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第三章
パラレルワールド
しおりを挟む魔道具師の育成は、学校の授業に取り入れることで、拡大可能であるが、スカイボード以上のものはなかなか生まれない。
それでも、来るべき魔族との決戦のためにも、継続せざるをえない。
そんな中で、とある少女が空間に穴をあける魔法を発見した。
本人は、瞬間移動を再現しようとしていたのだが、なぜか1mほどの黒い穴が開いて閉じなくなってしまった。
穴にカメラを入れて撮影したところ、そこには空中から生えた楔が写っていた。
俺は、この穴にも楔を打ち込んで塞いでおいた。
俺は、この魔法式を禁止して、その構文をチーターたちと解析した。
そして、ついにこの穴を塞ぐ魔法を発見した。
おれは、3か所に開いた穴をすべて塞いでから、次のステップへと進めた。
任意の場所に任意大きさの穴を開けてみたのだが、それは俺たちの世界ではなかった。
また、同じ場所に穴を開けても、まったく違う世界につながってしまう。
俺は瞬間移動で戻ってこられるが、これは困ったことになった。
おそらくは、地球で言う自転や公転のように、それぞれの世界が移動しているのだろうと仮説を立てた。
幸いなことに、いきなり宇宙空間に出ることはない。
そこから考えられることは、パラレルワールド。
進化の異なる進み方をしてしまった世界が存在するというものだ。
すべて、同じ太陽系の第四惑星なのだが、地球とユーフラシアは異なる進み方をした別世界。
それならば、魔界も同じことになる。
魔族も、とんでもなく想定外の存在ではなく、単に違う道を歩んだ種族ならば、そこまで恐れる必要もない。
これは、地球の科学者とも協力して進める必要がある。
「地球とユーフラシアですが、同じ24時間の周期で自転していると考えられます。
更に、約365日周期で季節が変わっていますし、こちらをご覧ください。
昨日のユーフラシアの夜空です」
「うーむ、ベガ、アルタイル・デネブか、夏の大三角だな。天の川も同じに見える」
「別の時間帯です」
「オリオンの三つ星だな」
「もし、そうだとして、行き来することができるなら、相互に交流することもできるし、すべて閉じておくこともできると……」
「ええ。興味本位で手をつけてよいモノか悩んでいます」
第三部終了です。
第四部 パラレルワールド編 開始いたします。
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