俺の部屋が異世界に転移したみたいだ‼

モモん

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第六章　異世界ツアー

無人島生活記

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「みなさーん、忘れ物はないですかぁ」

「「「はーい」」」

「じゃ、行きます」

シュン！

　参加は１０団体で、総勢１００人。
団体ごとにそれぞれのエリアまで瞬間移動で送り届ける。
ポータブル発電機を持ち込むところや、ソーラーパネルを持ち込むところなど、機材は様々だ。
医師は２団体に一人ずつ配備され、不測の事態にも備えている。
水場のある沢までは距離に違いが出ているが、これはくじ引きで決めた結果なので仕方ない。

「よーし、野営の準備だ！」

「「「おー！」」」

　率先して動くのは、各団体で雇ったサバイバルの専門家である。
当面はテント生活になるのだろう。
ため池を掘る組や木を切り倒す組、トイレの設置を優先する組など、一様に活気づいている。
女性の姿もチラホラと見える。物好きな事だ。

　異世界村チームは、国立ともう一人城田が参加している。
こちらも木を切り出している。
だが、こちらのチームは切り株の上に家を作るようだ。
レーザーで水平をだし、切断面に防腐処理をしてウッドパネルを貼り付けていく。

「よーし、完成だ！」

　なんと、その日のうちに小屋を完成させてしまった。
しかもソーラーパネルや防災用トイレ付きだ。
さすがに夜はカップ麺だったが、それでも無事に夜を越した。
そして、翌日、もう一軒の家を建てる。
こちらは女性スタッフ用だという。
ゴールデンの時間帯番組だけあって、資金も潤沢のようだ。

　その翌日からは、木を切り倒して畑づくりに入る。
スポンサーから提供されたミニショベルを使って根を掘り起こし、小型の耕運機で耕していく。
この日も、食事はレトルトだ。
そう、このチームは、サバイバルではなく、あくまでも生活の拠点を作ろうというのだ。
そして、ミニショベルで浅型の井戸を掘り生活用水を確保する。
井戸の水はポンプで汲み上げられ、浄水タンクを経て家の水道にまわる。

「一週間だけど、何とか家らしくなったね」

「ああ、これならアイドルも呼べるぞ」

「だけど、一週間カンヅメだよ」

「新人なら大丈夫だろ」

　最初の一週間が過ぎ、城田は帰っていき、松島が女性スタッフを連れてやってきた。

「国立、すげえなこれ」

「ああ、城田と二人で頑張ったよ」

「なんだか、普通に家なんですけど」

「アイドルに来てももらえるようにしたんだ」

「どうせ私たちはオマケですよ」

「さあ、今日からは生活のためにがんばるぞ」

「もう、都合の悪いことはすぐごまかすんだから」

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