稀代の魔物使い

モモん

文字の大きさ
上 下
129 / 172
第Ⅳ章 ワイバーンの故郷

メイドさん増員します

しおりを挟む
「ジャネットさん、財務局で誰かうちへ常駐させたいだけど、いい人いませんか」

ジャネットさんは、内務局から派遣されている私の補佐役です。

「財務局ですか、ちょっと調整してみますね」

それから執事のナタリーさんと次のアルトハイン派遣のマリアーナさんを呼んで打合せします。

「次のアルトハインへ派遣するときに、もう二人派遣したいんですけど」

「何か、追加の仕事でもあるんですか?」

「ワイバーン3匹を常駐させますので、そのアドバイス役とマリアーナさんの補佐です。
それから、セシルに毎日魚を仕入れさせますので、そのサポートもお願いしたいです。
人選をマリアーナさんにお願いします。
これは、出発の3日前までに決めてもらえれば結構です」

「承知いたしました」

「ナタリーさんには、そのメイドさんの補充をお願いします」

「承知いたしました」

「それで、ナタリーさんの負担が相当増えていると思いますので、金銭管理専門に財務局から一人派遣してもらいます」

「ありがとうございます。
魚を仕入れるとなると、向こうへの支払いと城へ納品する収入が増えますので、調整だけでも楽になります」

「すいません。
普通の貴族の執事なら、こんなに忙しいことはないでしょうに……」

「何をおっしゃいますやら。
名誉男爵から、すでに伯爵にまでご出世されて、周りからは羨望の的なんですよ。
こんな若輩者が、公爵家の執事のお爺ちゃんたちと同等の目で見られているほどです。
パーティーの心配をするよりも、よほど刺激的な毎日ですからご心配なく」

「そういえば、伯爵位就任パーティーの件はどうなりました」

「後見人の件を含めて、全部お断りしておきました。
何しろ、国王が後見人みたいなものですからね。
それからメイドの増員ですが、できれば7人ほど増やしたいと思います。
アルトハインがらみで5人とワイバーンの関係で2人。
採用の順番待ちは30人ほどおりますので、その中から人選いたします」

「そんなにいるの」

「最近は、貴族家の長女も増えてきているんですよ。
嫁入り修行にうってつけとか、ここから王族に嫁に出したのも大きかったようですね」

「それなんだけど、パトリアが3年後に次期王妃さまになるみたい」

「「じゃあ、カイン王子様から!」」

「そうみたい」

「おめでとうございます!……って、シーリア様はご両親じゃないですね。
それから、伯爵位からは門番を派遣されるようなんですが、どうなさいますか?」

「レオンやコロンたちがいるから必要ないと思うけど、みんなが不安なら入れてもいいわよ」

「ジャネットさんから、女性兵士を3人確保できたと連絡が入りましたけど」

「だったら、住み込みにしてもらって、メイドさん兼任?」

「それ、いいですね」

「じゃ、決定でお願いします」

我が家のメイドさんは忙しい。
多少余裕をもって雇う分には問題ありません。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?

お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。 飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい? 自重して目立たないようにする? 無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ! お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は? 主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。 (実践出来るかどうかは別だけど)

俺だけに効くエリクサー。飲んで戦って気が付けば異世界最強に⁉

まるせい
ファンタジー
異世界に召喚された熱海 湊(あたみ みなと)が得たのは(自分だけにしか効果のない)エリクサーを作り出す能力だった。『外れ異世界人』認定された湊は神殿から追放されてしまう。 貰った手切れ金を元手に装備を整え、湊はこの世界で生きることを決意する。

テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】

永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。 転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。 こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり 授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。 ◇ ◇ ◇ 本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。 序盤は1話あたりの文字数が少なめですが 全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

30年待たされた異世界転移

明之 想
ファンタジー
 気づけば異世界にいた10歳のぼく。 「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」  こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。  右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。  でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。  あの日見た夢の続きを信じて。  ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!  くじけそうになっても努力を続け。  そうして、30年が経過。  ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。  しかも、20歳も若返った姿で。  異世界と日本の2つの世界で、  20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。

転生したらただの女の子、かと思ったら最強の魔物使いだったらしいです〜しゃべるうさぎと始める異世界魔物使いファンタジー〜

上村 俊貴
ファンタジー
【あらすじ】  普通に事務職で働いていた成人男性の如月真也(きさらぎしんや)は、ある朝目覚めたら異世界だった上に女になっていた。一緒に牢屋に閉じ込められていた謎のしゃべるうさぎと協力して脱出した真也改めマヤは、冒険者となって異世界を暮らしていくこととなる。帰る方法もわからないし特別帰りたいわけでもないマヤは、しゃべるうさぎ改めマッシュのさらわれた家族を救出すること当面の目標に、冒険を始めるのだった。 (しばらく本人も周りも気が付きませんが、実は最強の魔物使い(本人の戦闘力自体はほぼゼロ)だったことに気がついて、魔物たちと一緒に色々無双していきます) 【キャラクター】 マヤ ・主人公(元は如月真也という名前の男) ・銀髪翠眼の少女 ・魔物使い マッシュ ・しゃべるうさぎ ・もふもふ ・高位の魔物らしい オリガ ・ダークエルフ ・黒髪金眼で褐色肌 ・魔力と魔法がすごい 【作者から】 毎日投稿を目指してがんばります。 わかりやすく面白くを心がけるのでぼーっと読みたい人にはおすすめかも? それでは気が向いた時にでもお付き合いください〜。

処理中です...