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第二章

メタルガーゴイル

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「へえ、二人で渋谷へ行ったんだ。どうだった?」

「人が多すぎて気持ち悪いです」

「じゃあ、今度は横浜にしようか。
軽薄そうなのは少ないから」

「しばらく、向こうはいいです。
作りたい魔道具がありますので、こっちでゆっくりやりますよ」

「そうだ、エルフから教えてもらった酸っぱい実を甘く煮てジャムを作ってみたんだけど食べる?」

「「食べます!」」

「じゃあ、ジャムトーストにしよう」

チン

「モグモグ、アセロラみたいな味ね」

「ですね。ヨーグルトのほうがよかったんじゃないですか」

「ほら、男の人って、そういうのセンスないから」

グサッ

「そうですね。これも四つ切にしてくれれば食べやすいのに……」

「うっ、ちょっとギルドに行ってくる」

三人で暮らすために、ゴルの郊外に家を建てた。
周囲に畑を作り、ゴーレムに管理させている。

小学校の校庭くらいの畑の周りには高さ5mの土壁を作り、中心に家を建てた。

外に出ると、上空にガーゴイルが見える。
スリングショットで打ち抜くがいつものように落ちてこない。
2発3発と打ち込みやっと落下してきた。

不振に思い落下地点に移動すると、そこには金属質のガーゴイルが横たわっていた。



「なんじゃこれは?」

「鑑定にも表示されません。
しいていうなら、メタルガーゴイル」

「まあ、そんなところだな」

ここはギルドの会議室。
メンバーは先生とギルマスと俺。
つまり道場主とその義理の息子、義理の孫という三代の構図になる。

「対策してきおったという事か」

「スリングショット一発では落ちませんでした。
3発でやっと仕留められましたが……」

「アンデッドの比ではないのう」

「こんなのが大群で襲ってきたら……」

「どういう攻撃手段を持っておるかわからんが、このクチバシだけでも脅威じゃな」

「10や20なら何とかなるだろうが、50、100で来られたら対応出来ないと思う」

「とりあえず、領主様に報告しておこうかのう」

「俺とシュウで行ってきます」

「ああ、そうしてくれ」



「メタルガーゴイルですか、また厄介なモノが現れましたね」

「こいつだけでも脅威ですが、他の魔物がこんな変化をしてきたら……」

「ただでさえ硬いドラゴンとかがメタル化したら……か」

「町は壊滅ですな」

「シュウ君、何か対抗策はないだろうか」

「そうですね……」

俺はクラフトのスキルをセットしてメタルガーゴイルを素材にする。

「材質はミスリル銀ですね。
魔鉱石を核にして動かしているようですが、スケルトンと違って魔鉱石は内部に収容されています。
ゴーレムに近いかもしれませんね。
弱点らしい弱点はなさそうです……」

シュン、サクラが瞬間移動で現れた。

『シュウ、そのメタルガーゴイルが現れたわ。
10羽、町に向かってくる。
カエデとルシアはドランに避難させたわ』

「メタルガーゴイルが10羽現れたそうです。
町に向かっているそうなので、迎撃の準備を。
おそらく、数分でやってきます。
僕は先に先生を呼んできますから」

「頼んだ」

シュン

「先生は?」

「道場に帰ったわよ」

シュン

「先生、ガーゴイルが10羽向かってきます。
団長とお義父さんには伝わっています。
招集をお願いします。
僕は先に様子を見てきますので」

「分かった」

シュン

「あれか、サクラ、クロウ、対応できるか?」

『余裕ニャ』 『大丈夫です』

スリングショットを連発し、1羽2羽と落としていく。

「くそ、早い!」
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