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第二部 神の娘  第五章スーパー中学生

ピザづくり

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アカネたちがトマトとアスパラを摘んで戻ると、カエデがピザ生地作りが行っていた。
ピザ職人のスキルをセットして、指でグルグルと生地を伸ばしている。

「えっ、カエデさんってあんなことまでできるの?」

「うん、いろんなことができるよ」

アスパラを下処理して茹で、トマトはざく切りにする。
具材はほかにもベーコンや照り焼きチキン、カマンベールチーズなど様々なものが用意されていた。

「さぁ、好きな具材を載せて頂戴」

アカネはトマトとモッツアレラチーズを生地の半分に、もう半分にアスパラとベーコンをセットした。

「私も同じにする」

アリサも同じようにして、上からチーズをまんべんなく振りかけていく。

「チーズやベーコンもこっちの世界で作ってるの。
工場で作ってるやつを直接持ってきてるんだ」

「こっちの世界に牛はいなかったの。
だからアメリカの牛を譲ってもらったのよ。
それが今では何千頭にも増えて、こうして色々なものに使えるようになったのよ」

「そうそう、私もシュウと一緒にアメリカの牧場へ行ったけど、すごく大きな牧場だったわ。
CCさくやの撮影にも使わせてもらったの」

「あっ、それ見ました。
ソフトクリームを食べるシーンですよね」

「そうそう、思い出したらソフトクリームが食べたくなったわね。
アメリカは……夜中ね。駄目だわ」

「時差は16時間でしょ。朝の4時ならもう起きてるんじゃない」

「そうね。アリサちゃんが帰るまでには買ってこられるわ」

「やった、じゃ3時のおやつだね。
でも、ソフィアママが行ったら、また大騒ぎになるんじゃない?」

「朝の7時ならまだ観光客はいないでしょ。大丈夫よ」

「よし完成っと。アカネ、焼いてきて頂戴。
石窯は温めてあるから」

「了解っと。アリサちゃんいこう」

「えっ、オーブンってキッチンにあるんじゃないの?」

「外に石窯があるんだ。
これくらいならいっぺんに焼けるからさ」

「そうだ、あとでスカイボードに乗ってみない?」

「スカイボードって?」

「写真集で、ママたちが空を飛んでるの見たことない?」

「えっ、あれってCGじゃないの?」

「ううん、本物だよ。
撮影したお父さんも、空を飛ぶ車から撮ってるんだ」

「あっ、それ知ってる。
災害救助で出てくるやつでしょ」

「うん、あれもお父さんが作ったんだ」

「お父さんって本当になんでもできるんだね」
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