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第四章
第39話 あなたの命は 私が守る
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魔導挺1号通称マンボウは全速力でロバイに向かっていた。
具体的に何か対応する作戦があったわけではない。
単にハイジの気持ちに動かされた結果だった。
俺は冷凍倉庫に行く前に精肉加工市場へ立ち寄って肉を大量に仕入れておいた。
「白ゴジが生きていたと聞いて、状況を確認しにきました。」
「おお、それはありがたい。こちらでもどうしたらよいか悩んでいたところです。」
倉庫に運び入れる際に、氷を少しカットしてあったので、現在のサイズは20m×10mになっている。
「どうだ?」
「お母さんのところに行きたがってる……。でも動けないって……。」
「ブレスは吐けないのか?」
「もう、力が残ってないみたい。」
「そうか……。」
俺は桜に指示をして、白ゴジの口の先あたりの水を過熱し、白ゴジのブレスで氷が溶けたように偽装した。
AI同士の通信で、クララから白ゴジが暴れないという確認をとってある。
そして溶けた穴から白ゴジが這い出てくる。
「倉庫を開けてください!もう一度海に持って行って凍らせてきます。急いで!」
「は、はい。」
俺は白ゴジをレビテーションで浮かせて倉庫から白ゴジを脱出させた。
そして、白ゴジの背にまたがってシールドを展開した。
サヤカには精肉加工市場から肉を運んでもらう。
購入しておいたのは、丸ごとの羊10匹だ。
そして、十分な深さのある海まで出て白ゴジを投下。
ハイジを通じて深く潜行するように指示を出してある。
俺は、投下した場所の海水を30m四方で凍らせた。
レビテーションで持ち上げてわざとらしく白ゴジがいないことを確認する。
ここでロバイの内務省に電話をして、白ゴジが逃げたことを報告し、追跡することを伝えた。
少し沖に出たところでサヤカと合流し、羊を喰わせてやった。
「どうだ?」
「体の熱が戻ってきたみたい。お腹がふくれたらお母さんを探しに行きたいって。」
「分かった。水面に頭を出して泳ぐように言ってくれ。」
「大丈夫なの?」
「ああ。俺を信じろ。」
「うん……。」
俺は白ゴジの頭に乗って、防衛大臣に連絡した。
「ジンです。今、白ゴジとの意思疎通に成功しました。動画を海軍のサーバーに送っていますので確認してください。」
「ど、どういう事だね?」
「ロバイで保管中の氷が溶けて、白ゴジが出てきちゃったんです。」
「ああ、それはロバイの広報から発表があった。」
「その時に海へ運ぶので白ゴジに接触していたんですが、その時にテレパシーみたいな感じで、通じ合えるようになったんです。」
「新しい魔法なのかね?」
「いえ、魔法の痕跡はありません。多分、僕のアビリティーなんじゃないかと思います。」
「ああ、画像を確認した。しかし……、どうするつもりだ?」
「これから、母親と兄弟を探すそうです。」
「……それで?」
「うまく説得できたら、大和に連れて行って飼おうかと思うんですがダメですか?」
「……正気なのか?」
「ええ。食費が一日豚40匹くらいですから、150万円くらいですね。年間で6億円くらい。最強の生物兵器が3匹って考えれば安いと思うんですよね。」
「確かに、白ゴジがうろつく海へは責めてこないだろうな……。」
「南西諸島の無人島を一つ確保して、そこで豚とイノシシを育てましょう。」
「はあ、少し待ってくれ。首相と相談する。1時間くれ。」
「了解です。」
1時間後、大臣からGOサインが出た。
俺はサヤカと二人で白ゴジの頭に乗って、海軍チャンネルで緊急のライブ配信を始める。
「僕は今日、白ゴジとの意思疎通に成功しました。
ただ、これは魔法ではなく、おそらく僕のアビリティーつまり特殊能力によるものだと思います。
今、僕とサヤカはその白ゴジに乗って、母親と兄弟を探しています。
そして、うまく交渉できたら、三匹を大和に連れて行こうと考えています。
環境保護団体の人が言うように、彼らも同じ地球に生まれた生物です。
共存の道があるのなら共存したい。
ただ、コミュニケーションをとれるのが僕だけなので、管理できるように大和に連れていくしかありません。
そこはご理解いただきたいと思います。
では、餌やりをご覧ください。今回は羊を用意しています。これを40度に過熱して与えます。
冷たい魚よりも暖かい肉を好むようで、本人からリクエストがありました。」
こんな感じでライブを行っている。
餌やりは、口を開けさせて一匹づつ羊を放り込んでいく。
うん?もう少し熱い方がいいのか。
じゃあ、50度だ。これでどうだ?
もっとか、60度でどうだ。
そうか、60度で満足なんだな……。
いつの間にか、俺にも白ゴジの意思が伝わってくるようになった。
「この子に名前をつけた。」
「おいおい、ペットかよ。」
「ヨーゼフです。」
「マテ!ハイジにクララにヨーゼフだと……。」
「小さいころにアニメで見た。……ダメ?」
「ああ、いいよ。こいつはヨーゼフだ。」
「やった!」
小さい拳をぐっと握る姿がかわいい。
ちなみに、俺はロリではない。
この可愛いというのは、妹や娘に対する感情だ。
マダガスカルまで、まだ3000kmの距離がある。
時速30kmで泳いでいくと100時間かかってしまう。
-空を飛んでいくぞ-
ヨーゼフに意識を集中して話しかけてみる。
ワクワクするような感情が帰ってきた。
一体化したシールドを展開し、フライトでマダガスカルに向かう。
最高速で飛べば3時間で到着する。
竜の背中に乗って飛ぶという歌が流行っていた気がするが、この場合どう映るんだろう。
俺は動画に撮ってもらった。
頭の上に立って腕組みをしてみたり、急降下してみたりすると、ヨーゼフのキャッキャする楽しそうな感情が伝わってきた。
だが、よくよく考えてみたら、白ゴジには翼がない。これは絵としてのインパクトは弱そうだ。
ところが、海軍広報部はそんなことは考えなかった。
中世RPG風にアレンジされた動画が公開されると、大和を中心に大きな反響を呼んだ。
ドラゴン登場!とか、竜騎士じゃん!など、アニメ&ゲームファンから世界中に拡散され、同時にサヤカバージョンを切望されてしまった。
ここで登場したのが戦略チームから派遣されている谷川君だ。
戦略チームにはゲームオタクしかいない。
彼はマンボウでエサ用肉の調達に出かけたついでに古代エジプトっぽいコスチュームを調達してきた。
「こっちはアラビアンナイトというかベリーダンスの衣装みたいですね。このシースルーな感じがたまらないですよ。」
「わ、私、メイク担当します!」
シアもアニメファンだった。
シアのセンスで、姫カットにして、エキゾチックなメイクが施される。
サヤカもノリノリでポーズをつけている。
最初は谷川君のSNSにアップされた静止画像だ。
3枚の写真と”うちの副長最高♡”のコメントは、一晩で2千万ビューを叩き出し、動画の公開を望む声であふれた。
そして海軍が動画をアップした。
わざわざ、シールドの設定から風を除くことで、髪や衣装が躍動感と柔らかさを醸し出している。
最初に表示された”あなたの命は 私が守る”とかいうタイトルからして突っ込みたくなってくる。
おい、ヨーゼフを撫でながら涙なんか流すんじゃないよ。
誰だよ、ナイフなんか持たせたのは……
レイピアのレプリカなんかどこで手に入れてきた!
そう……、考えてみたらサヤカは剣士だった。
形だけ真似たまがい物じゃなく、本物による凛とした緊張感がある。
だから、彼女が手にしたレイピアは、本物の輝きを放っている。
この動画は、8時間で1億を超える再生数を叩き出した。
【あとがき】
ヨーゼフ……、ペーターじゃないんか!
具体的に何か対応する作戦があったわけではない。
単にハイジの気持ちに動かされた結果だった。
俺は冷凍倉庫に行く前に精肉加工市場へ立ち寄って肉を大量に仕入れておいた。
「白ゴジが生きていたと聞いて、状況を確認しにきました。」
「おお、それはありがたい。こちらでもどうしたらよいか悩んでいたところです。」
倉庫に運び入れる際に、氷を少しカットしてあったので、現在のサイズは20m×10mになっている。
「どうだ?」
「お母さんのところに行きたがってる……。でも動けないって……。」
「ブレスは吐けないのか?」
「もう、力が残ってないみたい。」
「そうか……。」
俺は桜に指示をして、白ゴジの口の先あたりの水を過熱し、白ゴジのブレスで氷が溶けたように偽装した。
AI同士の通信で、クララから白ゴジが暴れないという確認をとってある。
そして溶けた穴から白ゴジが這い出てくる。
「倉庫を開けてください!もう一度海に持って行って凍らせてきます。急いで!」
「は、はい。」
俺は白ゴジをレビテーションで浮かせて倉庫から白ゴジを脱出させた。
そして、白ゴジの背にまたがってシールドを展開した。
サヤカには精肉加工市場から肉を運んでもらう。
購入しておいたのは、丸ごとの羊10匹だ。
そして、十分な深さのある海まで出て白ゴジを投下。
ハイジを通じて深く潜行するように指示を出してある。
俺は、投下した場所の海水を30m四方で凍らせた。
レビテーションで持ち上げてわざとらしく白ゴジがいないことを確認する。
ここでロバイの内務省に電話をして、白ゴジが逃げたことを報告し、追跡することを伝えた。
少し沖に出たところでサヤカと合流し、羊を喰わせてやった。
「どうだ?」
「体の熱が戻ってきたみたい。お腹がふくれたらお母さんを探しに行きたいって。」
「分かった。水面に頭を出して泳ぐように言ってくれ。」
「大丈夫なの?」
「ああ。俺を信じろ。」
「うん……。」
俺は白ゴジの頭に乗って、防衛大臣に連絡した。
「ジンです。今、白ゴジとの意思疎通に成功しました。動画を海軍のサーバーに送っていますので確認してください。」
「ど、どういう事だね?」
「ロバイで保管中の氷が溶けて、白ゴジが出てきちゃったんです。」
「ああ、それはロバイの広報から発表があった。」
「その時に海へ運ぶので白ゴジに接触していたんですが、その時にテレパシーみたいな感じで、通じ合えるようになったんです。」
「新しい魔法なのかね?」
「いえ、魔法の痕跡はありません。多分、僕のアビリティーなんじゃないかと思います。」
「ああ、画像を確認した。しかし……、どうするつもりだ?」
「これから、母親と兄弟を探すそうです。」
「……それで?」
「うまく説得できたら、大和に連れて行って飼おうかと思うんですがダメですか?」
「……正気なのか?」
「ええ。食費が一日豚40匹くらいですから、150万円くらいですね。年間で6億円くらい。最強の生物兵器が3匹って考えれば安いと思うんですよね。」
「確かに、白ゴジがうろつく海へは責めてこないだろうな……。」
「南西諸島の無人島を一つ確保して、そこで豚とイノシシを育てましょう。」
「はあ、少し待ってくれ。首相と相談する。1時間くれ。」
「了解です。」
1時間後、大臣からGOサインが出た。
俺はサヤカと二人で白ゴジの頭に乗って、海軍チャンネルで緊急のライブ配信を始める。
「僕は今日、白ゴジとの意思疎通に成功しました。
ただ、これは魔法ではなく、おそらく僕のアビリティーつまり特殊能力によるものだと思います。
今、僕とサヤカはその白ゴジに乗って、母親と兄弟を探しています。
そして、うまく交渉できたら、三匹を大和に連れて行こうと考えています。
環境保護団体の人が言うように、彼らも同じ地球に生まれた生物です。
共存の道があるのなら共存したい。
ただ、コミュニケーションをとれるのが僕だけなので、管理できるように大和に連れていくしかありません。
そこはご理解いただきたいと思います。
では、餌やりをご覧ください。今回は羊を用意しています。これを40度に過熱して与えます。
冷たい魚よりも暖かい肉を好むようで、本人からリクエストがありました。」
こんな感じでライブを行っている。
餌やりは、口を開けさせて一匹づつ羊を放り込んでいく。
うん?もう少し熱い方がいいのか。
じゃあ、50度だ。これでどうだ?
もっとか、60度でどうだ。
そうか、60度で満足なんだな……。
いつの間にか、俺にも白ゴジの意思が伝わってくるようになった。
「この子に名前をつけた。」
「おいおい、ペットかよ。」
「ヨーゼフです。」
「マテ!ハイジにクララにヨーゼフだと……。」
「小さいころにアニメで見た。……ダメ?」
「ああ、いいよ。こいつはヨーゼフだ。」
「やった!」
小さい拳をぐっと握る姿がかわいい。
ちなみに、俺はロリではない。
この可愛いというのは、妹や娘に対する感情だ。
マダガスカルまで、まだ3000kmの距離がある。
時速30kmで泳いでいくと100時間かかってしまう。
-空を飛んでいくぞ-
ヨーゼフに意識を集中して話しかけてみる。
ワクワクするような感情が帰ってきた。
一体化したシールドを展開し、フライトでマダガスカルに向かう。
最高速で飛べば3時間で到着する。
竜の背中に乗って飛ぶという歌が流行っていた気がするが、この場合どう映るんだろう。
俺は動画に撮ってもらった。
頭の上に立って腕組みをしてみたり、急降下してみたりすると、ヨーゼフのキャッキャする楽しそうな感情が伝わってきた。
だが、よくよく考えてみたら、白ゴジには翼がない。これは絵としてのインパクトは弱そうだ。
ところが、海軍広報部はそんなことは考えなかった。
中世RPG風にアレンジされた動画が公開されると、大和を中心に大きな反響を呼んだ。
ドラゴン登場!とか、竜騎士じゃん!など、アニメ&ゲームファンから世界中に拡散され、同時にサヤカバージョンを切望されてしまった。
ここで登場したのが戦略チームから派遣されている谷川君だ。
戦略チームにはゲームオタクしかいない。
彼はマンボウでエサ用肉の調達に出かけたついでに古代エジプトっぽいコスチュームを調達してきた。
「こっちはアラビアンナイトというかベリーダンスの衣装みたいですね。このシースルーな感じがたまらないですよ。」
「わ、私、メイク担当します!」
シアもアニメファンだった。
シアのセンスで、姫カットにして、エキゾチックなメイクが施される。
サヤカもノリノリでポーズをつけている。
最初は谷川君のSNSにアップされた静止画像だ。
3枚の写真と”うちの副長最高♡”のコメントは、一晩で2千万ビューを叩き出し、動画の公開を望む声であふれた。
そして海軍が動画をアップした。
わざわざ、シールドの設定から風を除くことで、髪や衣装が躍動感と柔らかさを醸し出している。
最初に表示された”あなたの命は 私が守る”とかいうタイトルからして突っ込みたくなってくる。
おい、ヨーゼフを撫でながら涙なんか流すんじゃないよ。
誰だよ、ナイフなんか持たせたのは……
レイピアのレプリカなんかどこで手に入れてきた!
そう……、考えてみたらサヤカは剣士だった。
形だけ真似たまがい物じゃなく、本物による凛とした緊張感がある。
だから、彼女が手にしたレイピアは、本物の輝きを放っている。
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