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◇
「あっ……、あぁー……」
卯夏のおおきなあえぎ声に、あわててくちを押さえた。声をとめたかったはずなのに、びくん、とおおきく卯夏の腰がはねてきゅう、とそこがしめつけられる。
「んっ……」
思わずうめくと、さらにきゅうきゅうと。たまらなくて、どくんと脈打った性器をずるりと抜き出した。押さえつけたてのひらの下から、くぐもった声。
「こえっ、大きいって」
ささやくように言った。はずなのに、それはまるで獣がうめくみたいになる。がくがくとふるえている卯夏が僕のことばをぼんやりと反すうして、それからゆっくりと僕のてのひらを、自分のてのひらと交換する。もっとして、という卯夏からのしるしに、僕はもういちど足をかかえてひきつけて、びくっ、びくっとふるえる腹筋のきれいなラインを心地よく見た。
とろけるみたいな快感が腰でうずまいている。
安いアパートの吊り下げ式の蛍光灯のあかりは、暴力的にすべてをあばいていて、色気というよりは、ただ下品にえろい。なのに僕は、自分の下で痴態をえがいている卯夏のそのすがたに、脳髄までしびれさせてあほみたいに腰を振っていた。
うすいふとんの上にみずたまりのように広がった長めの髪、その中心にある紅潮したちいさな顔。黒目がちのおおきな瞳と、それをいろどるまつげにはぬれてしずくがたまり、頭上のまあるい蛍光灯のひかりをきらきらと写している。ちいさなとおりのよい鼻と、食いつきたくなるくちびるをおおう、形の良い長い指にはかわいそうになるほど、ちいさな小きずがあって、どうしてコイツはこんなに不器用なんだとあきれた。
ほそい首とその首すじ。その先はきれいな形の鎖骨につづき、適度に筋肉ののった胸筋に、ぽつりとあかく色づいたちくびが、呼吸にあわせてうごいている。そこから下はなだらかに筋肉が浮かぶ腹筋、そうしてあわい陰毛には性器からたらたらと透明なしずくが垂れていた。
僕がつき上げるたびに、勃ちあがったままの性器がゆらゆらとゆれる。そうして深くつくと、ぺちんとかわいいおとをさせて腹をたたいた。僕がかかえた足はなめらかで長く、体毛の存在を感じさせない。
こんな場所で、こんなふうにあえいでいるには、あまりにふつりあいな美しいいきものが、そこにいた。
「あっ……、あぁー……」
卯夏のおおきなあえぎ声に、あわててくちを押さえた。声をとめたかったはずなのに、びくん、とおおきく卯夏の腰がはねてきゅう、とそこがしめつけられる。
「んっ……」
思わずうめくと、さらにきゅうきゅうと。たまらなくて、どくんと脈打った性器をずるりと抜き出した。押さえつけたてのひらの下から、くぐもった声。
「こえっ、大きいって」
ささやくように言った。はずなのに、それはまるで獣がうめくみたいになる。がくがくとふるえている卯夏が僕のことばをぼんやりと反すうして、それからゆっくりと僕のてのひらを、自分のてのひらと交換する。もっとして、という卯夏からのしるしに、僕はもういちど足をかかえてひきつけて、びくっ、びくっとふるえる腹筋のきれいなラインを心地よく見た。
とろけるみたいな快感が腰でうずまいている。
安いアパートの吊り下げ式の蛍光灯のあかりは、暴力的にすべてをあばいていて、色気というよりは、ただ下品にえろい。なのに僕は、自分の下で痴態をえがいている卯夏のそのすがたに、脳髄までしびれさせてあほみたいに腰を振っていた。
うすいふとんの上にみずたまりのように広がった長めの髪、その中心にある紅潮したちいさな顔。黒目がちのおおきな瞳と、それをいろどるまつげにはぬれてしずくがたまり、頭上のまあるい蛍光灯のひかりをきらきらと写している。ちいさなとおりのよい鼻と、食いつきたくなるくちびるをおおう、形の良い長い指にはかわいそうになるほど、ちいさな小きずがあって、どうしてコイツはこんなに不器用なんだとあきれた。
ほそい首とその首すじ。その先はきれいな形の鎖骨につづき、適度に筋肉ののった胸筋に、ぽつりとあかく色づいたちくびが、呼吸にあわせてうごいている。そこから下はなだらかに筋肉が浮かぶ腹筋、そうしてあわい陰毛には性器からたらたらと透明なしずくが垂れていた。
僕がつき上げるたびに、勃ちあがったままの性器がゆらゆらとゆれる。そうして深くつくと、ぺちんとかわいいおとをさせて腹をたたいた。僕がかかえた足はなめらかで長く、体毛の存在を感じさせない。
こんな場所で、こんなふうにあえいでいるには、あまりにふつりあいな美しいいきものが、そこにいた。
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