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第三章 冒険者タウ
初心者心得
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もう一つ、避妊はどうしているのだろうか。
局長のところは子供さんがいない……
あれっ、まさか作らないようにしてるんじゃないのか。
もし、男の子が生まれた場合に、王位継承権とか……
どうする。
そんなところに踏み込んでいいのだろうか。
あれほど、子供好きなんだ。もし、子供ができないのなら俺に相談……できないよな……
いいや、サンプルを作ってお伺いをたててみよう。
ブラと避妊具か……
あんなことでもなければ思いつかなかったよな。
「このダンジョンは地下15階くらいになるんだがどうする?」
「4日分の食料は用意してありますから、2日で降りられるところまでにしましょう」
「タウ君の案で行きましょうか」
「了解っと。じゃ、出発だな」
「ちょっと待ってください。照明はどうするんですか?」
「某がライトボールの魔法を使うでござるよ」
「へえ、そんな便利な魔法があるんですか」
「あと、時間は?」
「シノブのライトボールが4時間保つから、6回で一日だな」
「ライトボールって凄いんですね」
「つーか、ライトボールを使える人間がいるパーティーじゃないとダンジョンには来ないからな」
先頭はアイラさんで、俺とミーシャが中衛、最後尾がシノブの配置でダンジョンの坂を下っていく。
「階段とかで降りていくんじゃないんですね」
「廃鉱山とかのダンジョンなら階段とか梯子とか使えるんだが、ここは天然だからな。
何か所か梯子を使うんだが、基本は坂だな」
時折現れる魔物は、アイラさんが一撃で切り捨てていく。
「あつ、その虫はお尻に毒針があるから注意してね」
「毒虫も持って帰りますか?」
「毒は某が使うでござるよ」
「了解です」
俺は毒虫を収納に入れた。
取り出すときには気を付けないとな。
「あっ、その魔物の体液は、さっきの虫の毒消しになるわ」
「了解です」
こうして俺たちは初日だけで何種類もの毒と毒消しを入手した。
「よし、今日はこのあたりで一泊しようぜ」
「じゃあ、土魔法で宿泊スペースを……」
「待て、ダンジョン内で土魔法は禁止だ」
「なぜですか?」
「地面や壁の構造を変えることで、崩落の危険性があるからだ。
火も禁止な。ガスが出てることもあるからな」
「アイラさんて、そういうことに詳しいんですね」
「仮にもSクラスだしね。
初心者用のハンドブックに書かれてることを間違えるわけにはいかないわよね」
局長のところは子供さんがいない……
あれっ、まさか作らないようにしてるんじゃないのか。
もし、男の子が生まれた場合に、王位継承権とか……
どうする。
そんなところに踏み込んでいいのだろうか。
あれほど、子供好きなんだ。もし、子供ができないのなら俺に相談……できないよな……
いいや、サンプルを作ってお伺いをたててみよう。
ブラと避妊具か……
あんなことでもなければ思いつかなかったよな。
「このダンジョンは地下15階くらいになるんだがどうする?」
「4日分の食料は用意してありますから、2日で降りられるところまでにしましょう」
「タウ君の案で行きましょうか」
「了解っと。じゃ、出発だな」
「ちょっと待ってください。照明はどうするんですか?」
「某がライトボールの魔法を使うでござるよ」
「へえ、そんな便利な魔法があるんですか」
「あと、時間は?」
「シノブのライトボールが4時間保つから、6回で一日だな」
「ライトボールって凄いんですね」
「つーか、ライトボールを使える人間がいるパーティーじゃないとダンジョンには来ないからな」
先頭はアイラさんで、俺とミーシャが中衛、最後尾がシノブの配置でダンジョンの坂を下っていく。
「階段とかで降りていくんじゃないんですね」
「廃鉱山とかのダンジョンなら階段とか梯子とか使えるんだが、ここは天然だからな。
何か所か梯子を使うんだが、基本は坂だな」
時折現れる魔物は、アイラさんが一撃で切り捨てていく。
「あつ、その虫はお尻に毒針があるから注意してね」
「毒虫も持って帰りますか?」
「毒は某が使うでござるよ」
「了解です」
俺は毒虫を収納に入れた。
取り出すときには気を付けないとな。
「あっ、その魔物の体液は、さっきの虫の毒消しになるわ」
「了解です」
こうして俺たちは初日だけで何種類もの毒と毒消しを入手した。
「よし、今日はこのあたりで一泊しようぜ」
「じゃあ、土魔法で宿泊スペースを……」
「待て、ダンジョン内で土魔法は禁止だ」
「なぜですか?」
「地面や壁の構造を変えることで、崩落の危険性があるからだ。
火も禁止な。ガスが出てることもあるからな」
「アイラさんて、そういうことに詳しいんですね」
「仮にもSクラスだしね。
初心者用のハンドブックに書かれてることを間違えるわけにはいかないわよね」
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