劣情をあおられているのは、僕だけではなかったらしい。
愛撫は一方的なものでなくて、僕からも積極的に卯夏にもふれた。熱い息をついて、初心なこどもみたいにほほを染めてあえぐ姿がたまらなかった。フェラチオが抜き合いになり、抜き合いが、挿入をともなうセックスになるのは、あっという間だった。
ただのおさななじみだったはずなのに、卯夏のことばかり考える。いままでだって心配していた。大学卒業後は卯夏をやとえるように独立開業できる仕事を目指している。
だけどそういうことだけじゃなくて、授業中唐つに、快感に押し流されそうになりながら僕を呼ぶ卯夏を思い出して赤くなったり、卯夏の寝顔を思い出して柱にぶつかってみたり。
恋愛なのかと問われるとしっくりこないのに、朝別れても昼に会いたいし、会えない時間は卯夏がいまなにをしているか気になってしまう。それをひとに言えば、恋なのだと断言された。
『恋とはなにか』というのは、物語やひとの営みや、いろんなところで語られている。けれどもそれはひとつの正解があるものでなく、百人いれば百人の形があるものだ。
だから。
僕が卯夏に向けるそれが、恋でないとは言えなくて、もうこれは恋なんじゃないかと観念して受け入れようとしていた。
そんなころに、卯夏のなにかがおかしくなった。いや、もしかしたら変わったのは卯夏じゃなくて僕かも知れない。なんだかいつでも卯夏に、そういう意味で誘われているような気がする。
おさななじみだったことなんて忘れてしまったみたいに、卯夏が色っぽく見えて、ささいなしぐさに誘われてしまう。だれかに会ったと言えば気になって、ずっと一緒にいてほしいと思う。いつだって、どこでだって卯夏にふれていたい。
そして、卯夏はそんな僕をこばまずに、むしろ積極的に受け入れた。家にいる間はずっとセックス。そうしていなかったときはどう過ごしていたかわからないくらいに、僕は卯夏におぼれている。
そして、そんな卯夏に劣情をあおられているのは、僕だけではなかったらしい。
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