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第四章
ニューイングランド
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翌日、俺はリーダーのハリスさんと二人でイギリスの拠点を訪れた。
いきなり飛んでいくと驚くだろうから、少し手前から地上を走行していく。
いきなり現れたのが多目的装輪装甲車パトリアAMVだ。
パニックで撃たれたのは仕方ない。
だが一発だけで、撃った男は周りの者が抑えてくれていた。
先に俺が下りて話をする。
「話がしたいんだが大丈夫か」
「ああ、すまない。こいつは気が小さくてな」
俺はハリスさんに手を振って大丈夫だと合図する。
建物内の会議室で話を始める。
「我々はアメリカという国からやってきました。
私はリーダーのハリスです」
「イギリスのスコットだ。
アメリカというのはこの大陸の事なのか?」
「ええ、アメリカ大陸。私たちはそう呼んでいます」
ハリスさんは、並行世界のことを話し、中央部の文化には干渉しないように頼んだ。
「にわかには信じられない話だが……」
「この地図をご覧ください。
今はこのニューイングランドという場所です。
中央のこのエリアに三つの文明があります。
私たちの世界では、植民地政策でここを滅ぼしてしまいました。
ここに手をつけるのはできれば一年待ってもらいたい」
「だが、我々も国の政策で来ている」
「そこは承知しています。
できれば各国の代表と話をしたうえで、この地域を保護していきたい。
これから、ヨーロッパ各地を回って調整してきますので、一週間待っていただきたいのです」
「まあ、その程度なら」
ここで判明したのは、14世紀のペストで、我々の世界は25%の人口を失ったが、この世界では75%だったこと。
そのために、回復が500年遅れたそうだ。
俺とハリスさんはその足でイギリスに向かい、状況を説明する。
イギリス政府は暫定的に待つことを約束してくれた。
交換条件として世界地図を提供したのだが。
次いでフランスとスペインの政府にも協力をお願いし、三日後イギリスで会議を開催することとなった。
参加国はイギリス、フランス、ドイツ、スペイン、ロシアの5か国。
この5か国が植民地政策をとっているらしい。
「我々の世界では、このモンゴロイドによる文化を完全に滅ぼしてしまいました。
どうか、この文化を研究するための猶予をいただきたい」
「もし、断ったら」
「そんなに殺人がお好きなら、相手をしてあげてもいいですよ。
僕もモンゴロイドの子孫ですからね」
「なに!
この5か国と戦うというのかね」
「シュウくんやめたまえ。
あくまでも平和裏に進めていこうではないか」
「徴発されたんですから、それなりの決意を見せないと駄目ですよ。
あちらにとって、我々の持つ情報はそれだけ魅力的なんです。
どこにどんな資源が眠っているか、時間と金をかけなくてもいいんですからね。
逆に言えば、それさえ分かれば民族なんてどうでもいいんです」
「あはは。よく分かっているね。
その通りだよ。
君たちは研究結果に満足できて、我々は余計な投資をせずに結果だけを受け取れる。
どうだい、その条件で」
「少し、検討する時間をください。
何も、金のありかじゃなく、例えば航空機の設計図でもいいんですよね」
「こ、航空機が実用化されているのか」
「ええ、あの車両にも価値があるでしょう。
水陸両用で、あの形態で時速100kmで走行可能です。
例えば、あの車を先行したイギリスに2台、それ以外の国に1台提供するとかですね」
「あの車なら2倍にしてほしいね」
「じゃあ、金鉱の場所か、航空機の設計図か、車の現物ってことでいいですね」
「ああ、3日以内に回答をもらえれば、それで半年待とうじゃないか」
いきなり飛んでいくと驚くだろうから、少し手前から地上を走行していく。
いきなり現れたのが多目的装輪装甲車パトリアAMVだ。
パニックで撃たれたのは仕方ない。
だが一発だけで、撃った男は周りの者が抑えてくれていた。
先に俺が下りて話をする。
「話がしたいんだが大丈夫か」
「ああ、すまない。こいつは気が小さくてな」
俺はハリスさんに手を振って大丈夫だと合図する。
建物内の会議室で話を始める。
「我々はアメリカという国からやってきました。
私はリーダーのハリスです」
「イギリスのスコットだ。
アメリカというのはこの大陸の事なのか?」
「ええ、アメリカ大陸。私たちはそう呼んでいます」
ハリスさんは、並行世界のことを話し、中央部の文化には干渉しないように頼んだ。
「にわかには信じられない話だが……」
「この地図をご覧ください。
今はこのニューイングランドという場所です。
中央のこのエリアに三つの文明があります。
私たちの世界では、植民地政策でここを滅ぼしてしまいました。
ここに手をつけるのはできれば一年待ってもらいたい」
「だが、我々も国の政策で来ている」
「そこは承知しています。
できれば各国の代表と話をしたうえで、この地域を保護していきたい。
これから、ヨーロッパ各地を回って調整してきますので、一週間待っていただきたいのです」
「まあ、その程度なら」
ここで判明したのは、14世紀のペストで、我々の世界は25%の人口を失ったが、この世界では75%だったこと。
そのために、回復が500年遅れたそうだ。
俺とハリスさんはその足でイギリスに向かい、状況を説明する。
イギリス政府は暫定的に待つことを約束してくれた。
交換条件として世界地図を提供したのだが。
次いでフランスとスペインの政府にも協力をお願いし、三日後イギリスで会議を開催することとなった。
参加国はイギリス、フランス、ドイツ、スペイン、ロシアの5か国。
この5か国が植民地政策をとっているらしい。
「我々の世界では、このモンゴロイドによる文化を完全に滅ぼしてしまいました。
どうか、この文化を研究するための猶予をいただきたい」
「もし、断ったら」
「そんなに殺人がお好きなら、相手をしてあげてもいいですよ。
僕もモンゴロイドの子孫ですからね」
「なに!
この5か国と戦うというのかね」
「シュウくんやめたまえ。
あくまでも平和裏に進めていこうではないか」
「徴発されたんですから、それなりの決意を見せないと駄目ですよ。
あちらにとって、我々の持つ情報はそれだけ魅力的なんです。
どこにどんな資源が眠っているか、時間と金をかけなくてもいいんですからね。
逆に言えば、それさえ分かれば民族なんてどうでもいいんです」
「あはは。よく分かっているね。
その通りだよ。
君たちは研究結果に満足できて、我々は余計な投資をせずに結果だけを受け取れる。
どうだい、その条件で」
「少し、検討する時間をください。
何も、金のありかじゃなく、例えば航空機の設計図でもいいんですよね」
「こ、航空機が実用化されているのか」
「ええ、あの車両にも価値があるでしょう。
水陸両用で、あの形態で時速100kmで走行可能です。
例えば、あの車を先行したイギリスに2台、それ以外の国に1台提供するとかですね」
「あの車なら2倍にしてほしいね」
「じゃあ、金鉱の場所か、航空機の設計図か、車の現物ってことでいいですね」
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