稀代の魔物使い

モモん

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第Ⅵ章 南の大地

じゃ、お願いね

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「ただいま」

「おかえりなさいませ、シーリア様」

「へへっ、今日はお土産いっぱいだよ」

「まあ、見たことないフルーツがたくさん」

「ダイバーン王国に行ってきたの。
あとで作るからね」

「新作ですね!」

「うん、ちょっとアレンジしてみるから楽しみにしてて」

シーリアのアレンジは、イノシンの肉に小麦粉をまぶして焼くのと、味付けにソイソースを加えることだった。
小麦粉をまぶした方が、肉のうまみを逃がさず、味もよくからむからだ。

「美味しい!」

「黄色いのはパイナップルといって、酸味と甘味がちょうどいいのよね」

「ソイソースもマッチしてますね」

ダイバーンでは塩味だったんだけど、ソイソースを使ったほうが深みのある味になると思ったの。
それと、肉に小麦粉をまぶしてみたの、こうすることで味もよく絡んでるでしょ」

「はあ、一回食べただけで、これだけアレンジしちゃうんですから、やっぱりシーリア様すごいです」

「ううん、これはいい素材にであっただけよ」

「こっちのハムっていうのもいいですね。
パンにはさんでもいけそうですね」

「そうね。
ルナさん、明日お願いします」

「承知いたしました」

「厚切りにして、ステーキもいけそうですね」

「アンナさん、明日の夜お願いします」

「承知いたしました」

「ほかのみんなは、ハムづくりですからね」

「「「はい!」」」

「もう少し塩を抑えてみたいですね」

「何種類か作ってみましょう」

「このパプリカとブロッコリーは、栽培できませんかね」

「パプリカとメロンは種をとってあるから、地下と外で試してみましょうね。
パイナップルは、ヘタがしっかりしてるから、このまま植えてみましょう」

「「「はい!」」」

「ブロッコリーは、次に行ったときに、種を探してみるわ」

「また、料理のレパートリーが増えそうですね」

「もう、みんな食いしん坊だから大変……」

「一番の食いしん坊さんが、それを言うんですか。
説得力ありませんよ」

「「「うんうん」」」

「私は、美味しいものが好きなだけです」

「「「はいはい」」」

「でも、このメロンの上品な甘さは、癖になりそうですね」

「これって、凍らせてシャーベットにできそうですね」

「はい、お願いね」

「量産できてからにしたほうがいいんじゃないでしょうか」

「だって、早く食べたいじゃない……」

「やっぱり食いしん坊だw」
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