稀代の魔物使い

第Ⅳ章 ワイバーンの故郷

嫁入り

カイン王子にはソイソース２樽と、新作の果実のソースひと樽を持って行ってもらいます。

「三日後に私もアリシアを連れてダイトウへまいります。
その時に、時間があれば王都へも顔を出しますわ」

「おお、それは是非お越しください」

「それから、この木箱の中にステーキ用の肉が入ってます。
途中で開けたりしないで、このままパトリアに渡してください」

「承知しました」

こうして、カイン王子一行は帰国の途につきました。

私はアリシア出発の準備にかかります。
各種調味料にソース。金物一式。
とびきりのドレスを仕立てて、当日を待ちます。

当日は父親である伯爵も同行します。
嫁入り道具一式を荷車に載せて花嫁行列が出発、
王様も見送りに出ていただきました。

アリシアは私よりも年上の１８才です。

「シーリア様、今回はいろいろとお骨折りいただきありがとうございます。
おかげさまで、隣国とはいえ領主夫人という願ってもないご縁が……」

「こうしてご縁に恵まれたのも、アリシア本人が頑張ったからですよ。
私が何かやったわけじゃありませんから」

「とんでもないです。
こうして、外の世界と関係を持てたのも、シーリア様のおそばで働くことができたからですわ」



※すみません
　体調不良で短いです。