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第Ⅱ章 二人旅
光る龍
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ピー助は3時間とかからずに戻ってきました。
捕虜は王都軍が迎癸来るので、この町は引き続き警戒を緩めないようにという内容の返信をもって。
その日の陽が沈む前に、ピエールさんとギルドからの応援で来てくれたネコ系の魔物を連れた2名で、アンデッドの残党狩りに出発することになりました。
「すごいわね。これが森の王と呼ばれるフォレストキャットなのね。
長毛種の大型ネコ科なんて初めてよ。
あッ、私はカリン。リーンとはパーティーを組んだこともあるわ。
連れは、ブラックキャットのジャダよ。よろしくね」
お姉ちゃんをリーンと呼ぶ人は多くないです。
「シーリアです。こちらこそよろしくお願いします。
でも、ブラックキャットですか。
確か、木の上から奇襲するのが得意だと聞いたことがあります」
「そう、ちょっと小柄だけど、夜間戦闘なら任せて。
ねえ、終わったらちょっとモフらせてよ、ジャダの毛も気持ちいいんだけど、その長毛の誘惑には勝てそうもないわ」
「カリンたら相変わらずなんだから」
お姉ちゃんがレオンを連れて見送りに来てくれました。
「リーンはいかないの?って、何よその白いの。反則よ。何であんたばっかり白いのよ!」
「やっぱり、心の色が現れるんじゃないかな。誰かさんはお腹の中真っ黒だもんね」
「ああ、やっぱりシーリーンとは意見が合うな。俺もそう思う」
こちらはホワイトライガーのポテンを連れたカンモスさんです。
ポテンは2m近いカンモスさんと同じくらいの体長があり、どことなくセイレーンに似ています。
「よし、出発しよう」
お昼前に来た敵陣跡に着いた頃、ちょうど陽が沈んでいきます。
森の中ですから、日没よりも早く暗くなります。
「それが一角獣の角ですか。
俺たちのところにも、一角獣の角が光って、野営の時には助かったって話は入ってきてますけど、角だけでも効果あるんですか?」
「ええ、紐をつけてきましたから、これを背中につけてもらえますか」
ミーちゃんとジャダ、ポテンの背中に角をくくりつけます。
チョロリのお腹にも縛り付けようとしましたが、嫌がります。前足で持つんでしょうか……
チョロリは、前足で角を掴むと徐にガリガリとかじり始めました。
「チョ、チョロリ、ご飯じゃないんだから……」
角を半分ほどかじると、今度は杖をかじります。
ガリガリ……
ミーちゃんが止めないってことは……
例のチカラコブポーズをして全身に力を入れてます。すると、ポッという感じで体が光りだしました。
チョロリの体色もあって、ライトグリーンの優しい光です。
それに、角の光よりも強い光で、結構遠くまで明るく見えます。
それでいて眩しくない、優しい光でした。
「「「うおー!」」」
「なんだこれは……、光る龍だと!」
「ミーちゃん、チョロリ大丈夫なの?」
ミー。平気そうです。
三頭の背中に青い杖をかざして点灯させます。
半分の角が余ったので、ピエールさんの頭に括りつけました。
「よし、では匂いを確認しながら、半径3km程度まで探索させてくれ。
俺はここに残る」
捕虜は王都軍が迎癸来るので、この町は引き続き警戒を緩めないようにという内容の返信をもって。
その日の陽が沈む前に、ピエールさんとギルドからの応援で来てくれたネコ系の魔物を連れた2名で、アンデッドの残党狩りに出発することになりました。
「すごいわね。これが森の王と呼ばれるフォレストキャットなのね。
長毛種の大型ネコ科なんて初めてよ。
あッ、私はカリン。リーンとはパーティーを組んだこともあるわ。
連れは、ブラックキャットのジャダよ。よろしくね」
お姉ちゃんをリーンと呼ぶ人は多くないです。
「シーリアです。こちらこそよろしくお願いします。
でも、ブラックキャットですか。
確か、木の上から奇襲するのが得意だと聞いたことがあります」
「そう、ちょっと小柄だけど、夜間戦闘なら任せて。
ねえ、終わったらちょっとモフらせてよ、ジャダの毛も気持ちいいんだけど、その長毛の誘惑には勝てそうもないわ」
「カリンたら相変わらずなんだから」
お姉ちゃんがレオンを連れて見送りに来てくれました。
「リーンはいかないの?って、何よその白いの。反則よ。何であんたばっかり白いのよ!」
「やっぱり、心の色が現れるんじゃないかな。誰かさんはお腹の中真っ黒だもんね」
「ああ、やっぱりシーリーンとは意見が合うな。俺もそう思う」
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チョロリのお腹にも縛り付けようとしましたが、嫌がります。前足で持つんでしょうか……
チョロリは、前足で角を掴むと徐にガリガリとかじり始めました。
「チョ、チョロリ、ご飯じゃないんだから……」
角を半分ほどかじると、今度は杖をかじります。
ガリガリ……
ミーちゃんが止めないってことは……
例のチカラコブポーズをして全身に力を入れてます。すると、ポッという感じで体が光りだしました。
チョロリの体色もあって、ライトグリーンの優しい光です。
それに、角の光よりも強い光で、結構遠くまで明るく見えます。
それでいて眩しくない、優しい光でした。
「「「うおー!」」」
「なんだこれは……、光る龍だと!」
「ミーちゃん、チョロリ大丈夫なの?」
ミー。平気そうです。
三頭の背中に青い杖をかざして点灯させます。
半分の角が余ったので、ピエールさんの頭に括りつけました。
「よし、では匂いを確認しながら、半径3km程度まで探索させてくれ。
俺はここに残る」
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