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第四章

就任

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神になったら何をするだろうか。
お金なんて自分でいくらでも作れる。
美女だって思いのままに作ることができる。

俺は嫁たちを集めて報告した。

「へえ」

「すごーい、パパ、神様なんだって」

「パパ、かみちゃま。しゅごーい!」

「いや、みんな神様だから」

「それで、何か変わるの?」

「いや、今までと同じように、世界を確認して、問題があれば是正する。
布教も今まで通りなんだけど、これからは家族全員を神として紹介する」

「それは、シュウだけでいいわよ。
私たちは、必要があればお手伝いするだけ」

「そうね、お土産はちゃんと買ってきてね。
自分で作っちゃダメよ」

「私は、美味しいタルトがいいな」

「メロンのシャーベット。本物の果肉を使ったやつよ」

「アカネはね、うーんと、イチゴ!」

「はいはい。じゃ、プレジデントに報告してくるわ」



シュン!

「アリス、プレジデントのアポとってくれ」

「ダメな時間は?」

「今のところ、フリーだ。
そうだ、浅見、アリス、神様にならないか?」

「嫌です。私は普通に結婚して寿退社しますから」

「そうね、もうハーレムは作ったし……」

「えっ、ハーレム作ったの?」

「だって、写真集抱えて、サインをもらいに来る女の子多いんだもん。
百合系は一発でわかるわよ」

「ということは、ボス、いよいよ神様に出世ですか」

「出世じゃなく、押し付けられただけだよ。
あっ、欲しいスキルがあったら何でも付与するから言ってくれ」

「どうしても瞬間移動が欲しいって子がいるんだけど」

「スタッフになれば付与してやるぞ」

「プレジデント、今からでオッケーです」

「じゃ、行ってくる」

シュン!

「やあ、シュンどうした」

「神様に、神の座を押し付けられました」

「そうか。ついに君も神様の仲間入りか。おめでとう」

「めでたくないですよ。
余計な仕事と責任が増えただけです」

「いいじゃないか。これで核の問題も解決できる。
病気も克服できるし、環境問題もクリアだ。
みんな自分の余暇を満喫できるってもんだよ」

「核ですか?」

「核爆弾を、すべての国から撤収して、君が保管すればいい。
いままでは、隠し持ってる恐れがあったから廃棄できなかったんだ。
発電所もそうだ。核の廃棄物処理さえできれば原発も大歓迎だよ」

「そうか、F2の問題も処理できるな」

「そうさ、原発がフルに稼働できれば、脱炭素も夢じゃない」

全世界で同時に核爆弾を撤去することは、あっという間に決まった。
最初にアメリカとロシアの約6500発を撤収し、フランス・イギリス・中国も撤収した。
インド・パキスタン・北朝鮮・イスラエル。
それ以外も、探査ですべて撤収した。

F2の放射性廃棄物と未回収の燃料を収容し、太陽にポイした。
各国の放射性廃棄物も供出させて同じように処理していく。

俺は、有人の世界から優れた人間をピックアップし、神の使途集団を作った。
スキルエディットを与え、その世界の布教と管理を任せたのだ。

こうして、俺の世界運営は楽ちんになった。
後は、嫁と子供たちと平和な時間を……

「シュウ、第997世界で、地球に隕石が迫ってます!」

まだまだ、完全には隠居できそうにない。

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