上 下
173 / 224
第二部 神の娘  第五章スーパー中学生

特別顧問

しおりを挟む
「それにソフィアママとルシアママだよ」

「「いらっしゃい」」

「は、はじめまして!
アリサです!」

「ほら、緊張しないでって」

「ムリだよ。だってソフィアさんだよ。
CCさくやのソフィアさんだよ!」

「うふふ、ただのマーメイドですから」

「まあ、とにかく座りましょ」

「えっ、ここに……」

「だって、私の部屋なんてベッドがあるだけで何にもないよ」

「そうそう。今、お茶入れますから」

「そ、そういえば、ビビさんは?」

「ビビ姉なら寝てるよ。
あと4時間くらいで起きてくるかな」

「まだ寝てるの?」

「だって、エジプトの女王だからね。
昼間は向こうで過ごして夜に帰ってくるんだ。
時差があるからね、まだお休みの時間なの」

「女王……やってるの……
ねえ、あそこからじっと見られてるんだけど」

「ああ、マモちゃんだよ。
おいでマモちゃん」

チチッ チチッ

「ピグミーマーモセットがいっぱいいるんだ。
名前は全部マモちゃんなんだよ」

「こんな小さい……サル?」

「そうだよ」

「か、かわいい……」

「こっちはジェルボア。正式にはパルキスタントビネズミ」

「ネズミなんだ」

「あそこで寝てるのが、ビビ姉のタイガー。
ゴールデンタピータイガーっていって、とってもキレイなんだよ

「たくさんいるってこういうことなのね」

「そっちはオセロットのジャック。
撫でてほしいみたいよ」

「なんでこんなにいるの」

「お父さんの趣味かな」

「お父さんって、カメラマンの末永シュウさんでしょ」

「カメラは趣味ね。
本業は……なんだろう。
いろんな国や団体の相談役かな」

「えっ?」

「アメリカにWHOにODA、オーストラリアにEU、覚えていられないくらいよ」

「日本ではあんまり報道されないから知らないのよ。
はい、紅茶でいいわよね」

「あっ、ありがとうございます」

「海外でシュウ・末永っていったらとんでもない人だって認知されているけど、日本だと表舞台に出たのってマーメイドの会見くらいですからね」

「私たちが生まれる前のことだしね」

「核兵器撤廃の時も、日本はカヤの外だったし、クリーン魔法普及の時も日本だけはあまり広報してないでしょ」

「それって、私たちが生まれた年ですよね」

「そうね。あの時も海外では難病の根絶ってすごい反響だったのよ」

「ひょっとして、アカネちゃんのお父さんって、とんでもない人?」

「おかげで、あまり帰ってこないけどね」

「忙しいんだから仕方ないでしょ。
今だってプレジデントと会食なんだから」

「ぷ、プレジデントってアメリカのですか?」

「そう。アメリカの特別顧問だからねシュウは」
しおりを挟む
1 / 4

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

異世界で魔工装具士になりました〜恩返しで作ったら色々と大変みたいです

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:20,916pt お気に入り:1,197

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:846pt お気に入り:3,919

処理中です...